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松岡康史のワールドミュージック短信

ノンジャンルな我的音楽記録

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松岡康史
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Vampire Weekend / Contra
vampireweekendcontra.jpgヴァンパイア・ウィークエンドの新譜がリリースされました。僕の聞く方面での洋楽ではめずらしくシャルロット・ゲンズブールとともにCD屋のメインの場所に陳列されています。売れているんでしょうねー。

僕がヴァンパイア・ウィークエンドを初めて聞いたのは去年です。彼らのファーストアルバムをブルックリン繋がりで買ってみた訳です。このアルバムもそうですがポラっぽい質感の写真に正方形の白枠、白ヌキの文字というデザインフォーマットはなんだかやたら僕の好みですので買う気にもなるってものですよ。

で、中身。いまいちピンと来なかったってのが正直なところで、その後家で何度も聞き返すまでにはいたりませんでした。これが新しい今のアメリカの音楽?これはギャグ?革命?ってな具合で?満載でね。ただデヴィッド・バーンさんが絶賛していたり、世間的にはもてはやされているんでね、ちょっといいのかなーとも思っていました。微妙状態。

で、話題のセカンドアルバム。けっきょくそんな微妙状態のままですが買わずにはいられませんよね。そんな方も多いはず。

もういろんなところでいろんな方が語られていますが、バンドの中核、ロスタム・バドマングリくんのエレクトロユニット「ディスカヴァリー」(これはけっこう良かった!)の影響かエレクトロニクス導入でファーストよりもよりポップにより音楽的に、音も分厚くなったようなアルバムです。基本的な印象はさほどファーストと変わりはありません。

僕は神奈川県のはずれの静かな町に住んでおりまして、普段音楽を聴くのはもっぱら料理をしながらだったり、寝る少し前だったり、ようはリラックスタイムに音楽を楽しむ事が多いのです。そんな環境にはこの音楽はやっぱり合いません。音楽を聴く環境って大事ですよね。やっぱりこの音楽は田舎には合わんのですよ。

ただ、今回のアルバムは後半、グッと来る部分がありました。シングルらしい高速パンク調の「Cousins」からこのアルバムのポップなハイライト「Giving Up The Gun」、MIKA(僕は聞いたことがありません)をサンプリングしているらしいレゲエ調の「Dipolomat's Son」、本編ラストのしっとりバラード(?)「I Think UR a Contra」といった曲たちはこのオッサンでも聞こえてきました。まあ、ファーストよりはいいかもと思います。

恥ずかしいぐらいポップな曲たち、カラフルな音の選びと楽器たち、ハイトーンで健康的な歌声、そしておおよそロック的ではないファッション…。最近ではあまり聞かない音楽&スタイルってことでは文脈破壊ですし、音楽は違えど精神的にはパンクなんだと思います。そこまでの意気込みが彼らにあって確信犯的にやっているのかどうかはちょい疑問ですが、メディアというかリスナーがもてはやす理由はそこなんだと思ったりします。

僕はこのアルバムもあまり聞き返すことはないように思います。今のところですが。今聞かないとすぐに聞けなくなる音楽である事は間違いないようですがね。いろんな意味で。

で1曲は本編ラストの「I Think UR a Contra」です。このトロピカルなムードはやっぱり???ですけどね。
2010年2月9日(火) 12:17 [ アメリカ音楽 ]
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Jorge Drexler / 12 Segundos de Oscuridad
jorgedrexler12segundosde.jpgホルヘ・ドレクスレルの2006年発売のアルバムを買ってみました。この方のディスコグラフィーは把握していませんが2006年ってことは以前ご紹介させていただいたアルバム「Eco」の次のアルバムって感じですかね?もしかしてスタジオ録音盤としてはこのアルバム以降発表されていないのかな?

