サラエボの花
2007-12-31 09:00:46
仕事納めの日、そのまま岩波ホールに向かい
「サラエボの花」を観ました。
ずばり・・・社会派。
90年代初頭から続いたボスニア内戦の傷跡を
男性の視点からでなく、しかもドキュメンタリーでもなく
女性にとっての戦争とは?という視点で描きたかったという
若き女性監督ヤミスラ・ジュバニッチさんの初監督作品。
10月にボスニアに向かった際のオーストリア航空機内に
置いてあった『FIGAROジャポン』に、この映画監督のインタビューと
作品紹介がされていて、その記事を見た奇遇なタイミングに
驚きつつずっと上映を待ち続けていた作品でした。
この戦争については、主に民族紛争として語られー
推定20万人の死者が出た、と聞いていますが、
統計だけでは決して一括りにできない、そこに暮らしていた人々の
ひとりひとりの暮らしの重み、人生。というものがあると思います。
特にー特に戦争のため女性であるがゆえにその性を傷つけられ
望まれない子どもを宿した人がいったいどのくらいたのかー
そうした点から女性にとっての戦争とはー。という大きなテーマに
真っ向から取り組んだのがこの作品。
主人公はサラエボに暮らす母娘。
喧嘩もするけど12歳の娘は戦争で
勇敢な死を遂げた亡き父のかわりに自分を精一杯育てて
くれていると感謝し日々穏やかに暮らしていましたがー
あることをきっかけに、実は戦争中、母がレイプされたことに
よって生まれた子ども。という真実を知ってしまいます。
そこに至るまでの母と子の抜き差しならない
激しい向き合い方といったら・・・
心が締め付けられるばかりでしたが
母も隠したくて隠していたわけではなかったー
愛情がなくて娘にだまって
いたわけではなかったー母も母で苦しんでいる、
娘も娘でアイデンティティを
見失いどうしたらいいのかわからない・・・
そんなふたりの心模様がすごくリアルに映し出され
なまなましい感情のぶつかり合いがスクリーンに広がって
切ない気持ちから逃れられませんでした。
でもこの作品のすごいところは、とにかく真実に向き合い
そこから母と子の関係の再構築に向かうまでの心の変化や
機微を包み隠さず丁寧に丁寧に紡いでいるところです。
特に多感な娘と人生に疲れきってしまっている母の
気持ちの移り変わりなどは見事ー!と思ってしまいました。
ちなみに、ヤミスラ・ジュバニッチ監督は30代半ばで、数年前
実際自分自身が母となり、今回の映画の構想が浮かんだらしく
母としての強さと包容力は、なるほどー監督自身の母性も
とても色濃く反映されていたのだなあと納得。
ずっしり重いテーマだけど、娘役の女の子のまっすぐで
みずみずしい演技に心洗われる年末にふさわしい映画でした。
ちょっぴりイギリス人の社会派映画監督マイク・リーを思い起こさせます。
ずしっと骨太な作品を見たい方は必見です!!!

それにしても・・・わたしが観に行ったときは、観客層が
ほとんどシニアで・・・私が一番若いくらいだったかも・・
うむ・・・まあこのへんはあまり深く考えないでおこう。。
「サラエボの花」を観ました。
ずばり・・・社会派。
90年代初頭から続いたボスニア内戦の傷跡を
男性の視点からでなく、しかもドキュメンタリーでもなく
女性にとっての戦争とは?という視点で描きたかったという
若き女性監督ヤミスラ・ジュバニッチさんの初監督作品。
10月にボスニアに向かった際のオーストリア航空機内に
置いてあった『FIGAROジャポン』に、この映画監督のインタビューと
作品紹介がされていて、その記事を見た奇遇なタイミングに
驚きつつずっと上映を待ち続けていた作品でした。
この戦争については、主に民族紛争として語られー
推定20万人の死者が出た、と聞いていますが、
統計だけでは決して一括りにできない、そこに暮らしていた人々の
ひとりひとりの暮らしの重み、人生。というものがあると思います。
特にー特に戦争のため女性であるがゆえにその性を傷つけられ
望まれない子どもを宿した人がいったいどのくらいたのかー
そうした点から女性にとっての戦争とはー。という大きなテーマに
真っ向から取り組んだのがこの作品。
主人公はサラエボに暮らす母娘。
喧嘩もするけど12歳の娘は戦争で
勇敢な死を遂げた亡き父のかわりに自分を精一杯育てて
くれていると感謝し日々穏やかに暮らしていましたがー
あることをきっかけに、実は戦争中、母がレイプされたことに
よって生まれた子ども。という真実を知ってしまいます。
そこに至るまでの母と子の抜き差しならない
激しい向き合い方といったら・・・
心が締め付けられるばかりでしたが
母も隠したくて隠していたわけではなかったー
愛情がなくて娘にだまって
いたわけではなかったー母も母で苦しんでいる、
娘も娘でアイデンティティを
見失いどうしたらいいのかわからない・・・
そんなふたりの心模様がすごくリアルに映し出され
なまなましい感情のぶつかり合いがスクリーンに広がって
切ない気持ちから逃れられませんでした。
でもこの作品のすごいところは、とにかく真実に向き合い
そこから母と子の関係の再構築に向かうまでの心の変化や
機微を包み隠さず丁寧に丁寧に紡いでいるところです。
特に多感な娘と人生に疲れきってしまっている母の
気持ちの移り変わりなどは見事ー!と思ってしまいました。
ちなみに、ヤミスラ・ジュバニッチ監督は30代半ばで、数年前
実際自分自身が母となり、今回の映画の構想が浮かんだらしく
母としての強さと包容力は、なるほどー監督自身の母性も
とても色濃く反映されていたのだなあと納得。
ずっしり重いテーマだけど、娘役の女の子のまっすぐで
みずみずしい演技に心洗われる年末にふさわしい映画でした。
ちょっぴりイギリス人の社会派映画監督マイク・リーを思い起こさせます。
ずしっと骨太な作品を見たい方は必見です!!!

それにしても・・・わたしが観に行ったときは、観客層が
ほとんどシニアで・・・私が一番若いくらいだったかも・・

うむ・・・まあこのへんはあまり深く考えないでおこう。。


