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ひなまつり その2 [2008年03月12日(水)]
 
せっかくですので、ひなまつりの料理も上げときます。代表的なモノはちらし寿司と蛤のうしお汁ですね。蛤(ハマグリ)は古くから女の子の美徳と同じ貝の殻しかかみ合わない事から貞節を意味するものとしてあるモノで使われていますが、ちらし寿司は江戸時代からです。




蓮(ハス)・・・・・見通しのよい人生。
豆(マメ)・・・・・健康でマメに働くように。
筍(タケノコ)・・・すくすくとまっすぐ育つように。
椎茸(シイタケ)・・運開くように。
干瓢(カンピョウ)・「ふくべ」とも言われ「福を呼ぶべ」にちなんで。
鯛(タイ)・・・・・神饌であり、めでたいの意から。
鰤(ブリ)・・・・・出世魚
鱸(スズキ)・・・・出世魚
鰹(カツオ)・・・・「勝男」にちなんで。
鰈(カレイ)・・・・華麗の響きから
海老(エビ)・・・・お節の時とは違い、生命の赤を表します。

これらの縁起を担いだ食材と彩りのある食材を盛りつけ、それらの寿を司ると言う訳です。





白酒も厄除けの意味を持つのですが、江戸の始まりで歴史は浅く、中国では桃の花を酒に浮かべ楽しんだそうです。我が家では子供が白酒をお湯で薄めて、大人は桃酒でした。

「三月三日は、うらうらとのどかに照りたる。桃の花のいまさきはじむる。」と枕草子にあります。雛の便りは春の兆しを知らせる便りでもありますね。

ではでは。

ひなまつり その1 [2008年03月07日(金)]
 
3月3日は雛祭り、上巳の節句です。

三月弥生は雛月に入ると女の子の成長を祝う雛祭りの話題でひとしきり賑わいます。
三月上旬の巳の日であるから上巳(じょうし)の節句と呼ばれ、桃の花が咲く季節であることから、桃の節句とも呼ばれるています。

女の子が産まれて初めての節句の初節句には嫁方の親が孫の身代わりに人形が穢れ・災い・不浄を受け継ぐ様にという思いが込めて雛人形を贈ります。

我が家は今年が初節句でして、奈良の一刀彫りのひな人形を頂きました。大きいひな壇ですと床の間いっぱいになってしまいますが茶室の書院に飾ることが出来るほどの大きさが茶家にとってはうれしいですね。




古く中国では三月の最初の巳の日に、川で身を清め穢れ・災い・不浄を祓い清める上巳の祓(じょうしのはらえ)と言う儀式が、日本では紙の人形(ひとがた)で体をなでて穢れを移し、川や海に流して災厄を祓う祭礼の流し雛の形となり、平安時代から宮中の子女の人形遊びで、「源氏物語」や「枕草子」などにもでてくる「ひいなあそび」と重なり雛祭りとなった考えられます。

雛人形と共に飾られる桃の花は魔除けの意味を持っており、神仏行事で使われる卯槌・卯杖・桃弓も桃の木で出来ているように桃は神憑った木として重宝されてます。桃が絡み鬼を退治する逸話や、桃を頂き仙人や長命になる逸話と沢山あります。

桃の花の時期だから飾るのではなく、そこには深い意味があったのです。

ひな祭りにちなんだ菓子にも様々な意味があります。茶菓子で欠かせないのは「引千切」です。引千切(ひちぎり)とは宮中で餅を丸める手間を惜しんで引きちぎったのが始まりと言われるています。また、古く言われるのは、人は女性から引きちぎられて産まれ、阿古屋(あこや)貝を型取り女の性の形を意味するとも言われています。女の子の節句だけに後者の説がふさわしいと考えられます。


ひな祭りの週は稽古の菓子も引千切(ひちぎり)です。


餅はよもぎ餅を使います。その香りが邪気を祓う厄除けの意味から使うのです。

よもぎは菱餅にも使われます。菱餅は五色・三色とあり、五色の菱餅は茶色・黄色・緑・白・赤の順で、土から芽が出て葉が伸び、茎が伸び、花が咲く順を彩り、成長を願っています。三色は緑・白・赤の順で、緑はよもぎで出し健康を意味する大地を表し、白は菱の実で出し清浄を意味しする雪を表し、赤はクチナシで出し魔除けを意味する桃を表しています。また、地方により色の順序・意味と違うようで七色の菱餅もあるそうです。