ウルグアイ出身、現在はスペインのマドリッドに拠点をおきワールドワイドな人気を獲得され活躍される彼ですが未だ日本盤のリリースもなくもはや15年近くにおよぶであろう彼の活動歴を俯瞰出来るような情報も少なくどなたかまとめて教えてくれませんかねーって感じです。

このアルバムは今(もう終ったか?)渋谷のHMVにて「メランコリックな音楽」みたいな括りのコーナーで見つけました。以前から欲しいとは思っていたので速攻ゲット!うれしい出会い。

そしてオープニング。タイトル曲です。ん?どこかで聞いたことがある曲だなー?2枚組のライブに入っていたのかなー?と思って調べてみても入っていない…。しかしなぜかメロディーを歌えるぞ…。と思っておったらなんとこのこの曲、少し前に買ったヴィトール・ハミル+マルコス・スザーノのアルバムに入っている曲でした。曲はヴィトール・ハミル、詩がホルヘさんというクレジットがあります。この曲ヴィトールさんの来日公演でも体験しておりますんで耳に馴染んでいたんですね。ヴィトールさんヴァージョンも良かったですがホルヘさんヴァージョンもさすがのもの。もう出だしからうっとりします。

その2枚組ライブでも演奏していた曲も数々入っているなー、やっぱり素晴らしいねーと思いながら聞き進むうちに今度は突然英語の曲。これは誰かのカヴァーかな?とクレジットを見るとなんとレディオヘッドの面々の名前が!「High & Dry」。僕でもなんとなく聞いたことがあるレディオヘッド節。こうやってしっとりホルヘさんが歌うとレディオヘッドもなかなかいいんじゃないかと思ってしまします。妻はこの曲を知っていたみたいで「オリジナルもけっこういいよ」と言ってました。今度聞いてみよう。

そしてまた聞き進むと今度は女性歌手とのデュエット曲。これはどなたですかいな?とクレジットを見てみるとなんとマリア・リタです。へー、これは新鮮なデュエットでなかなかいいねー…。

その他にもなんと「トーク・トゥ・ハー」などでも有名な女優、レオノール・ワトリングが歌っていたり…。スペイン繋がりか?と思っていたらビックリこの二人の間に子供が居るんだってさ!ビックリです。

てなわけでこのアルバムもそんな聞き所満載の素晴らしいアルバムです。なんでこんなにも素晴らしいミュージシャンが日本ではこんなに地味な扱いなんだろう?この方も世界中探してもなかなかいない傑出した才能のミュージシャンである事は間違いありませんね。僕は一昨年初めて知ったのですが、知る事が出来てよかったです。

で、1曲。まさに全曲素晴らしいのでなかなか選びづらいですがタイトル曲の「12 Segundos de Oscuridad」かなー。美しいジャケットとあいまって感動的な響きであります。
2010年2月8日(月) 11:11 [ 南米音楽 ]
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Dadi / Ao Vivo Em Toquio
dadiaovivoemtoquio.jpg「ヨーコソー、コンバンワー!」。「ダヂ ライブ アット 東京」です。去年の年末、なんとCD化!僕は中原仁さんのブログで知ったのですが、CD屋にもちゃんとならんでましたよ。ありがたい。

「2007年5月27日、東京・青山プラッサオンゼ。名演として語り継がれる至福の一夜の、あの魔法のような空気、聴衆の熱狂そして最高の演奏を、完全収録・CD化!」という代物です。

そうです、あの2007年5月のマイーザ・モンチの来日公演の際にバンドのメンバーとして同行したダヂが本人名義ではキャリア初となる1日だけの限定ライブのCD化です!しかもバンドはマイーザ・モンチバンドの超一流ミュージシャンたち!凄いですよね。贅沢ですよね!行きたかったなー!知らなかったもの…。知ったのは終ってからだもんなー。ネットのみの告知で即日完売だったんだってさ…。ちぇっ…。

しかし!こうしてCD化!素晴らしいことです。うれしいです。そしてジャケットには輸入盤なのになんと日本語で曲名とタイトルが印刷されています。かなり版ズレしていて読みにくいのはご愛嬌。

最近ではマリーザ・モンチの片腕として活躍される彼ですが、長年にわたって超一級のバンドやシンガーを支えてきた功績はもはやブラジル音楽ファンなら誰もが知るところ。05年に初のソロアルバム「Dadi」を発表。ちょっと前にもセカンドソロアルバムがリリースされていましたね。(買ってませんが)

