一服のもてなし

2007年08月
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
http://www.cafeblo.com/sado/index1_0.rdf

いい時間 [2007年08月31日(金)]
 
ここ数年、夏は天橋立・丹後にも足を運んでいます。京都市内とは違って団扇をもって人ごみ歩くことはなく、車での移動、天の橋立を眺めながら海の幸をいただいたり、機織りの音を聞きながら山の幸をいただいてます。

それでも行く先々に宅急便で原稿が送られてくるので、それらの校正をチェックしています。サラっと目を通して電話で「いいですね〜イメージ通りです」なんて言っておりますが、ホントは、しっかり見ていません。まだ、エンジンが掛かりません(編集さんすいません、締め切りには必ず間に合わせます)。

京都にはいくつか一見さんお断りの店がありますが、雑誌などで有名になり半年待ちの店もあります。祇園、木屋町、先斗町とガイドブックでは目にしますが、同じ京都でも山科、亀岡、福知山の方にも有名な店やマニアックな店がいくつもあるんです。

この時期に必ず行く店があるのですが、今年も行ってきました。そこは面白いことに口コミだけで3ヶ月待ち。見た目は普通の家。1日1組の客。泊ることもできる。といった所です。入ると囲炉裏が迎えてくれる。何とも言えない空間です。



そして、かなりのわがままを言いまして、いつも酒を持ち込みさせてもらいます。ちなみに、今回は『魔王』を持ち込みました(常連だから成せる技です。ホント、すいません)。

今回のコースは、そこの畑でとれた野菜を使い、ほとんどが野菜中心の料理。なぜか焼酎に合う。まさに「里料理」という言葉が似合う料理でした。昼から一升空けてしまいました……。



日本の食材は、海のモノ・山のモノ・里のモノに分けられます。海のモノ・山のモノは自然の食材を活かしたものがほとんどで、里のモノは人の手によって作られた食材がほとんどです。最近、オーガニックを看板にする店が多いですが、こういう店なら当然のこと。里のモノへの意識を持つと食に対する意識もかわるかもしれません。食材を活かし綺麗に飾る懐石料理に比べれば地味ですが、里料理・郷土料理も捨てたもんじゃないですよ。



最後に、これまた持ち込みました茶箱で一服。酒の後に飲む熱い抹茶は格別です。普段、味わうことのない、ゆったりとした時間を過ごさせていただけました。

ではでは。

京都の避暑地より [2007年08月18日(土)]
 
今、夏休みで京都に滞在しています。と言いましても稽古が夏休みというだけで原稿などの仕事は残っていまして、京都は法然院前にある我が家・心猿庵は原稿を書くのに最高の場所でもあります。

ここのところ、気温が40度だ何だと騒いでいますが、午前中は25度程度の避暑地です。五山送り火には2階の茶室から西賀茂船山の「船形」を目にすることができます。窓を開けて見ていれば冷房なしで済むほどの涼しさです。


心猿庵前にある「右 法然院 左 銀閣寺」の石碑の前で観光客が記念撮影してることもあります。


隣は元々、谷崎潤一郎の住まいでして、こんな時期であろうと筆も進んでいたことでしょう。私は原稿書くのに最高の場所といいながら、ついつい遊びにいってしまい原稿は進みません(編集さんすいません、締め切りには必ず間に合わせます)。

その家との間にある階段を降りますと「カフェテラッツァ」というカフェがあります。カフェのいいところは、アルコールがあることですね。朝ならモーニング、夜ならシャンパンをいただきに行きます。休みとはいえ、さすがに朝シャンはしません。ちなみに今朝はモーニングと夏限定ドリンク「利休」をいただきました。確か「Bar Radio」にカクテルで「利休」がありましたが、ここの「利休」はノンアルコールで、凍らした抹茶にミルクをかけて飲みます。



