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松岡康史のワールドミュージック短信

ノンジャンルな我的音楽記録

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松岡康史
Djavan / Aria Ao Vivo (02/29)
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Sufjan Stevens presents… Greetings from Michigan The Great Lake State
sufjanstevensmichigan.jpgスフィアン・スティーヴンスのアメリカ50州アルバム化計画第1弾「ミシガン」を買ってみました。このアルバムは2003年リリース。僕は38歳。30代なんてなんだか結構前のことのように感じます。

彼の出身地であるミシガン州。そんなミシガン州をテーマに彼自身の体験などを元に物語的に構成されたアルバムです。各曲に対する彼の文章もついていて、それを読みながら聞いているとなんだかしんみりします。彼のこの故郷に対する愛情が感じられて泣けてくるんですねー。

僕がこの州で知っている地名といえばデトロイトくらいですが、そんなデトロイトをテーマにした曲もあったり、ミシガン州のいろんな土地が登場したり、家族が登場したり、友人が登場したり…。普通の音楽アルバムというよりは小説でも読んでいるような聴後感。なかなかに感動的であります。一時間を超える長さもあるので小説というよりは映画を見たような感じかも。映像が浮かんできます。

音的には僕の想像していたスフィアン・スティーヴンスの世界。コレを最初に聞いていたら先日発売された新譜の「BQE」ももっと印象が違っただろうにと後悔しました。そうなんです。やっぱり「BQE」も素晴らしくスフィアン的なアルバムだったんだ!と今さらながら思ってしまいます。

一般的にはこの後に出た「イリノイ」の方が評価が高かったりするみたいなのでそちらもいずれ買ってみたいと思いますね。

このアルバムを聞いて増々思うのはやっぱりこの方はただのミュージシャンといった才能じゃなくいろんな方面に表現方法を探る現代美術の作家さんのようだということ。本人もなんだか小説家希望だって話しもあるみたいですし。かといって音楽的に魅力のないものかというとそんな事はなく多彩な楽器を用いながら非常に抑制の利いたセンスの良い音楽が構築されていますんで凄いもんです。現代のアメリカを代表する凄い才能だと思います。

ただあれですね、そんな非常に優れた音楽でありながらなんだか今ひとつ音楽としてグッとこないところもあったりして…。理性的といいますか…。ライブとかで単純に盛り上がれない雰囲気もあります。まあ、盛り上がるだけが音楽じゃないですが…。もうちょっとシンプルな彼の歌も聞いてみたいなー。歌もうまいし声も素敵ですし。

で、1曲は「Vito's Ordination Song」です。ミシガン州ティカムセで生まれた友人のヴィト
のために作った曲ということです。歌詞も素敵。
2010年1月29日(金) 11:03 [ アメリカ音楽 O〜Z ]
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Partimpin Dois (Adriana Calcanhotto)
partimpimdois.jpg凄いぞ!アドリアーナ・カルカニョットが子供たちのためにお送りするプロジェクト「パルチンピン」の第2弾がリリースとなりました!まさか続編が発売されるなんて期待もしていなかったので大変嬉しいです。

このAdriana Partimpin名義の前作はそれはそれは素晴らしいアルバムで、そのアルバムのツアーのDVDもそれはそれは凝りに凝った楽しいショーで素晴らしかった!数年前の初来日公演もそのアルバム発売後ということもあってかそんな楽しいショーをちょっと感じさせる演出もあって楽しかったなー。

で、この「Dois」、これまたホントに素晴らしい、楽しいアルバムです。アドリアーナ本人名義のオリジナルアルバムもそれはそれでアーティスティックな面が出た好アルバム連発ですが、このプロジェクトの方がアドリアーナの少年のようなひょうきんさ、ユニークさが前面に押し出されて似合ってるんじゃないかと思います。僕はこの「パルチンピン」でのアドリアーナの方が好きかもなーと思ったりします。

曲的には前作にも増して完成度を増しています。けっこう自作の曲もありますが、そんな中、なんとボブ・ディランやカエターノのカヴァーもやっていたりします。そして、あのジョアンの名曲「Bim Bom」のカヴァーではあのOlodumのパーカッションをサンプリングで使ったりして楽しいねー。そのいい意味軽さのあるアイデアに興奮します。