ダヂの「ヨーコソー、コンバンワー!」で始まり始まり。小さなハコでのライブ的なダイレクトな音。けっこういい音じゃない!いいんじゃないかなー。観客も盛り上がってるなー。なかなか生々しい録音です。その場で聞いているような雰囲気。いいねー。やっぱりバンドが素晴らしいねー。涙腺が緩みます。ちょっとブートっぽい雰囲気がまたいいんだねー。最高です。

曲目は彼のファーストソロ「Dadi」のほぼ全曲とカエターノのカヴァーやノヴォス・バイアーノスの曲。そしてなんとなんと日本でも人気のあるジョルジ・ベンジョールの「ウンババラウマ」をやったりしてもう観客は大興奮!そりゃそうでしょうよ!うらやましい…。1時間弱の収録時間ですがライブ自体はもっと長かったんでしょうねー。他にはどんな曲を演奏したのかなー。

まあ、こうして伝説のライブを聞く事が出来て嬉しいかぎりです。このアルバムを聞くとホント楽しく元気になります。ダヂさんのやさしく前向きなパワーがこちらにもビンビン届きました。ありがとうございました。

で、1曲は「Alvo Certo」です。オープニング曲です。もうこの時点で幸せな空気に満たされました。しかし「ウンババラウマ」も楽しいし、もう全曲素晴らしい。「ドモアリガトー」


2010年2月5日(金) 12:23 [ 南米音楽 ]
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Maria Bethania / Encanteria
mariabethaniaencanteria.jpgマリア・ベターニャの新譜です。去年の後半頃のリリースかな。またしても2枚同時発売でしてこれはそのうちの1枚。もう1枚は購入しておりません。

もう1枚の方は「Tua」ってタイトル。タイトルソングはアドリアーナ・カルカニョットのカヴァー。なんでもラブソングを中心としたカヴァーで構成されているらしい。そしてこのアルバム「Encanteria」はサンバ中心のアルバム。鎌倉の「claro」でちょっと試聴さしてもらってこちらをとりあえず買いました。が、やっぱり「Tua」もほしいなー。

近年のマリア・ベターニャはとにかく素晴らしい!カエターノやジルベルト・ジル、ガル・コスタ、マイーザ・モンチといった方々に興味を持った頃はカエターノの妹ということもあって「Canto Do Paje」や「As Canes Que Voce Fez Pra Mim」というアルバムを買って聞いてみたのですが、若かった僕はそのアルバムがあまりピンと来ず、実はつい最近までマリア・ベターニャを少し敬遠しておりました。ところが、2004年発売の「Brasileirinho」!これが大変素晴らしいアルバムで、それ以来やっとマリア・ベターニャに夢中になっております。嬉しい事です。

それにしても「Brasileirinho」以降のマリア・ベターニャはどのアルバムも大変素晴らしく美しいものばかり。全て聞いている訳ではありません。日本盤もあまり出てないし、見つけた時に買わないと早々にCD屋の棚から消えてしまうんでね、見つけたら買っとかないとってことですね。

そしてこのアルバムもそんな事で大変素晴らしい!そのドスのきいた歌声はもうオンリーワン。女神のような神々しさでうっとりします。バックのバンドの演奏も素晴らしい。神に選ばれしプロ集団が集まればいとも簡単にこんなに素晴らしい音楽が生まれるんだなーと感心するしかありません。まさに「魅惑」のアルバムです。そしてなんと1曲ではカエターノとジルベルト・ジルがデュエットを披露しています。これがまたなんとも楽しいです。神々の集い的曲ですねー。

それにしてもこんなにマリア・ベターニャが好きになるとは思ってなかったなー。僕が年をとったので聞こえてくるようになったのか?マリアの魅力が年とともに増しているのか?もう64歳になろうというお方がまさに今絶頂期というのも素晴らしい事ですね。

で、1曲は「Estrela」です。Vander Leeって方の曲です。少人数のアンサンブルみたいですがなかなか可愛らしい曲です。最近いろんなところでご活躍のマルセロ・コスタさんがここでも登場しています。

2010年2月4日(木) 12:33 [ 南米音楽 ]
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相対性理論 + 渋谷慶一郎 / アワーミュージック
相対性理論アワーミュージック.jpg2010年1月6日発売。相対性理論のニューシングル。渋谷慶一郎さんという方とのコラボという形にてリリースされました!