形が菱形なのは、古くは菱の実を食べると長寿になるといわれ、菱そのものも繁殖力の強い水草で子孫繁栄を願い象られています。

何気なく飾られているモノですが、これまた深い意味がありますね。


お弟子さんに頂いたたねやの菓子には、箸が付いておりました。古く、ひな飾りに箸を供えていることが多かったそうで、おひな様の食事や菓子を頂く際に箸の持ち方を習うためだったそうです。




ではでは。


【今日のワイン】



シャブリ・1er・レ・リス [2005] ドミニク・ローラン
フランス/ブルゴーニュ・白
シャルドネ
☆☆☆★★

初午 [2008年02月12日(火)]
 
2月12日は初午(はつうま)です。
初午(はつうま)は、2月の最初の午の日をいいまして、その年の豊作祈願をするのです。

初午の前日ですが京都・伏見稲荷に行ってきました。息は白くても日差しは暖かくお参りするにはとても心地よい天候でした。伏見稲荷までの参道は屋台が並びとても賑やかですが、境内に入ると誰もが深々と鳥居に吸い込まれていきます。いつ来ても不思議な空間です。



次の日、初午当日は障子を開けると幸いにも雨が降ってました。昔から初午に雨が降らない年は火事が多いといいます。消防署の方は安心していることでしょう。「午」は五行で火を表すので古くから消防団員が火の用心を呼びかけ、火の用心のお札を配る風習も各地には残ってるようです。

ところで、お参りの時にお賽銭と願い事に何か意識はありますか?
この日に同席した淡路島の坊さまにお賽銭をいくら差し上げたか伺うと「宗教の違いから答えられない」とのことでしたが、私はお賽銭に拘りがあります。

まず、十円は遠縁(とおえん)だからダメ。
二十円で二重に縁(にじゅうにえん)があるように
四十五円で始終御縁(しじゅうごえん)があるように
百円で飛躍に縁(ひやくにえん)があるように
五百円で御飛躍に縁(ごひやくにえん)があるように
千五円で遷延と御縁(せんえん[長引くの意]とごえん)があるように
五万五円で御満と御縁(ごまんとごえん)があるようになどと意識してます。(このうちどれかは言いませんが)

そして願い事はしません。頭を下げて「ありがとうございます。」と感謝をしております。

伏見稲荷にお参りする人の多くの方は「商売繁盛」を願うようですが、日本人は農耕民族ですから本来は「五穀豊穣」「豊作祈願」を願います。豊作を願うことですべてにつながるからです。


五穀(米・麦・粟・豆・黍[きび])が豊作の為には家族共に健康でなければならない。

「無病息災」「家内安全」「交通安全」

豊作であればそれらが売れる。

「商売繁盛」

それが次の代へ続くように心がける

「恋愛成就」「安産祈願」「子宝祈願」「学業成就」
とつながります。


ただ単に「豊作祈願」といいましても恋愛・学業・仕事の豊作でもあるのです。初詣だけでなく、初午もお参りしましょう。また、2月17日・祈年祭(きねんさい)24日・二の午(にのうま)3月7日・三の午(さんのうま)とありますから、近所の神社に足を運んでみてはいかがですか?

ついでですが、ご存じ十二支(じゅうにし)は子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥であり、
十干(じっかん)の甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸と組み合わせて暦をあらわします。

年の他に月・日・時刻・方位も表します。例えば午(うま)の時刻は昼の12時を間にした2時間を指します。ですから「正午」といいます。何気なく使う日本語にもおもしろい意味がありますね。

ではでは。



【今日のワイン】


コレクション プリベ マルゴー 1997
フランス/ボルドー
カベルネ・ソーヴィニヨン主体
☆★★★★

いまさら初夢 [2008年02月08日(金)]
 
