一服のもてなし

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もてなし論 [2008年06月05日(木)]
 
血液型で性格が分かれるといいますが仕事の出来不出来には関係ないそうです。
確かに■型は営業向きとか、▲型は受付向きなんて聞きませんね。

日本人は農耕民族です。田植えをするのに×型であるから苗の感覚を細かくしたり、○型であるから植える時期をいい加減にしたり、☆型であるから田植えに手を抜くようなことをすれば、当然、稲穂は実らず生きていくことが出来ません。生活するためには何型であるからという逃げ道はないのです。仕事をするということは生きていくためには当たり前のことで、生活の一部であるのです。

「もてなし」も生活の一部と言えます。
最近、「もてなし」という言葉を耳にしますよね。「もてなし」=「ホスピタリティ」「サービス」なんて英語で表現するのも現代日本文化のようです。カタカナにすることで意味をわかりやすくしようとしているのでしょうが、なにかビジネスカラーが強い感覚で生活から離れそうです。「wabi」(侘び)「zen」(禅)のように「motenasi」の方がいいような気がします。

「もてなし」をすることでもてなす側もてなされる側の人間関係が成り立ち、一つの糸が出来ます。その糸は自然と人と人を結び、太い縄にも大きい網にもなりうるのです。

人間関係が崩れ、糸が絡めば人と人との争いとなり、ときに村同士の戦いとなり戦争が起きることとなります。そのような争いがなく、いつまでも良い関係であるためには、義理・人情といったものは欠かせません。それを作り出すのにも「もてなし」が一役買っているのでし。

古く、日本の村々では、祭りに隣の村長や重役を必ず呼びます。自分の村の祭りで隣の村の方を招待してもてなすのです。客として呼び合うことで人同士の安心感が生まれ、村同士の関係がうまくいく訳です。今の時代でもマレですが大騒ぎしている祭りの最中にお偉いさんが奥の部屋で接待受けている事がありますよね。それはこの文化が続いているからです。

消して、争いがない関係を望んで「もてなし」する訳ではなく、「もてなし」をすることで争いがしづらい関係がうまれ、義理・人情といったもの出来てくるのです。
現代では考えにくいことですかね・・・。


「もてなし」方は、いくつかありその一つが茶道から学べます。
しかし、茶道をすればすぐに「もてなし」が身につく訳ではありません。茶道を続ければ少し「もてなし」方がうまくなる程度です。何でも続けなければ身につきませんが「もてなし」に関しましては実践が大事ですね。

稽古では必ず客がいますので「もてなし」のシミュレーションみたいな事が出来ますが、普段の生活で客人が来る機会が少ない現代では「もてなし」ができないのが現状です。

いつもくるお客様にも突然きたお客様にも同じ「もてなし」をするのは当たり前の事であり、それに対して臨機応変に対応できるよう身につけば嬉しいことですが、「もてなし」が日常あり得ないことは寂しいことですね。

しかし、日常で忘れられつつある「もてなし」が様々なビジネスで活かされ、その場に行けば心地よい空間を味わえるのですから嬉しいですね。

ではでは

プロフィール
プロフィール
北見宗幸
社団法人茶道文化振興会講師。みやび流和装道マナー部師範。高田馬場で昭和25年から続く「茶道会館」でお茶の稽古や茶会を催すほか、テレビ、雑誌などでも幅広く茶道の指導を行う。『はじめての茶の湯―茶道の基本がよくわかる』(成美堂出版)監修。
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はじめての茶の湯―茶道の基本がよくわかる (和のお稽古BOOK)

茶道具百科 6―扱いと心得 (6)
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