昼も夜も芝居づけ

2007年10月
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オセロ・中島知子主演『郵便配達夫の恋』東京グローブ座 [2007年10月03日(水)]
少し前になりますが、オセロの黒いほう、中島知子さんが初舞台を踏んだ舞台を観てきました。
この作品は、過去に鈴木保奈美さん主演で上演された作品で、そちらは拝見していないのですが、かなり評判だったということ。



シンガーソングライターのあかり(中島)は、マネージャーの上村(西川浩幸)に手紙を残し、突然、祖父の住む故郷の島に帰ってきた。
母が亡くなったばかりの彼女は、島でのんびりと遺品の整理をする毎日。
そんなあかりを追って、密かに彼女に思いを寄せる上村が島を訪れた。
彼女は、恋人のピアニストとの恋に行き詰まり、逃げてきていたのだった。
そんなある日、あかりは母の遺品から投函されなかった手紙を見つける。
それは、郵便配達夫・森尾(辰巳琢郎)に宛てた手紙だったーー。

静かでゆったりと時間の流れているような、やさしいタッチの作品でした。
個人的には少し物足りなさを感じてしまうけれど、誰が観てもじわじわと感動できるような作品ではあります。
なぜだかぎくしゃくしてしまった恋、どんなに想っても届かない恋、昔確かに存在したはずの形にならない恋。
いろんな恋がこの物語の中に存在していて、自分と重ね合わせて見ることができる。
大げさじゃない、さわやかなラストも好感。

ちなみに、初舞台の中島知子さんですが、思っていた以上にとてもセンシティブに演じられていてとてもよかった。
もともと器用なかただし、ドラマを観ていても上手だから心配はなかったのですが、周りはみなさん舞台慣れしている役者さんばかりのなかで、ちゃんと主役としての存在感を見せてくれました。
ただ……、あかりはシンガーソングライターという設定で、ギターを片手に歌う場面があるのですが、ギターがぎこちなくて……。
でも、歌はびっくりするくらい上手かったですけれど。でも、それゆえにちょっと可哀想な気も。あそこ、ギターなしっていう演出はなかったのかなーって。
たどたどしいギターに、つい現実に引き戻されて「ミュージシャンじゃないんかいっ!」ってツッコミたくなったり。残念。

あと、西川浩幸さんがよかった。この人、キャラメルボックスという劇団のかたなのですが、こういう軽妙な役、ほんとに上手。
三枚目だけど、人柄のよさそうな感じで、ちょっと変わり者(笑)っていう。
あかりを想う、一途さとか切なさも漂わせつつ、センチメンタルに演じないところが、ラストの爽やかさを一層引き立ててました。

東京公演は残念ながら9月30日で終了。
10月6日 名古屋・名鉄ホール
10月7〜8日 新神戸オリエンタル劇場
10月9日 広島アステールプラザ大ホール にて上演。
HP:http://www.horipro.co.jp/ticket/kouen.cgi?Detail=96
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プロフィール
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望月リサ。ライター。女性誌やWebサイトでインタビューやカルチャー関連の記事を担当。締め切り間際でも観たい舞台は絶対にハズさないステージフリーク! 「ライブじゃなきゃ味わえないこと、いっぱいあります。ハマるとこんなにすばらしいものはないです。劇場にもっともっと足を運びましょっ。」
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