諦めたはずの恋だったのに
2008-09-12 21:25:50
東京はここのところ秋の空です。こんな日の夕方の風には、遠くでたき火をしているような香りがします。私だけがそう感じるのかな。この匂いがしてくると、なんだか胸がざわついて、恋をしていた頃のことを思い出します。過去形で書いていますが、本当は今もほんの少しだけ好きなのですよ。でも、とても手の届かない人で、もう5年も、こっそり憧れているだけなのです。
手が届かない人というのは、結婚しているという意味ではありません。れっきとした独身なのですが、取引先の偉い人で、しかも私のいる業界ではちょっとした有名人なのです。若くして成功したのに、素朴で照れ屋でぶっきらぼうなその人を、私は初めて会ったその日に好きになってしまいました。以前、私は目標があると黙々と頑張る、と書きました。この時も、とっても頑張ったのです。当時の私は34才。女性として、今より少しは自信がありました。有名人といっても、誰もが知っているセレブリティという訳ではないのです。仕事で接点があるのだから、私にだって、ほんのちょっとですが、チャンスはあると思いました。
オシャレやお化粧、手足の手入れ、美しいしぐさなどに、全力を尽くしました。少しでもきれいな心になろうと努め、もちろん仕事も頑張りました。秘書のチェックをかいくぐり、プライベートの携帯から電話がかかって来たときは本当に嬉しかったです。しかし、皆さまよくご存知の通り、恋は、頑張っただけで成就するものではありません。むしろ、頑張ってはいけないものなのかも。最初のデートであっさりと、私はふられてしまいました。
デートが終わる頃、私とこれ以上親しくなる気はないと、お父さんが幼い子を諭すように話してくれました。私は、勝手に舞い上がっていた自分を心底恥ずかしく思いました。彼は、私がこれ以上うるさくつきまとわないように、食事に誘ってくれただけだったのでした。私など、はじめから恋愛の対象ではなかったのでした。
あれ以来、あんなに好きになった人は他にいません。独身で歳をとることに怯え、ときどきノルマのようなデートをしますが、心は弾みません。相手の方には本当に申し訳ないことです。私は、この文章を書いていてやっと気づきました。彼と正反対のタイプ、すなわち目立たないタイプの人と無理矢理付き合おうとするのは、あの時の私を消したいからなのですね。高嶺の花に憧れて、空回りしていた自分を、心のどこかで恥ずかしく思っていたのですね。目立たないタイプの人と付き合うことによって、私は(プチ)セレブに舞い上がっていたんじゃないと思おうとしていたのかもしれません。
もう、そんな不自然で失礼なことは止めます。考えてみれば、私の生活は彼を好きになる前より明らかに改善しているのです。美容や家事や仕事、すべてに自己ベストを尽くしたのですから当然なのかもしれません。確かに分不相応な恋でしたが、あの人は、私が女性としてステップアップする為に出会った、先生のような存在だったのかも。あれくらいの動機がなければ、自分磨きなんて私には不可能です。それに、美人でもない私が、(しつこいようですが小さな世界での)有名人と、二人で食事できたことは、とても良い思い出ですね。たった1回の食事に心を囚われていたなんて。ブログを書いて、気づくことができて本当に良かったです。
私は明日から3連休。とても楽しみな企画があるのですよ。みなさまもよい週末をお過ごしください。最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
手が届かない人というのは、結婚しているという意味ではありません。れっきとした独身なのですが、取引先の偉い人で、しかも私のいる業界ではちょっとした有名人なのです。若くして成功したのに、素朴で照れ屋でぶっきらぼうなその人を、私は初めて会ったその日に好きになってしまいました。以前、私は目標があると黙々と頑張る、と書きました。この時も、とっても頑張ったのです。当時の私は34才。女性として、今より少しは自信がありました。有名人といっても、誰もが知っているセレブリティという訳ではないのです。仕事で接点があるのだから、私にだって、ほんのちょっとですが、チャンスはあると思いました。
オシャレやお化粧、手足の手入れ、美しいしぐさなどに、全力を尽くしました。少しでもきれいな心になろうと努め、もちろん仕事も頑張りました。秘書のチェックをかいくぐり、プライベートの携帯から電話がかかって来たときは本当に嬉しかったです。しかし、皆さまよくご存知の通り、恋は、頑張っただけで成就するものではありません。むしろ、頑張ってはいけないものなのかも。最初のデートであっさりと、私はふられてしまいました。
デートが終わる頃、私とこれ以上親しくなる気はないと、お父さんが幼い子を諭すように話してくれました。私は、勝手に舞い上がっていた自分を心底恥ずかしく思いました。彼は、私がこれ以上うるさくつきまとわないように、食事に誘ってくれただけだったのでした。私など、はじめから恋愛の対象ではなかったのでした。
あれ以来、あんなに好きになった人は他にいません。独身で歳をとることに怯え、ときどきノルマのようなデートをしますが、心は弾みません。相手の方には本当に申し訳ないことです。私は、この文章を書いていてやっと気づきました。彼と正反対のタイプ、すなわち目立たないタイプの人と無理矢理付き合おうとするのは、あの時の私を消したいからなのですね。高嶺の花に憧れて、空回りしていた自分を、心のどこかで恥ずかしく思っていたのですね。目立たないタイプの人と付き合うことによって、私は(プチ)セレブに舞い上がっていたんじゃないと思おうとしていたのかもしれません。
もう、そんな不自然で失礼なことは止めます。考えてみれば、私の生活は彼を好きになる前より明らかに改善しているのです。美容や家事や仕事、すべてに自己ベストを尽くしたのですから当然なのかもしれません。確かに分不相応な恋でしたが、あの人は、私が女性としてステップアップする為に出会った、先生のような存在だったのかも。あれくらいの動機がなければ、自分磨きなんて私には不可能です。それに、美人でもない私が、(しつこいようですが小さな世界での)有名人と、二人で食事できたことは、とても良い思い出ですね。たった1回の食事に心を囚われていたなんて。ブログを書いて、気づくことができて本当に良かったです。
私は明日から3連休。とても楽しみな企画があるのですよ。みなさまもよい週末をお過ごしください。最後まで読んでくださり、ありがとうございました。