稽古をしてまして、なぜか初夢の話になりました。

初夢は一、富士 二、鷹 三、茄子ですがその次は何かと言った話です。
正解は四、扇 五、多波姑(煙草) 六、座頭であります。



富士は日本一で末広の意味から、鷹は高く飛ぶことから、茄子は毛がないので怪我無いようにと、この三つが初夢で縁起いいとされています。

ではその次と言いますと、扇は広げると富士山をかたどるから、煙草は煙が高く飛ぶから、座頭(坊主)は毛がないことからと言われています。強引な気もしますが古い人にはかないません。

初夢で見ると縁起がいいと言いましても、一年に一回のことですから中々見られません。昔は節分と立春の間に見るのが初夢と言ったそうですから、強引に二回のチャンスがあったとしても難しいですよね。

たまたま、次の日が休みでして、夢で見られないならばと、日本一の富士山を拝みに行ってきました。家族揃って合唱です。

富士の側は空気も水も美味しいところでした。見るだけで縁起のいいモノです。是非皆さんも突発的に見に行ってはいかがですか。
ではでは。



【今日のワイン】


国産・スパークリング
シャルドネ凍結仕上げ
シャルドネ100%
富士の側、酒も美味しいですよ。




シャトー・ド・フラン【1999】
ボルドー
コート・ド・フランAC

節分 [2008年02月03日(日)]
 
2月3日は「節分」です。節分は読んで字のごとく季節を分ける日を指します。冬から春になる立春の前日、春から夏になる立夏の前日、夏から秋になる立秋の前日、秋か冬になる立冬の前日を「節分」といいます。

一般的に節分というと立春の前日が浮かぶのは、春夏秋冬のはじまりである立春を迎える喜びと春が来る喜びからでしょう。季節のはじまりの立春前日の節分は季節の大晦日でもあります。平安時代より宮中には追儺(ついな)という行事が大晦日にあります。一年の邪気を祓い鬼を払う「鬼払い」「鬼やらい」「鬼儺(おにな)」とも呼ばれる行事が豆まきのルーツであるのです。

今年の我が家の豆まきは私が主となりました。私は年男(その年のえとの生まれの人、私は子年です)だからです。豆まきは一家の主がしますが、年男がいれば年男が豆をまきます。この豆は妊婦は安産のお守りにもするありがたいモノです。


我が家の升は茶席で菓子器や煙草盆としても使う美術品でもあります。時代は桃山以前のモノ


私が升を持ち、「鬼は外、福は内」と豆をまき、家族は扇子を持ち私の後を扇いで行きます。主が豆をまき、周りが扇ぎ、鬼を出し、福を入れる。我が家の伝統であります。

ここ数年、流行の太巻きも食卓に並びます。



関西では節分に太巻寿司を恵方(今年は南南東)に向かって丸ごとかぶりつくと「福」を呼ぶといわれ、それが東京でも流行りだしたのはここ数年、この巻き寿司丸かぶりじたい時代の浅い風習ですが、話題は豊富です。食を楽しむには最高の趣向ですね。


豆は魔を滅する魔滅(まめ)の意味です。豆まきの行事は大切に残したいですね。
ではでは。



【今日のワイン】



カレラ[2006]
シャルドネ
セントラル・コースト
コルクではなくガラスのキャップを使っているのも話題です。


七草 [2008年01月07日(月)]
 
1月7日は「人日」です。1月1日の正月を五節句に入れ、「人日」は五節句に入れない時期もありましたが、現在は「人日」が五節句の一つと考え、七草粥を頂くのは日本食文化では常識となっております。

平安時代は稲、麦、豆、粟、黍、小豆、小麦を粥に入れていたようですが、江戸時代には七草となりました。正月からお節、雑煮、餅と続き疲れた胃腸を休める為に頂く七草粥は、野菜が取れない冬こそ春の七種で栄養を付けると言われています。