1曲アート・リンゼイプロデュース、モレーノとドメニコ参加の曲が入っていますがこれはもしかして本人名義の傑作の前作「Maré」の時のセッショだったりするのかな?このアルバムに入っていてもなんの違和感もないですけどね。

もはや彼女のこの勢いは凄まじいものがありますよね。最近のブラジル音楽界でも目立つ存在でしょう。っていうか世界的に見てもこんなに勢いのあるミュージシャンはあんまり見当たりません。素晴らしい才能です。

子供向けと侮ることなかれ!一聴は軽い普通のポップスのように聴こえるかもしれませんが、このいい意味での単純さ、軽さ、楽しさが詰め込まれた音楽はアドリアーナしか作りえない独自の音楽!ホント最高ですよ!そして今度こそこの「パルチンピン」でのショーを是非日本で!と思います。子供のいない僕はおっさんとおばさんの夫婦で楽しむしかありませんが(笑)。

で、1曲は「Gatinha Manhosa」にしておきます。アドリアーナのギター弾き語りによるシンプルな曲ですがこれがいいんですねー。
2010年1月28日(木) 12:46 [ 南米音楽 A〜N ]
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Final Fantasy / He Poos Clouds
finalfantasyhepoosclouds.jpgファイナル・ファンタジーことオーウェン・パレットさんの昔のアルバムを買ってみました。この方、最近、待望の新譜もリリースされています。もうCD屋にはならんでるはずです。どうやらファイナル・ファンタジーという名前を名乗るのをやめて、オーウェン・パレット名義でのリリースみたいです。このアルバムは2006年リリース。僕は41歳です。

僕がこの方に興味をもったきっかけはJudee Sillのトリビュート盤での見事な「The Donor」のカヴァーです。そのクラシカルなムードの不思議なアレンジはあのトリビュート盤の中でも異彩を放っていましたね。

そしてそんな期待をしながらのこのアルバム…。まずはそのカヴァー曲にあったような録音の冴えがありません。ちょっと全体的にメリハリに欠けるといいますか、ちょっとこもって聞こえてしまったんですよねー。たぶんこのアルバムよりは現在の彼は格段に進化しているんじゃないだろうか。ちょっと期待していた感じとは違いました。

ギター、ベース、ドラム、キーボード…といったような普通のロック、ポップミュージックのセットじゃなく管弦楽器と少しのパーカッション、そして鍵盤と歌で出来上がったなんともクラシック的要素の強い音楽です。しかし、一般的イメージのクラシックとは全く違う。基本歌ものということもあってかポップミュージックの範疇。根底にはロック、パンク魂も感じ取れます。時に絶叫することもある彼の歌はなんとも芝居がかって聞こえますしちょっと苦手な人は苦手かもと思ってしまいます。僕もこの芝居がかった演出は少し苦手です。

もう少し編集を感じる今っぽい音楽と思っていましたが基本的には人力演奏主体のアコースティックなサウンド。エレクトロニックな部分はありません。しかしなぜかエレクトロニカ的な音楽とも聞こえてくるのが不思議です。エレクトロニカ的な音楽をオーケストラで演奏してみましたって感じなのかも知れません。

全体の印象として、僕の期待として、は、まだこのアルバムは未完成。たぶん彼はこのアルバムの時点より進化しているはずです。だってJudde Sillのカヴァーはこのレベルじゃありませんからね。というわけでもう発売されている新譜に期待が膨らむばかりです。

で、1曲は「Song Song Song」ですかね。この曲のイントロには少し興奮しました。しかし彼は、アーケイド・ファイア、グリズリー・ベアーらとの仕事を糧にもっと進化しているはず。ファイナル・ファンタジーという名を捨て、本人名義による新譜はきっともっと素晴らしいに違いない。
2010年1月21日(木) 12:18 [ アメリカ音楽 A〜G ]
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Alejandro Franov / Digitaria
alejandrofranovdigitaria.jpgアレハンドロ・フラノフさんの新譜を買ってみました。今までのアルバムもジャケットだけは認識していました。が彼のアルバムを買うのはこれが初めてです。

アルゼンチン音響派なる言葉が日本で流通してもう随分たちますが、いまだにある程度人気があるみたいですね。CD屋にもアルゼンチン音響派っていうコーナーがあったりするところもちらほらあります。

