前回のこのブログの更新から不安な日々が続いていますね。
福島の原発がこのような状態になってしまい、関東地方は計画停電のさなかです。これも青暗く暮れていく部屋で、PCの灯だけで書いています。ただじつは私の住まいは停電しているわけではありません。都心に住んでいるのですが、ここはまだ一度も停電になっていないのです。同じ都区内でさえ今日は2回も停電になった地域もあるのに、不公平すぎる気がします。
今回の福島の原発事故については、私は言いたいことがいっぱいありすぎ、自分への反省と後悔もありすぎ、まだうまくまとめて書くことができないでいます。ちょっと散漫になるかもしれませんが、少しずつでも書ければと思います。
まず、節電の件。東電の計画停電(輪番停電)は、各地の発電所の修理の目処がつく4月末まで続くと言われています。けれど、現在の方法での計画停電は、病院や医療機器を使っている在宅介護の方の電気をも奪ってしまうので、一刻も早く止めなければいけません。早くもっと洗練された方法を見つけてもらわなくては。
(じつは計画停電をする必要はないという意見も政治家からも出てきたりしていますが、ここではそれはいったん置かせてください。)
ただ、そういうリスクを抑え交通網や信号といったインフラを確保した上でなら、私は節電はむしろウェルカム、どんどんやりたいと思います。4月末に復旧してきても、自分は続けたいし、多くの方にも呼びかけたい。ここからは関東か中部か関西かといった地方は関係ない話になります。
なぜかというと、今回の福島の事故を引き起こしたのは、直接的には津波の大きさ予測を甘くした電力会社やそれを監督しなかった政府ですが、間接的には電力会社がどんどん提供してくれる電気を湯水のように使ってきた私たち消費者の姿勢でもあると思うからです。
原子力は「クリーンで安全なもの」と繰り返し政府発表やコマーシャルなどで言われ、電気はお金さえ払えばいくらでも湧いてくるような気になっていたのではないでしょうか。
でも、もうそれは違うことがわかりました。原子力はできることならやめたい、すぐは無理でも減らしていきたいと思っている人は多いと思います。
それであれば、まずは電気の消費を減らすのがいちばんです。いま東京電力エリアでは、供給できる電力が3300万kwしかないとか、利用実績は2800万kwで済んだから停電を回避できた、といったニュースが飛び交っています。この数日は、東電の予測よりも500万kwほど利用が下回ったなどと発表されています。つまり、これまでの普段の同じ日の同じ時間帯より、人々が節電をしたことでそれだけ減らすことができたわけです。(今日は950万kwも下回ったそうです! すばらしい!)
ちなみに原発は1基(炉)で50〜110万kwほどの発電能力があります。500万kw減らせれば、4〜10基もの原発を止めることができるのです。もちろん実際は出力と電力量の違いなどもっと複雑ですが、スケール感としてはそういうことです。
もちろん、この数日の関東の人たちの節電ぶりはかなりの努力の賜物です。多くの人がエアコンを使わず、シャワートイレも切り、テレビも必要なときにだけ観、ガスでご飯を炊き……消費ピークと言われた時間にPCと懐中電灯だけで数時間頑張っている人たちもツイッターを見ていると大勢います。これをずっと続けろというのは苦しいと思う方は多いと思います。(言わずもがな、事業所の休業、今日などは鉄道の運休なども大きかったはずです。)
けれどそれは電気をたっぷり使う生活様式になっていたところで突然切るから厳しいのであって、家の中の装備、自分の習慣などを電気が少なくても暮らしやすいスタイルに徐々に変えていくことができれば、それほど大変でもないんじゃないか?と気づいた方も多いのではないでしょうか。
私が子どもだった30数年前と比べると、日本の家庭の電気の消費量は4倍近くに伸びています。もっとみなさんの思い出が鮮明な1990年と比べても1.5倍です。1990年がそんなに不便だったわけではないですよね。
テレビは今より小さかったし、トイレはシャワー付き暖房便座ではなかったし、冷蔵庫は小さかった。でももういちどそこに戻っても、そんなに困らないと思いませんか。
まだ福島原発がどうなっていくかわかりませんが、少なくとももう二度とこんな恐怖は味わいたくない。いままさに現場で命をすり減らしながら放射能が広がるのを抑えてくれている人々がいるという残酷な現実を考えると、文字通り胸が潰れる思いがします。もう、もう絶対こんなことは起こしたくない。
同じように思ってくださるなら、これから一緒にまずは昔を思い出して節電、そして電気を使わないライフスタイルの模索をしていきませんか。老朽化や断層の上に建っているなど、リスクが高いと言われる原発から1基ずつ、火を消していきませんか。そして自然エネルギーへの投資をぐんと増やして、それで経済復興も図る。日本を支えてきた自動車産業の次が自然エネルギー産業になるくらいに。
想像力をふくらませて、新しい日本への一歩を踏み出していきたいと思います。
追記:
原発を止めると電気が足りなくなってしまうのではないかと心配の方に、複数の専門家が「原発を仮にすべて止めてもやっていける」と計算をしてくれています。
たとえばこちら⇣
「原子力発電所を全部止めてやっていけるのか? 」
高野雅夫(名古屋大学大学院環境学研究科准教授)
結論から言うと、1年でいちばん電気を使う真夏のエアコンガンガンの昼間に20%減らすことができれば、あるいはバブルの時期の生活レベルに戻れば、原発はなくても停電になったりしないということです。
原発を全部止められれば安心ですが、それでも難しければ、上にも書き始めましたが、危ない炉から優先して止めるだけでもだいぶましです。0か100の話ではないのです。