日経ビジネス
クリーンテック&環境・後進国 Japan
温暖化ガスを1990年比で25%削減する――。その目標を直視しなければならない現実がある。それは日本が環境分野で先進国どころか、欧米勢や中国勢の後塵を拝していることだ。
クリーンテックでは中国やインドに注目していると説明する。
日本企業に対する評価はどうか。インテル・キャピタルのエイシェンラウブ氏は、「日本は大企業以外、投資先は見つかっていない。日本はクリーンテックの使い手だけに、革新的なベンチャー企業がいてもおかしくないはずだが――」と言葉を濁す。
融資する立場にある銀行の意見は手厳しい。ドイツ銀行グローバル・バンキング部門のマネージング・ディレクター、ドミニク・トゥムファルト氏は、「日本企業の技術力はすばらしいが、最低レベルの価格で提供できないなら、ほかの付加価値を提供する必要がある。
中国の企業は安い価格で提供できるうえ、プロジェクトやファイナンスの枠組みの提案にも意欲的だ」。
つまり、日本企業は技術以外の枠組みを作るという姿勢に欠けていると見られている。
日本の金融機関にも問題がある。有望なクリーンテック案件とあれば、リスクを取って国籍を問わず積極的に融資する欧米の金融機関に対して、日本のメガバンクは、日本企業が絡む案件にしか原則として融資しないという。
「クリーンテック分野へ融資するのは、まだリスクが高いという判断だ、日本の大手銀行はVCなどと異なり、ベンチャー企業に対する情報が十分ではないことが足かせになっているようだ。
◇ ◇ ◇
ャフコ・アメ
リカ・ベンチャーズの菅谷常三郎社長兼、CEO(最高経営責任者)が、その実態を語ってくれた。
ジャフコ・アメリカ・ベンチャーズの菅谷常三郎社長兼CEO
日本企業は米国では存在感が薄い。
理由は大きく分けて2つある。
1つは海外での競争力が弱いこと。
民間の分野では日本企業のアピールが非常に弱い。外交も及び腰であると感じる。具体的な内容は明かせないが、企業が海外で技術ばかりをアピールする場面も目にしたことがある。いくら技術的に優れていると主張しても、きちんと費用対効果を説明しなければ相手には響かない。
競争力の弱さは、日本企業が技術志向で製品の品質が高すぎること。いくら品質がいいと言っても、質も価格も高すぎる。ほとんどがオーバースペックだ。
ユーザー側から見たら価格も重要。品質と価格のバランスが取れた韓国企業が強い。技術的には韓国企業の製品で十分に足りるし、彼らはどんどん売り込みにくる。今や日本企業でないと持っていない技術は、米国から見れば極めて少ない。
中国企業の製品も品質が上がってきている。
日本人の決断力のなさも海外では問題視される。
米国の人々の多くは、「日本企業はdecision(決断)してくれない」と感じている。決断を求められても、決して「ダメだ」とは言わない。こうしたやり取りを、米国人は時間の無駄であると感じる。だから、あえて付き合わなくてもいい。

米国人や米国企業は、スピードと決断力を重視し、リスクを取る。それとは対照的に、日本人や日本企業は結論を先延ばしにしがち。パラダイムシフト先導の海外では受け入れられない。
2つめには、クリーンテック分野を強化しようという米国の国策。
正直なところ、米民主党政権は決して日本のクリーンテック産業に好意的ではない。
例えば、小電力発電で電力供給をコントロールするために必要な(日本ガイシが技術
を持つ)NAS電池。どれだけ環境性能が高くても、現時点では推進されていない。、米国が先頭を走りたい分野であればあえて日本製に手は出さない。
クリーンテックは本来、日本人に向いている。新しい技術はコツコツと時間をかけないと生まれないからだ。だが、中韓企業の台頭は素晴らしい!!!!
例えば、ヒートポンプ技術。リチウムイオン電池や太陽電池。日本企業が海外に打って出ないと、本当に置き去りにされてしまう。