毎年、八百屋さんが七草を持って年始の挨拶に来ていただくので
七草粥は毎年忘れずに行っております。ホント感謝です。


春の七草とは芹(せり)・薺(なずな)・御形(ごぎょう)・繁縷(はこべら)・仏の座(ほとけのざ)・菘(すずな)・蘿蔔(すずしろ)を云いまして、イメージの湧かないモノもあると思いますが、御形(ごぎょう)は母子草(ははこぐさ)のことで、仏の座(ほとけのざ)は小鬼田平子(こおにたびらこ)、菘(すずな)は蕪(かぶ)、蘿蔔(すずしろ)は大根(だいこん)として普段お店に売られています。この七草は胃腸や歯の薬草としても使われていたのも偶然ではないことでしょう。「七草粥」を食べると邪気が払われ、無病息災でいられるのも七草を伝えた人たちの知恵かも知れませんね。

昔はこの七草粥を作るときにも決まりがあったそうです。
6日の夜に七草をまな板に置き、傍らに包丁、杓文字、御玉、すりこぎ、串、ささら、采箸
等の七つ道具を揃え、七度ずつ七回刻みながら「七草なずな唐土の鳥が日本の土地に渡らぬ先に合わせてトントンバタクサトントンバタクサ」と鳥追い唄を歌ったそうです。害虫、疫病をもたらす鳥を追い払いその年の豊作を願う為の儀式でもあったのです。

私たちも、この食文化を次に伝えることを心がけなくてはいけませんね。
また、この日にはその年に初めて爪を切る日で、七種を浸した水に爪をつけて切る、「七草爪」という習慣もあります。爪を切ることで風邪も引かず健康でいられるそうです。

そして、家内がこの日に袖を通したキモノは茜染めの天平聖武絹でして、2008年1月15日から20日まで青山にあるサロン・ド・フルールにて展示してます。是非ごらんになって下さい。



ではでは。


【今日のワイン】


天橋立ワイン 2005 こだま樽熟成
 セイベル 9110(丹後産ぶどう100%)

お節料理は作りますか? [2007年12月28日(金)]
 
師も走る12月、もちろん私も全速力で走っています。年末の大掃除と正月準備で一番楽しめるのは「おせち」の準備です。いろんなとこから「おせちセット」のチラシが来ますが、自分で作る方が楽しいと思います。出来合いのものを買ってきて重箱に詰めるだけでも楽しいですから、是非、オススメします。もちろん、私も詰める専門です。

ところで「おせち」の云われはご存じですか?
「おせち」は「お節」と書き、元々「御節供(おせちく)」といわれ、宮中の節日の宴会に供えさせられる、ごちそうのことでした。平安時代の宮中では、1月1日の正月、1月7日の人日、3月3日の上巳、5月5日の端午、7月7日の七夕、9月9日の重陽と、正月と五節句には、その四季に会わせて収穫できることを感謝し神に供え、祝膳を作り宴会をしていたのです、その季節の節目に供えることから「御節供」と言われていたのです。





年に6回あったお節料理も平安から平成にかけて時代と共に変わり、正月のみとなってしまい、供えることの意味より、一つの行事になってしまったのです。平安時代の宮中から更に起源をさかのぼると弥生時代へもさかのぼることが出来るようです。

今の日本、古い習慣がどんどん消えていく中で、お正月のお節料理はいつまでも健在かもしれませんね。来年の正月には心していただきましょう。

皆さんご存じと思いますが、お節料理の重箱は四段でありましたが四は死を連想させることから与の重とし空の一段を足して五段重ねにします。

一の重は口取り 数の子、かまぼこ、金団(きんとん)、黒豆、伊達巻、田作り(ごまめ)、布巻など。数の子は数が多いことから子孫繁栄に、かまぼこは紅白に飾り、きんとんは金の布団、黒豆は黒は玄の意で魔除けとなり豆に生きられるように、だて巻は自分の巻き物に書く知識が増えように、田作りはお米が沢山取れるように、昆布巻は「よろこぶ」の意味から、詰められます。

二の重は焼き物 鯛(たい)、鰤(ぶり)、いか、伊勢海老、はまぐりなどの魚貝類。鯛(たい)は神饌であり、めでたいの意から、鰤(ぶり)は出世魚、伊勢海老も神饌であり武士を連想させ、「威勢がいい」の意から、蛤は左右の殻が隙間無くと合うことから縁起良いことから、詰められます。