アルゼンチン音響派というとフェルナンド・カブサッキさんとファナ・モリーナくらいしか知りません。しかもはっきり聞いたことがあるのはファナ・モリーナくらい。このフラノフさんもそんな中、わりと重要人物扱いされているお方だったのですね。

で、音の方は…。色々な楽器を操るフラノフさんのエクスペリメンタルな楽曲集といったところか。アコーステックな楽器とデジタルが融合されたインスト音楽です。こういうのがアルゼンチン音響派の姿なのか?アルゼンチン的、または南米的要素はあまりありませんね。

実験的な音楽といってもそう難しく構えるような音楽ではありません。なぜかそう聞こえません。っていうかどちらかというと聞きやすく気持ちのよい音世界がここには構築されています。ポップと言ってしまってもいいくらい。(キャッチーなメロディーはあまりありませんが。)音の選び方が非常に明るい。ポップなセンスのあるお方なんでしょうね。いったい何歳くらいのお方なんでしょうか?仙人っぽい見た目からはなかなか想像できません。

ファナ・モリーナの音楽はまだギターの乾いた音色とか彼女の歌などからアルゼンチンを感じさせる部分がありますが、この方のこのアルバムはもはやそんな要素は皆無。民族音楽的ではあるのですがどこの何民族ってところははっきりしない…。デジタルの取り入れられ方も現代的なので民族音楽といっても本物のそれとは全く違う…。都会的…。まあ、宣伝文句的に言えば欧米以外の都会に暮らす人たちのための民族音楽といったところか?そんな雰囲気がここ日本でもけっこう人気がある理由なのかもしれませんね。僕が聞いても聞きやすいです。日本人が作った音楽といっても通じるようなところもあります。

あまり目新しいことはない音楽ですが、けっこう気持ちのよい音楽です。ちょっと懐かしいような…。そういえばこんなエクスペリメンタルな音楽が東京の街にあふれておった時代もありましたね。そんな時代に多感だった僕みたいな世代には受ける音なのかもしれません。彼の音楽もそんな都会のBGM的に流通していくといいのになー。

で、1曲はタイトルトラック「Digitaria」です。土着的なリズムがミニマルに繰り返されるだけの曲です。昔はこんなのがTV番組のテーマ曲やCM音楽としてTVから流れていたような…。
2010年1月20日(水) 13:29 [ 南米音楽 A〜N ]
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Ligiana / De Amor e Mar
ligianadeamoremar.jpgリジアーナというブラジルの女性歌手のアルバムを買ってみました。トン・ゼーの曲をやっていたりそのトン・ゼー御大も1曲参加されているっていうんでね。去年の後半ごろリリースですね。

これは!なかなかに素晴らしいアルバムです。いきなりオープニングからなんとノコギリ(ミュージック・ソー)の怪しい調べ…。ブラジルものでは珍しい響きでたじろぎます。そこにサンバを刻むアコースティックなギター、リジアーナの色のある歌声が…。もう1曲目でただならぬ雰囲気を感じさせます。

自作の曲は2曲。他は他人の曲ですが、カルトゥーラ、トン・ゼー、バーデン・パウエルの曲などを取り上げておられます。そのバーデン・パウエルの曲ではバーデン・パウエルの息子もピアノで参加されていたり、ラストの曲ではいよいよトン・ゼー御大登場!ミュージシャンの名前は僕的にはよく知りませんが、どうも強者が大勢参加されているみたい。

全体的にはアコースティックなサンバなのですがどうにも凄い。1曲ではヴォイス・パーカッション(マルセロ・プレットってお方)が大々的にフューチャーされていたり…。なかなか油断出来ない内容です。凄い。

この方はいったい何者なんだろう?大洋レコードのコメントによると「ブラジリア出身、オランダ、フランス・パリ、イタリア・ミラノでバロック音楽 - オペラなどを学んだ経験を持つ」ということらしいですがこのアルバムがデビューなのか?違うのか?そんなに若い感じもしないしもうすでに活躍されている方なのかな?今までまったく知りませんでした。

普通にサンバアルバムとして楽しもうと思えば楽しめますが、ちょっと深みに入ってしまえばその奇天烈さについつい入り込んでしまいます。不思議なアルバム。ロックな方にもけっこうアピールしそうなアルバムです。ジャケットの大変美しい水中写真もバツグンですしね。