まずは広告などに使われている写真。空き地のような場所に止まった白いスポーツカーから煙が…。中には女性が…。やくしまるさんか…?これはいったいどういう状況か…!?そんな意味深(?)な、新津保さんによる美しい写真が素晴らしい。期待がすごく膨らみました。

渋谷慶一郎さん。僕は知りませんでした。キーボードを操る芸大出身の電子音楽家という方らしいです。そんな出自からはすぐに坂本龍一さんを想像してしまいますがどうなんだろう?坂本さんを受け継ぐ新しい世代の登場ってことなのかな?彼自身の音楽は聴いた事がないのであんまりよくわかりません。相対性理論の方から話しは持ちかけたってことらしいです。

「スカイライダーズ」「アワーミュージック」「BLUE」という3曲のそれぞれ別バージョン計7曲入っています。タイトルを見て「ん?」と思われた方もいらっしゃるでしょう。そうです。「アワーミュージック」はあのゴダール先生の映画のタイトルからの引用。「BLUE」はデレク・ジャーマン作品のタイトル。しかもこの曲、歌詞はデレク・ジャーマンです。なかなかアートな展開ですねー。

で、曲。作曲は全て渋谷慶一郎さん。作詞は以前からよく登場するティカαさん2曲とそのデレク・ジャーマン氏によるもの。そして演奏は相対性理論と渋谷慶一郎さんです。

うーん、どうでしょうか?一聴はけっこうちゃんとした音楽になったなーという印象です。音も分厚くちゃんとアートな方向のポップスとして完成度が高いです。メロディーもけっこうグッと来ます。が、しかし…。その分歌詞がけっこう聞き取りにくい。音楽度が上がった分「なにこれ?」度が下がったといいますか…。

悪くはない…。悪くはないんですけど…。僕の好きな相対性理論の音楽はこういった音楽的深化方向じゃないんだろうなー。たぶん世間的にもそんな方向はうけが悪いんだろうなーと思ったりしてしまいます。やくしまるえつこさんとピアノだけのシンプルなアレンジはけっこう新鮮だったりしますが、それとて少々地味な印象。みょうにオシャレに聞こえたりしてしまうんですよね。ウィスパー・ヴォイスなせいもあって、歌詞が聞き取りにくいせいもあって、ちょっとなー、ボサノヴァ?とか、一瞬勘違いしそうになります。

まあ、たまたまのコラボとして思えば楽しいし許せますけどね。このシングルが今後の相対性理論の方向を示すものとしてとらえられるものなのか?どうなのか?次のリリースを楽しみのみ待ちたいと思います。

それにしても久々にわくわく度の高い日本のバンドです。テレビ出ないかなー?ミュージック・ステーションとか?出るなら今年がいいタイミングか?

で、1曲は「スカイラーダーズ」です。相対性理論っぽくない歪んだギターがみょうにせつないいい曲です。
2010年2月1日(月) 18:00 [ 日本音楽 ]
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Sufjan Stevens presents… Greetings from Michigan The Great Lake State
sufjanstevensmichigan.jpgスフィアン・スティーヴンスのアメリカ50州アルバム化計画第1弾「ミシガン」を買ってみました。このアルバムは2003年リリース。僕は38歳。30代なんてなんだか結構前のことのように感じます。

彼の出身地であるミシガン州。そんなミシガン州をテーマに彼自身の体験などを元に物語的に構成されたアルバムです。各曲に対する彼の文章もついていて、それを読みながら聞いているとなんだかしんみりします。彼のこの故郷に対する愛情が感じられて泣けてくるんですねー。

僕がこの州で知っている地名といえばデトロイトくらいですが、そんなデトロイトをテーマにした曲もあったり、ミシガン州のいろんな土地が登場したり、家族が登場したり、友人が登場したり…。普通の音楽アルバムというよりは小説でも読んでいるような聴後感。なかなかに感動的であります。一時間を超える長さもあるので小説というよりは映画を見たような感じかも。映像が浮かんできます。