三の重は煮物  里芋、牛蒡、椎茸、蓮根、人参、筍、くわいなど。

里芋は子芋がたくさん付くことから、子宝を願って、牛蒡は軽くたたいて平たくし、運が開けるようにと、同じく椎茸も運開くように、更に亀甲の型取り、蓮根は孔が空いていることから遠くが見えるよう、人参は梅に型取り寒さに耐える縁起花に、筍はすくすくとまっすぐ育つように、くわいは大きな目が出ることから詰められます。

与の重は酢の物 紅白なます、ちょろぎ、酢蓮など。

紅白なますは紅白の水引に型取り、酢蓮はれんこんのこと、ちょろぎは「長老木」「長老喜」「長老貴」「千代呂木」などと書く縁起物として詰められます。

食材、詰め方は地域や家風によっても異なりますが縁起を担ぐのは全国共通でありましょう。先日、東北に行ったときに秋田の方に伺いましたら、12月31日大晦日の夜を年夜といって、家族そろって、ごちそうを食べて祝うそうです。

お雑煮となりますと関東はこうだ、関西はこうだと切り無く、都道府県どころかその家その家違いますから説明仕切れませんが、丸形か切り形の餅とお節の煮物が入っている形が多いようです。もちろん餅のない雑煮もあります。汁の調味は、すまし仕立て、味噌仕立て、小豆雑煮、の三つに分かれているそうです。

因みに我が家は元旦・二日はすまし仕立て三日・初釜は白味噌仕立てとなっております。箸はそれぞれ父に名前を書いてもらい、柳丸箸を使います。



我が子の生まれて初めての御雑煮と箸袋です。(平成18年正月)


柳丸箸は、割箸ではなく1本ずつの組箸で、お祝い事やお正月の雑煮用として使われます。中太両細の俵型をしていまして、家庭円満で一年中食物に不自由しないように願いをこめます。その年初めての食と口との橋渡しとなるのですから芽が出る柳と縁起を担ぎます。九州では勝ち栗となる栗の箸を使うそうです。

ともあれ、その年初めての食事ですから縁起を担ぎましょう。

ともあれ、年末年始、食べすぎ注意です。
ではでは。

【今日の焼酎】


越乃寒梅 古酒 乙焼酎
盃 リチャード・ミグリエム

衣替え [2007年12月05日(水)]
 
10月1日から袷(あわせ)の着物に衣替え致しましたが、タンスの整理は中々進みません。因みに我が家にはタンスが22棹(サオ:箪笥を数えるときの単位です)あります。その内の一つは私の着物箪笥ですが、裄(ユキ:着物の背の縫い目から袖口までを云います)が長いためオーストラリア産のよう箪笥に入れています。





そして、私の防虫剤は藤袴(ふじばかま)を乾燥したモノです。秋の七草の一つでもある藤袴は昔から防虫効果があると云われ、秋の終わりには箪笥に欠かせないモノです。

よく着物が単衣(ひとえ)から袷(あわせ)になるのは何時か聞かれるので、ここに書きます。

10月1日から5月31日まで袷(あわせ)
6月1日から6月30日までと9月1日から9月30日まで単衣
7月1日から8月31日までが薄物

きもの文化検定公式教本では日にちがしっかり出てなかったはずですが、古くは宮中を基本に考えて上の日程になったようです。今ではその年の気候にあわせて変えるのが当たり前になってきたようです。

因みに京都の或る芸者は「5月15日の葵祭が終われば単衣に替えます。祇園さんは薄物。時代祭から袷にします。」といってました。冗談かもしれませんが、かなり洒落たことですね。

着物箪笥の整理は中々手がつきませんが、袱紗はしっかり整理してます。特に撮影に使う袱紗は100種以上あり、いつでも着物コーディネーターが用意した着物に取り合わせることができるようにスタンバッてます。


袱紗箪笥です。扇子・和の小物などもしまい込んでます。




ついでに仕服箪笥も載せておきます。仕服とは茶道の濃茶に使う茶入を覆う袋のことで、それを修復するときには欠かせない箪笥です。

皆さん大掃除は早めにはじめましょうね。
ではでは。

【今日のワイン】

ヴォーヌ・ロマネ2003
ドメーヌ・ギュイヨン
フランス/ブルゴーニュ
ピノ・ノワール 100%

炉開き [2007年11月08日(木)]
 
