吉村峰子のアフリカに遊びにおいで!

2008年05月
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

地球アゴラに出演しました [2008年05月19日(月)]
 
以前にお知らせしたとおり、NHK―BS1の番組、地球アゴラに出演しました。

今回、つくづく身にしみたのが、通信状況の変化です。

私が始めてアフリカに渡ったのは1986年でした。そのころ、新しい通信手段として、ファックスが登場しました。1986年、西アフリカ・リベリアに赴任した私たちは、当時としては最新だった、ファックス機能が備わった、今考えればとてつもなく大型のワード・プロセッサーを荷物の中に、意気揚々と詰めたのでした。

それから20年以上の年月がたって、この『地球アゴラ』という番組は、インターネット上の無料電話、スカイプを利用して、世界に住む日本人と東京のNHKのスタジオをつなぎました。インターネット上で、ユーザー同士であれば無料で話すことのできるスカイプは、普段も便利に使用させていただいています。日本に住む友人、知人、両親などとお金の心配をしなくても直接の声を聞けるのはとっても有難いのです。

友人の中には、「それって、ちょっと不気味」という人もいます。どうして、無料でそんなことができるのか、という疑問です。

う〜ん、そう言われればそうなんですが、コンピューターのことなど、何が何やらどうなっているのか、考えることさえ出来ない、器械オンチの私は、「う〜〜ん……」と唸るだけで何の弁護も反対意見も出ません。ただ単純に、最末端ユーザーとして、使わせていただいているだけです。スカイプさん、ありがとう。

さてさて、本番当日のことを少々お話しましょう。

実は、私はこのお話を引き受けてから、大変心配していたことがありました。

それはずばり南アの昨今の電気事情です。急な停電は結構頻繁に起きるのです。今年の冒頭に嵐のように起こっていた“計画停電”もこのごろは見直しがあって、影を潜めています。が、いつ再開されても不思議はありません。(それに、“計画”、と呼ばれていても、計画は突如発表されるし、計画以外の日でも停電は起きるので、こちらは計画できない、というおまけつき!)

また、この番組は、画像をスカイプで、音声を国際電話でつなぐのですが、電話回線が途中で切れることだって、皆無とは言えないのです。

アフリカに暮らす、ということはこういった基礎中の基礎の生活基盤に絶対の信頼をおくことができないのも現実です。

何回かのリハーサルのときも、電話線がクリアではなかったり、スカイプも途切れたり、ということがありました。

が、当日、南アフリカ、がんばりました。停電も起こらず、回線も落ちず、スカイプも途切れず、無事に番組を終了することができたのです。

番組の内容も、アフリカ各地に住んでアフリカの人たちと仕事をしている日本人が三人登場してなかなか面白かったのではないでしょうか。私以外の方々はご紹介されていた仕事が本業の方々でした。ですから、私のように週一回の支援でしかないのはちょっと申し訳ないような気もしていました。

南アフリカでも、エイズ患者さんの支援を専門にしている日本人の方はいるからです。でも、番組のディレクターの方に、「仕事ではなくて、自分の時間をこうやって作って、患者さんと関わっている人がいることも紹介したいんです」という言葉に励まされました。

そして、番組の最後に、司会の川平慈英さんから、

「アフリカに住んでいま、一番強く思うことはなんですか」と聞かれました。

実はこれ、カメラリハーサルのときに急遽、足された質問だったんです。元もとのエンディングの質問は、「これからのアフリカには何が必要と思いますか」でした。

でも、この急の変更、というのはいいものですね。だって、用意された答えではなくて、本当にいつも自分が考えていることがふっと浮かんでくるではないですか。

私はこの質問に、こう答えた、と思います(あまり、確証がないのは生中継なのでその場でたたた!と話したからです。記録と違っていたらごめんなさい!)。

「私は英語や日本語を教える語学教師です。かれこれ30年ほどいろいろな人に語学を教えてきています。ですから、私は語学を学んでいる人に、学んだ語学を使って、世界の人とつながって欲しい、と思っています。アフリカは遠いです。でも、ここにも人がいます。エイズで死にそうな人もいますが、彼らも夢や希望をもつ、私たちとまったく変わらない人間です。世界の人とつながって、そのつながりを大切にしてください」

実は今回のテレビ出演、いろいろな状況も重なって、かなり時間的には厳しいものがありました。最終的な台本を印刷する前に、プリンターがうんともすんとも言わなくってしまったり、という突発的なことも、もちろん、起こらないはずがありません、我が家では!

でも、放送終了直後からどんどんと私のメールに届き始めた多くの方のコメントがとっても嬉しかったです。

皆さん、ありがとうございました。特に、ディレクターの井上さんを始めとしたスタッフの方々、今回、とっても気持ちよくお仕事ができました。心から感謝しています。

それから、当日、スタジオで出演してくださった石弘之先生。石さんが冒頭で私のこのブログをご紹介くださったので、この番組のあと、新しい方からのアクセスがたくさんありました。ありがとうございました。

これからもアフリカからの発信をていねいに続けていきたいと思います。それから、皆様、患者さんの作ったビーズを販売してみよう!と思ってくださる場合は、ぜひ、私の個人メールまでご一報くださいませ。このブログのプロフィールのところに連絡先アドレスを書いています。番組でもお話したとおり、大量の在庫がありますよ〜。


生中継本番直前です。あああ、髪の毛も逆立っているし……

最後に、いろいろカメラの位置とか、音声とか、私の混沌とした事務所から本番用にPCやら電話線やらを居間に動かす作業をしてくれた家族にも感謝です。みんなありがとうね!


プロフィール
Profile
吉村峰子
(日本語/英語教師・ライター・通訳)
東京都生まれ。1980年頃より日本語・英語教育に関わる。教えた国は、日本、米国、デンマーク、ドイツ、リべりア、エチオピア、マラウィ、南アフリカなど。1986年頃より、アフリカと日本を交互に生活した後、2003年、南アフリカ・ダーバンに家族とともに移住。現在はダーバンで日本語・英語教育、執筆業、通訳業で大忙しの毎日を送る。