ジンバブウェの大統領選、大混乱! [2008年04月14日(月)]
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エチオピアでの旅行記をちょっと一休みして、今日は南アフリカの隣国、ジンバブウェの大統領選挙のことをお伝えしましょう。
実は、ジンバブウェの経済の混乱ぶりは、2006年6月にCafeglobe のWorld News Café で、『南アフリカから緊急レポート、ジンバブウェの経済混乱』という記事を書かせていただきました。 今回、このほぼ1年前に書いた記事を自分でも読み返してみて、さらにびっくりしました。2007年6月の段階で、「ジンバブウェのインフレ率は1700%!」と書かせていただいていたのです。ところが、なんと、現在のジンバブウェのインフレ年率は10万%にもなっているのです。これがどんなに天文学的な数字かは、想像に難くないと思います。ガソリンも外交官用に発行した特別なチケットがないと、まったく一般庶民には手に入らない様子です。これでは、経済が困窮しているどころか、まったく停滞している、と言ったほうが正確でしょう。 何が原因か。それもこの World News Cafe でお読みいただきたいのですが、ジンバブウェはロバート・ムガベ大統領が28年にも渡る独裁政治を強いていて、各国、国連からも経済制裁を受けているのです。ところが、あまりの独裁振りに国民はこれまで恐れをなして、反ムガベ的行動は大きなうねりになってこなかったのです。一般国民は戦うにも、もう疲れ果てている、と言ったほうがいいのかも知ません。 ![]() ここ2週間ほど、ジンバブウェの大統領選挙のことは 南アのメディアではトップニュース。この新聞でも、 「この吸血鬼から私たちを助けて!」 と、ものすごいコピーが使われている ところが、今回の選挙では、ついに、一般のジンバブウェ人も行動に出たのです。 そうです。ジンバブウェ人はムガベ大統領に「NO!」の意思を叩きつけたのです。ところが、当のムガベ氏、一向にその「負け」を認めようとしていません。3月29日の選挙のあと、もう2週間余が経過しているというのに、ジンバブウェの選挙管理委員会は、選挙の結果を公表していないのです。 ところが、出口調査(ムガベ政権はこれを禁止しているが)では、ムガベ氏もムガベ氏の率いる与党もこの野党に負けているのです。当然、反対勢力のジンバブエの最大野党「民主変革運動」のツァンギライ議長(56)が勝利宣言をしているのですが、正式にはムガベ氏も与党もこれを認めていません。南アフリカの公共放送でも、選挙の次の日から選挙の勝敗を報道していましたが、そこでも、ムガベ氏と与党は劣勢でした。 4月13日には、ムガベ大統領に南部アフリカ開発共同体の首脳たちも、ザンビアの首都ルサカで会議(ムガベ大統領は欠席)を開き、早急に選挙結果を公表するよう共同声明を出しています。ところが、ムガベ大統領、「選挙結果には計算ミスがあった」と主張し、今から、再集計が全国で行われるようにしてしまったのです。これは、あきらかにここで不正な集計を試みようとしている、と反対勢力から糾弾されています。 ムガベ大統領、84歳です。「もう、いい加減に引退して欲しい」と思うのは私だけではないはず。世界中の人を敵にし、自国の人間をこれほどまで困窮させても、なおしがみつきたい権力とは、いったい何であるのか。人間の果てしない権力への欲望をこうまであからさまに見せつけられて、皆が途方に暮れている、と言えばいいのでしょうか。でも、その影で多くの罪のない一般ジンバブウェ人、特に幼い子どもたちが、食べ物もなく、毎日その命を終えている現状を私たちも知らなくてはいけません。 そもそも、ジンバブウェは緑豊かな美しい国です。ジンバブウェ遺跡という、世界遺産にも登録された、独特なアフリカの歴史を表現する遺跡もあります。もともと、ジンバブウェとは「石の家」を意味し、素晴らしい石の細工を施した建築物でも有名です。 また、経済が混乱する前のジンバブウェは、農業が盛んで、アフリカ各国にその農産物を輸出する豊かな国でした。私たちがマラウィに住んでいたとき、ジンバブエから輸入されていきた農産物や加工品(マヨネーズ、ケチャップなど)にどれだけお世話になったことでしょう。人々は穏やかで、また、見目麗しく、心優しい人々です。どうして、どうして、こんなことになってしまったのか。一刻も早く、ジンバブウェの人々に平和が訪れることを願ってやみません。どうか、どうか、暴動などが起きませんように。ムガベ氏が軍隊を民衆に向けませんように。 ![]() 超不人気のムガベ大統領婦人、グレース。 “アフリカのイメルダ”と異名をとる彼女がパリの高級ブランド ショップで買い物をするところが掲載されている。 |





