
マリーザ・モンチ5年ぶりの新譜です。いやー、これこそまさに待望!と呼ぶのに相応しいリリースです。去年、日本盤は12月7日発売でしたね。現地リリースとそう時差のないタイミングでの日本盤リリース!人気の高さがうかがえますね。
僕がマリーザ・モンチを聴き始めたのは「マイス」だったように思います。当時岡山で共に働いていた先輩に教えてもらったのがきっかけです。その後、デビューライブ盤も聴き、そして「ローズ・アンド・チャコール」で虜になりました。彼女のキャリアは23年に及ぶそうですが今作を入れて、そして「トリバリスタス」も入れても9作しかアルバムをリリースされていません。もちろん全部聴いています。そしてそのどれもが素晴らしいアルバムです。今月号のラティーナに新作のインタビューとともにその全容が掲載されていてこちらもうれしいかぎり。映像作品は見てないものも多数あります。いまさら手に入らないものもあるんだろうなー。
そして新作。もはやあまり書くこともないくらいの、もちろんの、貫禄の、傑作アルバムです。この完成され円熟したモンチの歌世界は何の違和感もなく誰の心にも入っていくことでしょう。メディア等ではそのあまりの完成度の高さゆえ「引っかかりがない」とか「流れてしまう」といったややネガティブな評価もたまに見かけますが、そんな次元の音楽じゃない感じがするんですよね。すべてが完璧。総合点が高いというだけではなく、それぞれの細部がことごとく高次元。しかも誰もが楽しめる…。確かに短い曲が多かったり、あまりに親しみやすかったりで、初めは少々喰い足りない感じもあったのですがまあ問題なしですよそんなの!まあ音楽好きってヤツな音楽にある種「毒」みたいなものを求めがちだというのはわかりますがね…。
グスタボ・サンタオラージャやナサォン・ズンビの3人、ホドリコ・アマランチ!にバニー・ウォーレルやマニー・マーク、それにドメニコなどが参加されていたり、ジョルジ・ベンジォールのカヴァーやタンゴをやったり、プロデュースは彼女とダヂだったりと話題もわりと豊富なのですが、すべてはマリーザ・モンチの美意識ためにあるようなもの。やっぱり彼女の存在感は巨大です。
新たなステージの始まりを告げるようなアルバムでもあると思うのですよ。二人目の子どもの産休あけの第一弾。彼女の人生的にもまた今までとは違ったいわゆるターニング・ポイント的な時期にあるんじゃなかろうか?もう既に次回作、そしてこれから来るであろうマリーザ・モンチの新時代を期待してしまうような希望に満ちあふれたアルバム。このアルバムのツアーも開始されるようなのでまた是非日本でそのお姿を拝見したいですね。
で、1曲はPVも話題の「Ainda Bem」です。フラメンコ(よく聴くとマリアッチ)ちっくな哀愁漂う名曲。ロス・エルマーノスのホドリコ・アマランチとの共作曲「O Que Se Quer」もなにげに素敵!日本で一番CDが売れるブラジルのアーティストという話しもあります。老若男女、世界中の誰もが楽しめるであろう最高にポップなアルバム。今、世界を見渡してもそうないですよ!是非!