ワインを楽しむためのQ&Aサイトになればと思います。

ワインを楽しむためにどんなことを知っておけばよいのか、ワインの世界の常識、非常識を皆さんに知っていただけたら、、。

皆さんからの質問やコメントも待っていますね!

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酸化するとワインはどうなるのか? [2007年06月25日(月)]
 
酸化には高温での酸化と低温での酸化があります。

皆さんがよく出合う高温で酸化したワインについてお話しします。

昔はよく船に乗せて世界1周した頃のワインがちょうど美味しいなどと言っていました。現在のように醸造技術が発展する前ですから、葡萄の育て方、収穫方法も、親から受け継いだ伝統的なものだったのでしょう。

ワインが熟成して飲めるまでに膨大な時間を要するため、このようなことが経験則から言われたものだと思います。つい20年ほど前まではこのようなことが当たり前のように行われていたのです。今でも知ってか知らずかこのような方法を実践しているインポーターがいますが、それは酷いワインを輸入しています。1980年代半ば前はリーファーなど使わずに輸入しているインポーターばかりでしたし、ワインもいい状態ではないにしろ飲めない訳ではなかったのです。でもやはり今考えてみると、酷い物も多かった。

ワインは熱が入ることで酸が壊れます。酸が壊れることによって、一時的に飲みやすくなります。でも細かい要素が壊れ、安いワインは単調な姿になり、高価なワインは大まかな要素だけが残ります。酸化壊れて妙にぎすぎすした感じのワインもありますし、腐敗臭や、農家臭さがあるワインもあります。香りに関しては抜栓直後の香が特徴的です。グラン・クリュのワインなどを信じられないくらい早い時期に飲む人などは、こういった熱の入ったワインを飲んでいるのでしょう。それでないと飲めたものではありません。コンディションが良いと安価なワインでも細かい要素がよく分かり幸せになれるのです。ところが熱が入っているとペラペラになり実に単調な姿になってしまいます。皆さんがよく言う飲みやすいとはこのようなワインかもしれません。当然このようなワインは熟成させるには適していませんし、一時的に良くなったようなフリはするかもしれませんが、落ちていくのは目に見えています。
コルクを抜いてしまうと、当然落ちるのも早く健全なワインのように最低でも2〜3日は伸びていくということはありません。

では低温酸化とはワインがどうなってしまうのでしょうか。
一度凍ってしまったワインや、7度以下で長時間保管されたワインは、硬質感があり、果実味の柔らかさとは無縁の状態になります。色は奇麗に見えるのですが、閉じたような状態がいつまでも続き決して開こうとはしません。やせたワインと同じ状態になるんです。健全なワインの場合、若すぎない限り柔らかい果実を感じるのが当たり前なのです。

このように酸化してしまったワインは本来生産者が意図したワインとは全く別のものとなってしまっているのです。
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コメント
 

コメントありがとうございます。
一般的に下記のように言われていることは私も知っています。
しかし経験上、9度以下で保管され続けたワインが劣化しているのを何度となく経験しているのです。あるインポーターのワインもそうですし、冷蔵庫で半年保管されたワインもそうだった記憶があります。定温で保管されると単に熟成が遅くなるだけではなく、間違いなく硬質感が出てきて、開かないワインになります。
スイス回りのワインは、外気がかなり低温になるにも関わらず、プレハブのような外気の影響をすぐ受けてしまうようなセラーに保管されている場合も多く、一部は凍ってしまっているワインもあるのでしょうが、とにかく酷いワインが多いことは確かです。私の言っていることはあくまでも経験則ですが、多分権威のある方が言っていることもほとんど変わらないのではないでしょうか。
私の経験上、短期間の低温状態はあまり問題にならないのですが、長期における低温状態はかなり問題があるとの結論です。これは白やシャンパン類も同様で、果実味が失われ痩せていきます。これも経験上のことですが、、。
実際ワインの世界では、科学的に解明されていない事も多く、経験則を大事にしていかなければからない部分も多いと思います。
Posted by:今井健夫  at 2007年07月20日(金) 11:02

続き

しかしながら、フェノールが夏の比較的高くなったセラー温度で重合し、冬の低くなった温度で(重合体が)沈殿して「ボトル熟成」していくことを考えれば、フェノールの見地からも、長期間の低温はただ単に時間を止めているだけと考えた方が良いと思います。実際、色調が薄くなったように感じた低温にさらされたワインも、1-2週間セラーに保管しただけで、元どおりに感じられます(やはり、私の気のせいかもしれません (笑))。

日本ではどういう訳か、また、インターネット上のBBSにおいて特に、この「ワインの低温劣化」を力説する方々がいらっしゃいますが、私自身は4℃のクール宅急便が問題になるとは思いませんし、逆に世界のワイントレードのコンセンサスは、「保管温度が低いほど、ワインは若さを保つ」というふうに、肯定的に考えられています。

昨年、スウェーデンのアルコール専売公社の超低温セラーで熟成された1930年代のボルドー古酒がロンドンでオークションにかけられましたが、シャトー蔵出しの同じワインよりも高額で落札されたのは、ワイン商たちの「古酒のセラー温度は低いほど良い」とする認識をよく表していると思います。

急激な温度変化が気になる方もいらっしゃるようですが、ワインの醸造過程での温度変化に照らし合わせてみれば、0℃~20℃内での変化は無視して良いと思います。

堀 賢一
Posted by:インポーター  at 2007年07月18日(水) 18:41

低温酸化(低温劣化)について

こちらについての参考文献はございますか?
お持ちでしたら是非出典していただけないでしょうか。

ご参考までにワインインスティテュートの堀 賢一さんが以前コメントしておりましたので添付します。

真実はどちらなのでしょうかね?

『はじめまして。ワインインスティテュートの堀 賢一と申します。興味深い話題ですので、ワイントレードのひとりとして発言させていただきます。

「瓶詰めされたワインが長期間低温にさらされると、品質が劣化するかどうか」が論点のうようですが、ワイン研究者の一般的な見解は、「ワインが凍り付かない限り、品質に大きな変化はみられない」というものだと思います。 ("Wine Chemistry", "Oxford Companionto Wine" 他)

市場に出荷されるワインの99%以上は、瓶詰め前にマイナス4℃程度で2-7日間行う低温安定化処理や清澄作業、メンブラン・フィルター等による濾過が行なわれており、流通過程にボトル中で大量の沈殿物を形成する可能性のある過度の酒石酸カリウムや酒石酸カルシウム、蛋白やフェノール等の物質を取り除いています。こうした処理が行われたワインは当然のことながら、プラス4℃程度のクール宅急便で変質しないと考えられます。

一方、安定化処理が行われていない残りの1%はどうかというと、長期間に亘って低温にさらされた場合、ボトル熟成のスピードが遅くなるとか、酒石酸カリウムや酒石酸カルシウムが析出する、平温時に重合したフェノールが沈殿する、といった影響が想像されます。

このうち、ボトル熟成のスピードが遅くなるのは悪いことではありませんし、析出した酒石酸カリウムや酒石酸カルシウムは15℃程度のセラーに放置すると、ふたたび溶解するようです。問題の可能性があるのはフェノールの沈殿で、特にピノ・ノワールやネッビオーロのようにアントシアニン色素の薄いワインでは、長期間低温にさらされた直後にテイスティングすると、やや色調が薄くなったような気がします(私の気のせいかもしれません)。


続く
Posted by:インポーター  at 2007年07月18日(水) 18:39

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