音的には僕の想像していたスフィアン・スティーヴンスの世界。コレを最初に聞いていたら先日発売された新譜の「BQE」ももっと印象が違っただろうにと後悔しました。そうなんです。やっぱり「BQE」も素晴らしくスフィアン的なアルバムだったんだ!と今さらながら思ってしまいます。

一般的にはこの後に出た「イリノイ」の方が評価が高かったりするみたいなのでそちらもいずれ買ってみたいと思いますね。

このアルバムを聞いて増々思うのはやっぱりこの方はただのミュージシャンといった才能じゃなくいろんな方面に表現方法を探る現代美術の作家さんのようだということ。本人もなんだか小説家希望だって話しもあるみたいですし。かといって音楽的に魅力のないものかというとそんな事はなく多彩な楽器を用いながら非常に抑制の利いたセンスの良い音楽が構築されていますんで凄いもんです。現代のアメリカを代表する凄い才能だと思います。

ただあれですね、そんな非常に優れた音楽でありながらなんだか今ひとつ音楽としてグッとこないところもあったりして…。理性的といいますか…。ライブとかで単純に盛り上がれない雰囲気もあります。まあ、盛り上がるだけが音楽じゃないですが…。もうちょっとシンプルな彼の歌も聞いてみたいなー。歌もうまいし声も素敵ですし。

で、1曲は「Vito's Ordination Song」です。ミシガン州ティカムセで生まれた友人のヴィト
のために作った曲ということです。歌詞も素敵。
2010年1月29日(金) 11:03 [ アメリカ音楽 ]
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Partimpin Dois (Adriana Calcanhotto)
partimpimdois.jpg凄いぞ!アドリアーナ・カルカニョットが子供たちのためにお送りするプロジェクト「パルチンピン」の第2弾がリリースとなりました!まさか続編が発売されるなんて期待もしていなかったので大変嬉しいです。

このAdriana Partimpin名義の前作はそれはそれは素晴らしいアルバムで、そのアルバムのツアーのDVDもそれはそれは凝りに凝った楽しいショーで素晴らしかった!数年前の初来日公演もそのアルバム発売後ということもあってかそんな楽しいショーをちょっと感じさせる演出もあって楽しかったなー。

で、この「Dois」、これまたホントに素晴らしい、楽しいアルバムです。アドリアーナ本人名義のオリジナルアルバムもそれはそれでアーティスティックな面が出た好アルバム連発ですが、このプロジェクトの方がアドリアーナの少年のようなひょうきんさ、ユニークさが前面に押し出されて似合ってるんじゃないかと思います。僕はこの「パルチンピン」でのアドリアーナの方が好きかもなーと思ったりします。

曲的には前作にも増して完成度を増しています。けっこう自作の曲もありますが、そんな中、なんとボブ・ディランやカエターノのカヴァーもやっていたりします。そして、あのジョアンの名曲「Bim Bom」のカヴァーではあのOlodumのパーカッションをサンプリングで使ったりして楽しいねー。そのいい意味軽さのあるアイデアに興奮します。

1曲アート・リンゼイプロデュース、モレーノとドメニコ参加の曲が入っていますがこれはもしかして本人名義の傑作の前作「Maré」の時のセッショだったりするのかな?このアルバムに入っていてもなんの違和感もないですけどね。

もはや彼女のこの勢いは凄まじいものがありますよね。最近のブラジル音楽界でも目立つ存在でしょう。っていうか世界的に見てもこんなに勢いのあるミュージシャンはあんまり見当たりません。素晴らしい才能です。

子供向けと侮ることなかれ!一聴は軽い普通のポップスのように聴こえるかもしれませんが、このいい意味での単純さ、軽さ、楽しさが詰め込まれた音楽はアドリアーナしか作りえない独自の音楽!ホント最高ですよ!そして今度こそこの「パルチンピン」でのショーを是非日本で!と思います。子供のいない僕はおっさんとおばさんの夫婦で楽しむしかありませんが(笑)。