去年、僕的にはロックをよく聞いたせいもあってか最近また南米ものやサリフの新譜をきっかけにサリフの旧譜を聞きたくなったり、このアルバムをきっかけにトン・ゼーを聞きたくなったりしています。またそういう時期なのかな。オッサンですしね。

で、1曲はラストの曲「Eu Quero e Botar Meu Bloco Na Rua」です。トン・ゼー御大の声はいつ聞いてもアヴァンギャルド。盛り上がります。
2010年1月18日(月) 12:15 [ 南米音楽 A〜N ]
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Lucinda Williams / Little Honey
lucindawilliamslittlehoney.jpgルシンダ・ウィリアムスの2008年のアルバムを遅ればせながらご紹介させていただきます。このアルバムは僕の2008年のベストテンに入れたアルバム。けっこう好きで聞いていました。今も時々聞きますねー。

僕がこのルシンダ姉さんを初めて知ったのは「Car Wheels on a Gravel Road」でした。矢野顕子さんがどこかでお気に入りを表明されていたのが購入のきっかけです。 そのアルバムは1998年の発売だったらしいので、もうすでに12年の月日が流れてしまいましたか…。その昔はルシンダ姉さんも痩せていてまさにかっこいいロックンローラーだったのですが今はもうちょっとオバ…。あっ、言い過ぎかな。でも結構貫禄が付きました。姉御っていうよりは母親。

声もちょっとおとなしくなったかなー。でもあのハスキーヴォイスは時に激しく時にしっとりと今でも僕の胸に刺さります。雰囲気は全然変わりませんねー。そんなにちゃんと追いかけていた訳ではありませんが、元々アルバムリリースの数が少ないお方なので、「Car Wheels on a Gravel Road」以降のアルバムは全部聞いているとは思います。

前作「West」がけっこうしっとりというか暗めな内容だったのに対し、このアルバムは出だしからロックン・ロール全開!おーっ、久々に元気だねーという印象のアルバムです。本人も「自分のアルバムは全て自分の人生が反映されている」とおっしゃってられるので、たぶん近年はけっこう元気なんでしょう。と思っていたら最近、このアルバムの共同プロデュースをしていた方との結婚をあるステージで発表されたらしです。なるほどー。この元気の良さ、明るさはそういうことだったのですね。

そんなロックン・ロール・ナンバーの数曲が印象的なアルバムですが、ブルース、カントリー…、いろんなタイプの曲が入っていてアルバム通して飽きません。ゲストもマシュー・スゥイートとスザンナ・ホフスがコーラスで盛り上げる曲があったり、なんとエルヴィス・コステロとのデュエット曲なんてのも入っています。そしてラストのロックン・ロール・ナンバーはなんとAC/DCのカヴァー!これがまたバッチリキマってます。

うーん、これは最近の中では一番いいアルバムなんじゃないでしょうか!素晴らしい。Buick6というバンドの演奏もけっこう溌剌としていて若さすら感じさせて好印象です。ジャケットもかっこいいしねー。ところでこのアルバム、2008年のリリースですが、今にいたっても日本盤がリリースされてないような…。前作までは日本盤がしっかりリリースされていたと思いますが…。残念です。

で、1曲は「Little Rock Star」です。なんでもこの曲はピート・ドハーティという若くやんちゃなロック・スターに出会った事にインスパイアされたものらしい。どうしょうもない薬中毒の若いロック・スターを見守る母の優しいまなざし…。といったところでしょうか。感動的です。みなさん是非!
2010年1月14日(木) 12:19 [ アメリカ音楽 H〜N ]
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Vashti Bunyan / Lookaftering
vashtibunyanlookaftering.jpgヴァシュティ・バニヤンの35年ぶり奇跡のアルバムリリース2005年にリリースされたものです。妻が少し前に買ったのですが、あまり聞くタイミングがありませんでしたがようやく聞く気持ちにりました。もう5年も前のリリースなんですね。我ながらビックリです。

彼女の伝説となっていたファースト・アルバムは以前ご紹介させていただきましたが、最初あまり興味のなかったものの、あるきっかけで俄然気に入り好きになったアルバムでした。しかし、現在でも繰り返し聞くか?といえばそうでもないんですけどね。

で、この35年ぶりにリリースとなったアルバムは…。もうすでにいろんなところで語られていますが皆さんのおっしゃる通りで、あのファースト・アルバムとなんら変わらぬ儚い歌と空気が再生されています。今彼女は何歳かよく知りませんが怖いくらいの年齢不詳の歌声です。

