昼も夜も芝居づけ

2008年05月
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『権太楼噺 たっぷり十夜』上野鈴本演芸場 [2008年05月11日(日)]
以前から落語に興味はあったのですが、演劇三昧の毎日でなかなか行く機会がなく、今回、初寄席でした。
これがねー、楽しかったー。

独演会とか、ホールなどで上演される落語会とは違って、寄席はとにかくいろんな人が登場するんです。
色物と呼ばれる曲芸師さん(染之助染太郎みたいな傘回しとか、コマ回しとか)とか、マジシャンとか、三味線を弾きながら語るという人もいて、とにかくバラエティ豊か。
今回は、『権太楼噺 たっぷり十夜』と銘打ってましたが、やっぱり普段の寄席と同じようにいろんな方々が出てました。

この日の番組は……
独楽 林家正楽
落語 柳家甚語楼
落語 春風亭正朝
落語 桃月庵白酒
漫才 昭和のいるこいる
落語 三遊亭歌之介
落語 柳家小三治
津軽三味線 太田家元九郎
落語 古今亭菊之丞
太神楽曲芸 鏡味仙三郎社中
落語 柳家権太楼「居残り佐平次」

これだけの人が次々と芸を披露するわけですよ。
ということは、自分の好みじゃないものもあるけれど、どこかしらには引っ掛かりがあるわけですよ。
もともとは、「古典落語をみたい」という私のリクエストをおぼえていてくれた知り合いが誘ってくれ、権太楼さんをみに行ったのですが、なんと私が好きな昭和のいるこいるさんが出ていて、それだけでもかなり満足。
もちろん権太楼さんの『居残り佐平次』は、もともと知ってる話だっただけに親しみもあったし、権太楼さんの語り口が妙に愛嬌があってよかった。
思ったのは、落語って究極の一人芝居だなーということ。
一人芝居は、舞台上には現われないけれど『いる』、主人公以外のキャラクターを観客が自分で想像(創造、でもあるかも)できるおもしろさがあるのだけど、落語もまた、江戸時代にいた(かもしれない)八っつぁんや熊さんを、想像したりする楽しみがある。
想像、とはいえ、それはもちろん語り手のキャラクターの影響をものすごく受けている訳で、愛嬌がある人が語れば登場人物も自然と愛嬌のある人たちになる。
なんだか、やたらと調子がよくてダメダメだけど、憎めない感じが語り手のキャラクターと重なって愛らしくてニヤニヤ、クスクス。

寄席のおもしろいのは、笑いの空気が小屋に充満していること。
最近よくある、何やっても笑う空気、ではなくて、笑わせてほしーんだよねーくらいの空気感、というかな。
どんだけ笑わせてくれるのか品定めしてやろう、っていう意地悪な目線もなく、とはいえ、何やっててもいいんですこの人が出てるなら、的なミーハー心もなく、純粋に「笑わして!」って期待感を込めて舞台を見ている空気が、なんだか和やかで楽しげで心地よかったです。

この雰囲気とか、空気感を味わいに、寄席にふらっと来てみるのもいいかもしれません。
思わぬ大ヒットに巡り合う確率も、あったりなかったりするかも、だしね。

ちなみに、現在、都内で恒常的におこなわれている寄席は3か所。
新宿・末広亭:http://www.suehirotei.com/
上野・鈴本演芸場:http://www.rakugo.or.jp/
池袋・池袋演芸場:http://www.ike-en.com/
夕方くらいからよるまでたっぷり楽しめるので、レジャー気分で行ってみるのもいいかもしれません。
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望月リサ。ライター。女性誌やWebサイトでインタビューやカルチャー関連の記事を担当。締め切り間際でも観たい舞台は絶対にハズさないステージフリーク! 「ライブじゃなきゃ味わえないこと、いっぱいあります。ハマるとこんなにすばらしいものはないです。劇場にもっともっと足を運びましょっ。」
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