で、1曲は「Gatinha Manhosa」にしておきます。アドリアーナのギター弾き語りによるシンプルな曲ですがこれがいいんですねー。
2010年1月28日(木) 12:46 [ 南米音楽 ]
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Final Fantasy / He Poos Clouds
finalfantasyhepoosclouds.jpgファイナル・ファンタジーことオーウェン・パレットさんの昔のアルバムを買ってみました。この方、最近、待望の新譜もリリースされています。もうCD屋にはならんでるはずです。どうやらファイナル・ファンタジーという名前を名乗るのをやめて、オーウェン・パレット名義でのリリースみたいです。このアルバムは2006年リリース。僕は41歳です。

僕がこの方に興味をもったきっかけはJudee Sillのトリビュート盤での見事な「The Donor」のカヴァーです。そのクラシカルなムードの不思議なアレンジはあのトリビュート盤の中でも異彩を放っていましたね。

そしてそんな期待をしながらのこのアルバム…。まずはそのカヴァー曲にあったような録音の冴えがありません。ちょっと全体的にメリハリに欠けるといいますか、ちょっとこもって聞こえてしまったんですよねー。たぶんこのアルバムよりは現在の彼は格段に進化しているんじゃないだろうか。ちょっと期待していた感じとは違いました。

ギター、ベース、ドラム、キーボード…といったような普通のロック、ポップミュージックのセットじゃなく管弦楽器と少しのパーカッション、そして鍵盤と歌で出来上がったなんともクラシック的要素の強い音楽です。しかし、一般的イメージのクラシックとは全く違う。基本歌ものということもあってかポップミュージックの範疇。根底にはロック、パンク魂も感じ取れます。時に絶叫することもある彼の歌はなんとも芝居がかって聞こえますしちょっと苦手な人は苦手かもと思ってしまいます。僕もこの芝居がかった演出は少し苦手です。

もう少し編集を感じる今っぽい音楽と思っていましたが基本的には人力演奏主体のアコースティックなサウンド。エレクトロニックな部分はありません。しかしなぜかエレクトロニカ的な音楽とも聞こえてくるのが不思議です。エレクトロニカ的な音楽をオーケストラで演奏してみましたって感じなのかも知れません。

全体の印象として、僕の期待として、は、まだこのアルバムは未完成。たぶん彼はこのアルバムの時点より進化しているはずです。だってJudde Sillのカヴァーはこのレベルじゃありませんからね。というわけでもう発売されている新譜に期待が膨らむばかりです。

で、1曲は「Song Song Song」ですかね。この曲のイントロには少し興奮しました。しかし彼は、アーケイド・ファイア、グリズリー・ベアーらとの仕事を糧にもっと進化しているはず。ファイナル・ファンタジーという名を捨て、本人名義による新譜はきっともっと素晴らしいに違いない。
2010年1月21日(木) 12:18 [ アメリカ音楽 ]
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Alejandro Franov / Digitaria
alejandrofranovdigitaria.jpgアレハンドロ・フラノフさんの新譜を買ってみました。今までのアルバムもジャケットだけは認識していました。が彼のアルバムを買うのはこれが初めてです。

アルゼンチン音響派なる言葉が日本で流通してもう随分たちますが、いまだにある程度人気があるみたいですね。CD屋にもアルゼンチン音響派っていうコーナーがあったりするところもちらほらあります。

アルゼンチン音響派というとフェルナンド・カブサッキさんとファナ・モリーナくらいしか知りません。しかもはっきり聞いたことがあるのはファナ・モリーナくらい。このフラノフさんもそんな中、わりと重要人物扱いされているお方だったのですね。

で、音の方は…。色々な楽器を操るフラノフさんのエクスペリメンタルな楽曲集といったところか。アコーステックな楽器とデジタルが融合されたインスト音楽です。こういうのがアルゼンチン音響派の姿なのか?アルゼンチン的、または南米的要素はあまりありませんね。

