最近、何の予定もないお休みは貴重。
どうしようかなと考えて、「そうだ、劇場へ行こう!」。
思い立ったが吉日で、前から観たかったわらび座「坊っちゃん!」を観に、まずはTeatre1010へ。
きれいな劇場、表方のスタッフもみな親切で、当日券もすんなり手に入り一安心。

初めて観るわらび座作品は、とてもテンポよく、最近、少々お末ちゃんの鬱がうつり気味の私にはぴったりの楽しいミュージカルでした。創り手の、「坊っちゃん」への愛情が作品全体に溢れていて、とても好感が持てました。原作のイメージを損なわず、夏目の「坊っちゃん像」に息を吹き込んで生き生きと舞台を走りまわらせ、客席に、今の時代に通ずるメッセージを届けているところが人気の秘密かなと思いました。客席で時折沸き起こる、拍手の温かさが印象的でした。
さて、お次はお馴染みの信濃町・文学座へ。本日は文学座アトリエ公演「華々しき一族・かどで」の初日でした(12月13日(木)まで)。
森本薫---「女の一生」の作者で有名な作家だというのに、恥ずかしながら私は、この秋「みごとな女」を初めて読み、あまりに見事な女性心理描写に、てっきり女性と思い込んでいたのでした。
今回の二作品とも、舞台で交わされる微妙なやりとりで観客に背景や状況を推測させながら話を進める巧みなしかけ。「海と日傘」にも通じるところがある感じです。ともに23歳の時の作とのことで、いったいどんな天才だ!?と思わずにはおれません。特に「華々しき」の方は、次々事件が起きるけれども最後まで、犯人(?)がわからない、サスペンスとかミステリーのような展開なのです。俳優さんたちの強い個性がうまい具合に調和してひとつの世界を創っているところ、そのバランスのとり方がとても面白いと思いました。懐かしい昭和の響きの日本語が美しく、ドラマティックだけど品が良い、久保田作品との共通点や、また違った魅力など、今の私には見所満載という感じ。
アトリエ公演はいつも、常連のお客様や専門家っぽい方たちがいっぱい来ていて緊張します。でも帰り道、ふと見上げると目に入る、街灯のあかりに浮かび上がる「文学座」の看板の文字に、なぜだかちょっとほっとして、「またここに来たいな〜」と思うのです。
めったにしない「劇場のハシゴ」。タイプの違う二つの公演を堪能し、幸せ気分、しかもいい具合に疲れて、今夜はぐっすり眠れそうです

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