本来、「喫茶店」と謳う店にはアルコールはなく、「カフェ」と謳う店には必ずアルコールがおいてあるのでが、最近はそんなこと意識しないで、おしゃれに「カフェ」と使っているみたいで、店に入りガッカリすることも度々ありますが、ここにはシャンパンがハーフであり頼みやすいのでおすすめです。

ちなみにスタバにはアルコールがないので「スターバックス・コーヒー」。カフェと謳ってないです。さすがです。ホントは「エクセシオール・カフェ」のようにスパークリングでも置いてほしいですね。個人的にはラテはスタバしか飲めない、アルコールはどこでも飲める体質ですので、まぁ、小さな願いです。

その「カフェテラッツァ」は数年前、谷崎潤一郎の嫁で橋本関雪の孫である渡辺千萬子さんの店「アトリエ・ド・カフェ」でした。その当時、アルコールが置いてあったかどうかは記憶にありませんが、橋本関雪の妻である橋本よねの寄付によって植えられた関雪桜たちは、その当時と代わらず目にできます。

ぜひ、真夏の「哲学の道」を歩いてほしいです。ホントに桜が涼しく感じますよ。
ではでは。

目指すは「美しい仕草」 [2007年08月17日(金)]
 
はじめまして、北見宗幸(キタミソウコウ)です。ひょんなことからcafeglobeで連載をはじめることとなりました。職業欄には茶道家、茶人などと書くのですが、わかりやすく言うとお茶の先生をしています。職業がお茶の先生といいましても、弟子は家族のようなものですから仕事という感覚はほとんど無く、私にとって教えることは生活の一部です。

そもそも茶道は生活の一部と言われています。客が来たら「もてなす」。これは日常にあることです。その「もてなし」方にも色々あり、それを身に付けるために稽古する。これは大切なことです。

ひと昔前、茶道は花嫁修業のひとつなんて言われていました。“女性であれば茶道をたしなむことは当たり前”といった時代背景。その当時は、茶道を身につけることが花嫁修業ではなく、習っていることが花嫁の条件だったのでしょう。

ここ最近、茶道を習う女性が急激に増えてきましたが、花嫁修業はホンの一握り、ほとんどの人は1つの資格を取るような感覚で稽古を初めますね。茶道を習うことで、いくつもの点前と、日本文化、教養、「もてなし」を身に付けることができます。だいたい、1年ほど休まずに稽古に励めば、振り返ると自分自身が様々な形で向上していることに気づくはずです。その中で知らず知らずに女性が身に付けることができるのは「美しい所作」。


お茶室の庭などでよく見られる「つくばい」も、元々はお茶をいただくまえに「つくばって」(しゃがんで)手と口を清めたことが由来と言われます。

男でありながら「美しい所作」→「美しい仕草」にこだわると、そっち系なんて見られるのですが、そんな気は無いので、あしからず。基本的にマナー・作法・礼法の先生は「お前のシャベリと顔がマナー違反だろ!」ってタイプが多いですが、私もその1人です。さらにあしからず。

テレビや雑誌で茶道の指導をしますとまったく茶道をしてない女優さん、モデルさんをいかに流暢な点前に見せるかが勝負です。どんなに才能のある女優さんでも、茶道の経験無くリハーサル2、3回で点前することなんて絶対無理! それをカバーするのに1番いいのは「美しい仕草」でした。「美しい仕草」に見る側は騙される訳です。

そんな「美しい仕草」を日常でも使えるように、このブログで伝授していきたいと思います。最終的に「美しい仕草」が「もてなし」つながりますので楽しみにしてて下さい。その他にも日本の衣・食・住や日常生活も書き込んでいきますのでよろしくお願いします。

ではでは。

プロフィール
プロフィール
北見宗幸
社団法人茶道文化振興会講師。みやび流和装道マナー部師範。高田馬場で昭和25年から続く「茶道会館」でお茶の稽古や茶会を催すほか、テレビ、雑誌などでも幅広く茶道の指導を行う。『はじめての茶の湯―茶道の基本がよくわかる』(成美堂出版)監修。
新しいブログはこちら