実験的な音楽といってもそう難しく構えるような音楽ではありません。なぜかそう聞こえません。っていうかどちらかというと聞きやすく気持ちのよい音世界がここには構築されています。ポップと言ってしまってもいいくらい。(キャッチーなメロディーはあまりありませんが。)音の選び方が非常に明るい。ポップなセンスのあるお方なんでしょうね。いったい何歳くらいのお方なんでしょうか?仙人っぽい見た目からはなかなか想像できません。

ファナ・モリーナの音楽はまだギターの乾いた音色とか彼女の歌などからアルゼンチンを感じさせる部分がありますが、この方のこのアルバムはもはやそんな要素は皆無。民族音楽的ではあるのですがどこの何民族ってところははっきりしない…。デジタルの取り入れられ方も現代的なので民族音楽といっても本物のそれとは全く違う…。都会的…。まあ、宣伝文句的に言えば欧米以外の都会に暮らす人たちのための民族音楽といったところか?そんな雰囲気がここ日本でもけっこう人気がある理由なのかもしれませんね。僕が聞いても聞きやすいです。日本人が作った音楽といっても通じるようなところもあります。

あまり目新しいことはない音楽ですが、けっこう気持ちのよい音楽です。ちょっと懐かしいような…。そういえばこんなエクスペリメンタルな音楽が東京の街にあふれておった時代もありましたね。そんな時代に多感だった僕みたいな世代には受ける音なのかもしれません。彼の音楽もそんな都会のBGM的に流通していくといいのになー。

で、1曲はタイトルトラック「Digitaria」です。土着的なリズムがミニマルに繰り返されるだけの曲です。昔はこんなのがTV番組のテーマ曲やCM音楽としてTVから流れていたような…。
2010年1月20日(水) 13:29 [ 南米音楽 ]
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Ligiana / De Amor e Mar
ligianadeamoremar.jpgリジアーナというブラジルの女性歌手のアルバムを買ってみました。トン・ゼーの曲をやっていたりそのトン・ゼー御大も1曲参加されているっていうんでね。去年の後半ごろリリースですね。

これは!なかなかに素晴らしいアルバムです。いきなりオープニングからなんとノコギリ(ミュージック・ソー)の怪しい調べ…。ブラジルものでは珍しい響きでたじろぎます。そこにサンバを刻むアコースティックなギター、リジアーナの色のある歌声が…。もう1曲目でただならぬ雰囲気を感じさせます。

自作の曲は2曲。他は他人の曲ですが、カルトゥーラ、トン・ゼー、バーデン・パウエルの曲などを取り上げておられます。そのバーデン・パウエルの曲ではバーデン・パウエルの息子もピアノで参加されていたり、ラストの曲ではいよいよトン・ゼー御大登場!ミュージシャンの名前は僕的にはよく知りませんが、どうも強者が大勢参加されているみたい。

全体的にはアコースティックなサンバなのですがどうにも凄い。1曲ではヴォイス・パーカッション(マルセロ・プレットってお方)が大々的にフューチャーされていたり…。なかなか油断出来ない内容です。凄い。

この方はいったい何者なんだろう?大洋レコードのコメントによると「ブラジリア出身、オランダ、フランス・パリ、イタリア・ミラノでバロック音楽 - オペラなどを学んだ経験を持つ」ということらしいですがこのアルバムがデビューなのか?違うのか?そんなに若い感じもしないしもうすでに活躍されている方なのかな?今までまったく知りませんでした。

普通にサンバアルバムとして楽しもうと思えば楽しめますが、ちょっと深みに入ってしまえばその奇天烈さについつい入り込んでしまいます。不思議なアルバム。ロックな方にもけっこうアピールしそうなアルバムです。ジャケットの大変美しい水中写真もバツグンですしね。

去年、僕的にはロックをよく聞いたせいもあってか最近また南米ものやサリフの新譜をきっかけにサリフの旧譜を聞きたくなったり、このアルバムをきっかけにトン・ゼーを聞きたくなったりしています。またそういう時期なのかな。オッサンですしね。

で、1曲はラストの曲「Eu Quero e Botar Meu Bloco Na Rua」です。トン・ゼー御大の声はいつ聞いてもアヴァンギャルド。盛り上がります。
2010年1月18日(月) 12:15 [ 南米音楽 ]
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