茶道界では秋から冬にかけて茶会のシーズンとなります。とくに11月は茶人の正月とも言われています。それは炉開きがあるからです。古くから陰暦十月の亥の日には炉開きをするのです。




茶室には囲炉裏から取り入れられた炉というものがあります。一尺四寸(約42.4センチ)四方の寸法で、茶室に切られている炉は、11月から4月の間には、釜を掛けてお茶を点てます。





冬になり、はじめて炉を開けて火を入れるので「炉開き」といいます。善哉や亥の子餅をいただきお茶をいただきます。善哉や亥の子餅はその地域、作り手によって様々な形がございますが、我が家の炉開きは7日間ありまして、まず初日は講師陣を招いて粟善哉を差し上げます。炭手前の後に善哉を頂き、濃茶、点心と一献、そして薄茶を差し上げます。次の日からは角餅の善哉で、稽古があるので点心と一献は差し上げられませんがお茶を差し上げる気持ちは変わりません。





農耕民族の日本人にとりまして、収穫に対する思いは大きいモノです。亥の日は収穫が終わり田にいた神が去っていく日と信じられ、刈り上げ祝いの行事として亥子祭があります。亥子祭の起源は「玄猪(げんちょ)」だそうで、「玄猪(げんちょ)」とは古来、中国から伝わり、平安時代より伝わる宮中の年中行事でもある玄猪の儀をいいます。亥の月の亥の日の亥の刻に無病息災や子孫繁栄を願って子宝の象徴でもある亥の子餅を食べるのです。


なぜ亥の日かと言いますと

火は食するモノを作り上げ、寒い冬を暖めるといった普段生活の中で欠かせない存在です。今でこそスイッチひとつで熾きますが昔はそうもいきません。ですから、火に対する意識は大きいものでした。そして、火が敵になることもあるのですから、一番おそれたことは火事です。火は大切なモノであり危険なモノであるのです。だからこそ、古来より人は火を重宝に扱ってきたのです。

陰陽五行では、亥は「水性の陰」となります。ですから火に勝つとされるのです。亥の日の亥は、火の災いが起こらないという信仰があります。そこから亥の月の亥の日に囲炉裏に火を入れれば、その冬は火事にならないと信じられていたのです。そんなことから、江戸時代には、一般家庭でも亥の日には炉や炬燵(こたつ)を開き火鉢を出す習慣があったのです。

陰暦十月の亥の日はちょうど寒さを感じる頃で暖が必要な時期でもあります。旧暦で考えるとよくわかりますが、季節と儀式が調和されてますね。

茶室の炉に火を入れることも同じこと、今では昔々の一般常識となってしまいましたが、今年の陰暦十月の亥の日は11月13日です。どうぞ、皆様もそれまで暖房器具は使わず、11月13日にスイッチを入れてみてください。

【今日のワイン】


Ch.デュ・テルトル1994
フランス/マルゴー/第5級
カベルネ・ソーヴィニヨン/メルロー/カベルネ・フラン
グラス・RIEDEL


ではでは。

プロフィール
プロフィール
北見宗幸
社団法人茶道文化振興会講師。みやび流和装道マナー部師範。高田馬場で昭和25年から続く「茶道会館」でお茶の稽古や茶会を催すほか、テレビ、雑誌などでも幅広く茶道の指導を行う。『はじめての茶の湯―茶道の基本がよくわかる』(成美堂出版)監修。
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はじめての茶の湯―茶道の基本がよくわかる (和のお稽古BOOK)

茶道具百科 6―扱いと心得 (6)
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和のWEDDING 2009年度版 (GEIBUN MOOKS 606 セサミ・ウエディング・シリーズ) (ムック) (GEIBUN MOOKS 606 セサミ・ウエディング・シリーズ)にて茶婚式について掲載してます。

顕友ーKENYUーにて、経三色錦正倉院文様の天平聖武裂古帛紗を監修。