このアルバムは現在のフリー・フォーク界周辺の方達のバックアップのもと完成されたって話しも有名なところ。デヴェンドラ・バンハートをはじめ、ジョアンナ・ニューサムやマイス・パレードのアダム・ピアーズ…、といった方達が参加されています。生みの母を支えるかのような若い子どもたち…。そんなにリスペクトされる存在だったのですね。

昔となんら変わらない。しかし、結論的に言うとやっぱりファースト・アルバムのあの輝きは若干薄れているような気がしてしまいます。僕はあのファーストの方が好きです。伝説のベールが剥がれた感。もともとブリティッシュ・フォーク、特に女子ものが少々苦手な僕にとってはまさにそんな音楽のど真ん中。好きな人は引き込まれること間違いなしです。

ジョアンナ・ニューサムのハープやアダム・ピアーズの弾くダルシマー、デヴェ様のギター、華麗なストリングスにオーボエ、フレンチホルンといった管楽器…。ファースト・アルバムと比べると演奏はなかなか彩り豊かで聞き所があります。しかしそれらとて彼女の歌声の前ではあくまでも脇役。こんなに弱々しい歌なのになぜ?と思う存在感。作られたウイスパー・ヴォイスとは一線を画しています。

素敵なんですがいかにもなジャケットは娘さんが書かれた絵だそうです。娘さんは画家だそうです。

うーん、彼女はまた新しいアルバムをリリースするんだろうか?なにかこうなると音楽家というよりは、もはや生き様としての音楽ですのでまた少々時間がかかるのかもなー。

で、1曲は「Wayward」です。何度も聞いてこの曲がようやく最近聞こえるようになりました。この曲でデヴェ様のギターが聞けます。
2010年1月12日(火) 13:38 [ イギリス音楽 ]
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Grizzly Bear / Friend EP
grizzlybearfriendep.jpgグリズリー・ベアの昔のを買ってみました。タイトルにEPとついているのでEPなのかな?しかしシークレット・トラックを含めると11曲も入っています。2007年の発売。もう3年前ってことですね。

このCDはいわゆる寄せ集め盤ですね。しかしその中身がとても魅力的です。まずはダーティー・プロジェクターズのお二人+ベイルートことザック・コンドンとのコラボ曲!心躍る組み合わせ。曲の出来も素晴らしいです。続いてキャロル・キングがクレジットにある昔の曲のカヴァー。なるほどー。彼らの曲の別ヴァージョンや奇天烈ノイズリミックスなどをはさんでなんとCSSによる彼らの「Knife」という曲のカヴァー!そしてバンド・オブ・ホーセズによる「Plans」という曲のカヴァー!そしてまた「Knife」のカヴァーをこんどはアトラス・サウンドが!そしてなんとシークレット・トラックにまたしてもザック・コンドン登場!…。

と、またまた知った風に書きましたが僕が知っているのはダーティー・プロジェクターズとベイルートくらいです。しかもベイルートは数曲しか聞いたことがありません。が、全曲素晴らしい!昨年の傑作アルバム「Veckatimest」に負けず劣らず魅力的な内容です。

「Knife」という曲を二組がカヴァーされていますがその一組、CSSによるカヴァー!これがなんともエレクトロディスコパンクないい感じだなーと思っておったらこのCSSというバンド、ちょっと前にけっこう話題になっていたみたいですね。僕は全然知りませんでした。

カンセイ・ジ・セール・セクシー(Cansei de Ser Sexy)でCSS。ブラジルのサンパウロ出身。LOVEFOXXXっていう女子をヴォーカルに女子5人+おじさん1人というけったいな編成。Sub Pop所属。うーん、気になるなー。i pod touchのCMにも彼女達の曲が使われていたみたい。2007年のサマソニにも出演してるみたいだしちょっと今さら感もありますが、ちょっと聞いてみようかなー。セカンドアルバムはちょっと真っ当になってつまらないという噂も聞きますが…。

そしてその「Knife」。この曲はグリズリー・ベアの「Yellow House」ってアルバムに入っているようですね。彼らの出世作と聞きますし、これはCD屋でも見かけた事がありますので買うときが近いと思います。ザック・コンドンが夜のパリの街角で何人かと練り歩きながら「Knife」を歌っている映像がYou Tubeにありましたがこちらもカッコいいねー。(その後になんとレナード・コーエンの「Hallelujah」を歌ってました!)

