成瀬巳喜男の映画を2日続けて観る機会があった。
っていうか、衛星でやってたんだけど。
「鰯雲」と「娘・妻・母」。
なぜかはまりました。
どちらも戦後の時代背景で、
「家」を描いた作品。
もともと古いものが好きな

。
思わず観ちゃったよ。
「鰯雲」は厚木の方が舞台。
農地解放後の農家、
旧時代のままの父と
新時代の生き方を見つけてゆく子ら、
姑に仕える旧習の嫁の悲哀、
新生活への転換を迎え戸惑いつつも
変化を受け入れてゆく人々を、
淡島千景演じる未亡人の不倫の恋の
終始を軸に描き出した作品。
もちろん

が経験してない時代だけれども、

の祖母の時代くらいで、
昔にありがちで

もしばしば聞かされた話。
でも、嫁と姑とか世間体とか、
他人への妬み嫉みとか、
今も昔も何ら変わらない。
「娘・妻・母」の方は、あの原節子が未亡人役。
昭和35年の山手家族ばなし。
新橋の大店に嫁いだ原が、実家に戻るところから話は始まる。
亡父の残した自宅を無断で抵当に入れて借金する長男夫婦。
教員に嫁ぎ姑に苦労する姉にはまだ子がない。
銀座で写真スタジオを開き、年上妻と暮らす弟、
酒造メーカー勤務で実家住いの妹。
そして老いた母。
原節子の前に酒造メーカーの年下男と茶道家の男が現れ、
結婚に疲れた原に再婚が浮上する頃、
長男の嫁の叔父が長男の借金を踏み倒して物語は佳境に入る。
物理的な家がなくなることと、
家という家族のつながりが薄れてゆくことが重ねられ、
高度経済成長時の家族別離が描かれる。
老母三益愛子が公園で出逢う老人の笠智衆が印象的。
伏線として途中に出て、最後に光明を灯して物語は終わる。
どちらも、今に共通する家問題。
だからだろうか。
結構長時間の映画にもかかわらず、
観ていて全く疲れず、飽きもしませんでした。
「隠し砦」がリメイクされるように、
物語というやつはいつの世にも通じるものだ。
何をどうえがこうと人間は変わらないということだろう。