吉村峰子のアフリカに遊びにおいで!

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ジンバブウェ・ドル、無茶苦茶! [2007年06月11日(月)]
 
子どもたちの復活祭の休みに合わせて久々の家族旅行。今回はジンバブウェ側のビクトリア瀑布とその瀑布から90キロ離れたボツワナのチョベ野生動物保護区へ行ってきた。

ジンバブウェ、かなり状況がひどい。何がひどいかというと、世界各国から非難ごうごうの独裁者ムガベ大統領(83歳)の政権がもう本当に崩壊直前。現地の人の話では、もう5月の終わりまでには終焉を迎えるだろう、などというコメントも。2004年に首都ハラレを訪れたときにはこういったコメントはまず聞かなかった。ムガベさんは恐怖政治を強いているので、政権の批判やら悪口を当局に聞かれたら、牢屋行き、ということもありえるからだ。

ここ10年ほどやりたい放題のムガベ大統領。白人農場主を追い出した結果、農業生産は地に落ちているし、他の産業もほとんど機能していない。かつては“アフリカの宝石”とまで言われた美しい国土が荒れ果てている。

その中でもこの国の通貨の混乱振りは突出していた。日本などの先進国に住んでいると、外貨の両替は銀行でする。途上国でも大体そうなのだが、いわゆる闇レートが銀行レートとかなり幅がある場合、これを法律に沿ってきちんと両替していると、とんでもないことに……。

ジンバブウェの現在がまさにこれ。公定レートでジンバブウェ・ドルを買ったりしたら、日本円で約3千5百円のツアー参加費に必要なお金でさえ、約14万円もしてしまう。

だから、外国人はすべての支払いを外貨でするように言われる。外貨を両替するときは銀行ですること、とも決められていて、ちょっと高額な支払いを現地通貨でするときは、銀行で両替した際のレシートを求められる。だから、闇で両替するのはほとんど不可能。でも、市場の実勢レートと公式レートに何と約40倍もの開きがあるのだ。

具体的に食事を例にとってお話ししよう。

今回の旅行は我が家の4人と甥姪で合計6人。この6人が町のレストランで“ザザ”と呼ばれるメイズミール(玉蜀黍粉)を、牛肉をトマトベースで煮込んだシチューと一緒に食する料理を食べてお代は940,000ジンバブウェ・ドルなり!

これを公定レートで換算すると、「ひょえ〜!」と叫ばざるを得ない3,760ドル(約45万円)。が、レストランにはレストランレート(10,000ジンバブウェ・ドルが1USドル)があるのだ。このレストランレートでこの価格をドル換算すると、US94ドルということになる。これでもかなり高い。

でも、46万円よりはましなので、ウエイターがいそいそ闇レート(闇レートは20,000ジンバブウェドルが1USドル)に交換して、50ドル近い現金をポケットに入れるのを忸怩たる思いで眺めるしかない。「チップは意地でもやらないぞ!」と鼻息を荒くするくらいが関の山なのが悔しい。

そして、このオチは、次の日に食べた夕飯。前日の観光客用のレストランではなく、ガソリンスタンドの横でひっそりと営業している地元の大衆食堂。な、なんと、前日の6ドル分のおつりの現地通貨(60,000ジンバブウェ・ドル)で6人分のほぼ同じ内容の食事が食べられたのだ。しかも、味はこの大衆食堂の方が絶対に勝っていた!

恐るべし、ジンバブウェ・ドル。でも、これじゃあ、観光客は楽しめないよね。




◎世界三大瀑布のひとつ、ビクトリアの滝(ジンバブウェ側)

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http://www.cafeblo.com/safrica/archive/4
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プロフィール
Profile
吉村峰子
(日本語/英語教師・ライター・通訳)
東京都生まれ。1980年頃より日本語・英語教育に関わる。教えた国は、日本、米国、デンマーク、ドイツ、リべりア、エチオピア、マラウィ、南アフリカなど。1986年頃より、アフリカと日本を交互に生活した後、2003年、南アフリカ・ダーバンに家族とともに移住。現在はダーバンで日本語・英語教育、執筆業、通訳業で大忙しの毎日を送る。