吉村峰子のアフリカに遊びにおいで!

2008年02月
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真夏の節分 in Durban! [2008年02月04日(月)]
 
2008年2月3日。ダーバンは日中の気温が記録的な36度を超えました。その中での「鬼は外、福は内!」は、と〜っても季節はずれ。しかも、“節分”はそもそも春の訪れを祝うもの、とすると、今、真夏のダーバンで“節分”をするのはまったくのお門違い……。

でも、アフリカに住んでいると、とかく日本の文化・習慣から遠くなってしまいます。子どもたちに日本の習慣も教えていきたい私としては、ちょっと無理をしてでも、これまでにもアフリカの暮らしの中に日本の季節の行事を取り入れてきました。


赤鬼さんと青鬼さんと……


それに、現在の私の仕事は、南アフリカ人に日本語、日本文化を教えること。元々の季節の行事の実感は伝わらなくても、自分の年の数の大豆を食べたり、「鬼は外、福は内!」を連呼しながら鬼に大豆を投げつけたり、というあの節分の雰囲気は子どもたちにも日本語の生徒さんたちにも味わって欲しかったのでした。


納豆になるはずだった大豆を炒って、
皆で「オニはソト〜、フクはウチ〜!」


でも、今日のお客様、なんと70名!近くにもなってしまいました。自分で招待したのは20組くらいのはずだったのに、「友達を連れてきてもいいですか?」に、「どうぞ、どうぞ〜!」と何回かは返事した記憶あり……。で、当日、大変なことになってしまいました。でも、用意したお料理も何とか足りて一安心。ご飯類だけでも二升ほどお米を炊いておいたのが勝因でしたね!

メニューの“おにぎり”類は、何と、日本に研修に行っていた南ア人からのたってのリクエストでした。「日本食で何が恋しい?」の質問に、迷わず、「ツナマヨのおにぎり!」と数名が答えたのでした。う〜ん、そうか、と唸りました。確かに、日本料理レストランでは、ツナマヨおにぎりはメニューにないものね。

【本日のメニュー】
スモークサーモン、キュウリ、卵の巻き寿司
ツナマヨ、キュウリ、卵の巻き寿司
ツナマヨおにぎり
おかかおにぎり
チキンの照り焼き(12キロ!)
イカのお好み焼き
サラダ 和風ゴマドレッシング
大根と鳥の煮込み

デザート(お客様の持ち寄り)
インド風デザート二種
フラン(プリンの大型のもの)
チェリータルト
チョコレートケーキ
インドネシアのライスケーキ

実は、南アの社会はまだまだ閉鎖的。特にダーバンは人種の住み分け状態がいまだに続いています。ですので、私たちの家に来ることで、初めて違う文化の人たちとプライベートで一緒になった、なんて言う人も最初は多かったのです。が、だんだんとそういったことにも慣れてきて、気軽に「友達も連れてきていい?」が増えてきたんだなぁ、とつくづく思います。

今回は、ダーバン在住の日本人の方も何名か参加してくださいました。ダーバンに着いてまだ日の浅い方々も数名。日本の節分とはちょっと違うダーバンの節分を楽しんでいただいたと思います。

それにしても、“節分”で思い出すのは、もう現在は13歳と12歳になった娘のショウコと甥のアジーノの二人。10年前、彼らの大叔父が亡くなったとき、二人は3歳と2歳でした。

大叔父が亡くなったのが、2月の7日。節分からお葬式までの間がちょうど一週間前後。このビミョ〜な時間の経過が問題だったのです。彼らは、シーンとした厳かな祭壇の前に連れて行かれたとき、こともあろうことに、目の前のお線香をいきなりむんずとつかんで、思いっきり、

「オオオニイイはソットォォ!フクウはウチイイイ!」

と叫んだのでした。

厳かな斎場が一瞬の間をおいて、大爆笑する中で、夫と私は二人を抱きかかえて、脱兎のごとく廊下に飛び出しました。

お葬式に連れて行かれた幼い子どもが、そのあどけない行いで、生と死をも含んだ命の繋がりを回りの大人たちに示してくれることの重要性を幾編かの文学で読んだ覚えがあります。でも、この「オオオニイイはソットォォ!」は、いくらなんでもハチャメチャだなぁ、と私は満面の笑顔を浮かべている二入を見ながら、うな垂れたのでした。


現在のショウコとアジーノ
本人たちにはこの記憶はないそうで……


プロフィール
Profile
吉村峰子
(日本語/英語教師・ライター・通訳)
東京都生まれ。1980年頃より日本語・英語教育に関わる。教えた国は、日本、米国、デンマーク、ドイツ、リべりア、エチオピア、マラウィ、南アフリカなど。1986年頃より、アフリカと日本を交互に生活した後、2003年、南アフリカ・ダーバンに家族とともに移住。現在はダーバンで日本語・英語教育、執筆業、通訳業で大忙しの毎日を送る。