で、1曲はそのCSSヴァージョンの「Knife」です。でもどの曲もなかなか楽しいです。これはなかなかに楽しめるCDですよ。
2010年1月7日(木) 13:49 [ アメリカ音楽 A〜G ]
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Salif Keita / La Difference
salifkeitaladifference.jpgサリフ・ケイタの新譜が年末、ひっそりとリリースされていました。CD 屋でもそれはそれはひっそりと、まるで昔のアルバムの再発かのようにサリフのコーナーに1枚だけ。これが噂の新譜かなー?とおそるおそる購入してみるとやはりプロデュースにジョー・ヘンリーの名前が!しかし、2曲だけのプロデュースみたい。しかも「Folon」。ってあの「Folon」かなー??彼の代表曲じゃないですか。いったいどういうことだろう?やっぱり新譜じゃないのかなー??謎…。

結局やっぱり新譜でした。そしてこのアルバムは最近アフリカで多発するアルビノに対する残虐な事件に対する抗議として自らもアルビノに苦しんでいるものとして、アフリカでのアルビノ差別に苦しむ人々に捧げられたアルバムっていうことだそうです。輸入版をあせって購入してしまったので歌詞の内容はよくわかりませんが、内容的にはそう重いものにはなっていないようで…。

アフリカにおけるアルビノ問題についてあまり詳しくもないので語ることも出来ませんが、虐殺されるとか…。そんなに切迫した問題だったのですね。悲しいかな、なかなか簡単には解決しない問題なのかもしれませんね。そういえばもう一人のアルビノのヒーロー、イエローマンって最近どうしてるんでしょうね。昔は好きだったなー。

で、噂のジョー・ヘンリープロデュースの曲。その「Folon」のリメイクと「Papa」という曲。こちらも旧曲なのかな?ちょっと拍子抜け。です。まあ、ビル・フリゼールさんがギターを弾いていたりして新鮮ではあります。さすが、ジョー・ヘンリーっぽさも感じさせるものでもありますし意外と好相性。でもねー、やっぱりもっとサリフとガッツリ組んでほしかったなー。初めからこんな予定だったのでしょうかね?

全体的には近作よりリラックスしたアコースティックな優しい仕上がり。サリフの歌が前面に出たなかなかに聞かせるアルバムです。新機軸はないですが、その分しっとりとした歌を聴かせる優しくおおらかなアルバム。さすがの貫禄。聞きやすいです。

僕がワールド・ミュージックを聞くきっかけになった一つはカエターノやマイーザ・モンチといった南米系の音楽ですが、もう一方で、ユッスーやこのサリフ、パパ・ウェンバといったアフリカンヒーローたちによるところも大きかったように思います。サリフさんはこうして近年もコンスタントにアルバムをリリースされたりしてご活躍ですがユッスーは?パパ・ウェンバは?ってな感じですよね。いったいどうしちまったんだろう?

ところで、このアルバムの日本盤リリースはあるのかな?もしかしたらないのかな?あのCD屋のこっそりとした陳列具合を見ると不安になります。こんなにメジャーで偉大なサリフでももはやあんまり売れないのかなー。パリではけっこうな話題になっているみたいですが。

で、1曲はジョー・ヘンリープロデュースの「Papa」ですね。ジョー・ヘンリー組のドラム、ジェイ・ベルローズさんの太鼓がこんなにサリフの音楽にとけ合うというのは意外なようで、納得なような…。
2010年1月6日(水) 12:27 [ アフリカ音楽 ]
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Bob Dylan / John Wesley Harding
bobdylanjohnwesleyharding.jpgボブ・ディランの昔のアルバムを買いました。「ジョン・ウェズリー・ハーディング」。1967年の発売なので僕は2歳。まだ人間ではありませんね。このアルバムは今回初めて聞きました。

最近のボブ・ディランのアメリカツアーではアンコールラストを「見張塔からずっと」で閉めているという情報を知り買ってみたのです。数々のカヴァーは聞いたことがありますがオリジナルは聞いたことがない…。これは聞いておかなくては!と思いましてね。当然、3月の来日に備えるためであります。

皆さんご存知のように「ブロンド・オン・ブロンド」で一つの時代の頂点に達したディランはその後の交通事故により一線から姿を消した。そんなディランが3年後、久々にリリースしたアルバムがこれです。このアルバムの後の「ナッシュビル・スカイライン」は聞いた事があって、今ひとつピンと来なかったこともあってかそのカントリー路線の前兆として語られていたこのアルバムも少々敬遠しておったのですね。

「ブロンド・オン・ブロンド」を頂点とするあの熱狂時代と比べると確かに原点に立ち返ったかのような穏やかなフォークサウンド。カムバック作としてはいささか地味ではあります。しかしここにはあの名曲「見張塔からずっと」や「ある朝でかけると」など当然の事ながら名曲達がさらっと入っています。そしてそんな地味な印象もあるアルバムながら、やっぱり偉人の貫禄が感じられます。うーん、やっぱり素晴らしいねー。これはもう全アルバム制覇に向けて精進しなければなりませんね。ファンにとっては当たり前の話しでしょうが、なにせ遅れてきたディランファン。これからの楽しみがまだ残っていて楽しいです。

そしてこの3月の来日公演!!僕は3月25日のZEPP東京です。我が師匠、渋谷のアレン・ギンズバーグ氏らとともに行ってまいります。僕にとっては初めてのボブ・ディラン!そしてもしかしたら僕の人生でも最初で最後のボブ・ディラン!!時代を共に生きさせていただいた感謝の気持ちをこめて凝視してまいりたいと思います。けっこう日によっていろんな曲をやるみたいなので複数日行きたいところですが残念ながらそんな余裕はありません。まあ、もうチケットも取れたし、1日だけでも十分なんですけどね。日本公演初のスタンディング会場らしいですしね。

バンドのメンツはどんなだろう?直前のアメリカツアーではあのディランバンドに一時期在籍もしていたイケメンギタリスト、チャーリー・セクストンも参加しているみたいなんですが彼は日本にも来るのかな?そして新譜のアコーディオンも印象的だったロス・ロボスのデビッド・ヒダルコさんは??ディランはピアノか?それともギターか??そちらの方も楽しみですね。ああ、待ち遠しい。

あっ、このアルバムの話しからそれてしまいましたね。すみません。で、このアルバムの1曲はやっぱり「見張塔からずっと」です。果たして日本公演でもこの曲で閉めるのか!?
2010年1月5日(火) 14:01 [ アメリカ音楽 A〜G ]
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2009年ベストテン発表!
「松岡康史のワールドミュージック短信」をご覧頂いている皆様、新年あけましておめでとうございます。今年もコンスタントな更新を目標に、記録を続けたいと思う所存であります。皆様、本年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、2009年第1回は「2009年ベストテン発表!」です。今年は1位から10位まで順番も考えてみました。

01. Dirty Projectors / Bitte Orca
02. V.A / Dark was The Night
03. Caetano / Zii e Zie
04. Bob Dylan / Together Through Life
05. Leonard Cohen / Live in London
06. Grizzly Bear / Veckatimest
07. Jim O'rourke / The Visitor
08. Antony and The Johnsons / The Crying Light
09. V.A / Crayon Angel 〜 A Tribute to The Music of Judee Sill
10. Joe Henry / Blood from Stars

というような感じです。どうでしょうか?今年は僕的にはかなりロックを聴いたなーという印象があります。Dirty Projectorsをはじめ、Grizzly Bearyやレッドホットのオムニバス「Dark was The Night」はよく聞いたアルバムです。最近はまた面白いことになってますよね。しかしながらCaetano、Bob Dylan、Leonard Cohenさんといった還暦オーバーの御大たちも存在感ありますよねーやっぱり。

ライブでは、デヴィッド・バーン!今となっては今年だったのかという感じですが素晴らしいパフォーマンスで感動しました。あとはライ・クーダー&ニック・ロウも記憶に残るものでしたね。

さて、今年はどんな音楽が聞こえて来るのかな?年始早々にはBECKプロデュースによるシャルロット・ゲンズブールのアルバムがリリースされるっていうし、2月にアントニー、3月にはダーティー・プロジェクターズ、そしてなんとなんとまさか!のボブ・ディランという素晴らしい方たちの来日が!!とりあえず3月末までは楽しそうです。

そんな感じで、2009年は終わり。本年もよろしくお願いします。
2010年1月1日(金) 14:30 [ 年間ベストテン ]
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