更新日:2011年4月06日



ボージョレーの本当においしい赤とは?

カテゴリ:ゆるい話題です  2010年7月17日

  ワインのテイスティング会にお誘いをいただいたので、いそいそと参加して参りました。フードマイルに身土不二、地産地消といったことをより真剣に考えるようになって以来、日本にいるときはどちらかといえば和食や国産のお酒をいただくことが増えていましたが……ワインはじつはかなり好きです。

  今回の主役は、ボジョレー。ボジョレーと言っても、ボジョレー・ヌーヴォーではありません。ボジョレーの本気の赤なのだそうです。

  これは面白そう。ボジョレー・ヌーヴォーはほんらい秋のお祭りのもの、その年の出来を見る試飲用なのに、世界的ブームで有名になってしまった……ということはよく耳にするけれど、ではその本気のものってどうなの?と長年疑問に思っていましたから。


テーブルにはチーズやブリニなどかわいいおつまみが。ウェルカムドリンクでいただいたボージョレー・ブランも爽やかかつしっかりとした辛口ですでにすごくおいしい……。


左からスタンダードの「ムーラン・ナ・ヴァン・シャトー・デ・ジャック 2007」グラン・クロ(最上級畑)の「ムーラン・ナ・ヴァン・クロ・ド・ロシュグレ 2006」と「同 1989」。1989の大きなグラスに期待が高まります。

  目の前のグラスに注がれたのは、ボージョレーを含むブルゴーニュ地域では有名な大手ネゴシアン、ルイ・ジャド社の扱う3つのワイン。ボージョレー地区の中では最高級といわれるムーラン・ナ・ヴァンという地区のものです。


ルイ・ジャド社の醸造責任者カステルノーさん(中央)。バイオダイナミック農法やシュタイナー哲学にも造詣が深いようで、ワイン作りをホリスティックにとらえていらっしゃる様子。それは好感度大。

  醸造責任者のカステルノーさんから直々に、ボジョレーに使われるガメイ種のブドウ、ムーラン・ナ・ヴァン地区の花崗岩質で土壌の浅いテロワールなどについての説明をいただきつつ、いよいよワインを口に含んでみます……。

  ワインの勉強はしたことがないのでそれらしい表現ができませんが、いわゆるボジョレー・ヌーヴォーとは全然別モノ。ヌーヴォーがフレッシュなブドウの雰囲気を残し紫がかっているのに対し、こちらは色もガーネットに近い。すべらかだけれど芯がしっかりとあって、トロリと余韻が残るタンニンも存在感があって、華やか。フーンと鼻から息をはいて、香りを堪能します。これはしっかりした肉料理でもいただきたい感じ。

  そしてついに大きなグラスの本日の主役、「ムーラン・ナ・ヴァン・クロ・ド・ロシュグレ 1989」へ。ウーム、これは旨い! 「旨い」とわざわざ漢字で書きたくなるような深い旨味と豊かさ。誤解を怖れずにいえば、お味噌を私は思い出しました。カステルノーさん曰く、これでもまだ若くてさらに熟成していくとのこと。


「ムーラン・ナ・ヴァン・クロ・ド・ロシュグレ 1989」。深い、熟成したガーネット色。

  堪能させていただきました。ボージョレーと言ってもいろいろあること、本格的な赤を飲みたければ、中でも「ムーラン・ナ・ヴァン」は覚えておいて損はない地名であることなどなど、たくさん学びました。

  カステルノー氏に伺ったお得情報をひとつ。ボージョレーは近年では2005年と2009年が偉大な当たり年だったのだそうです。とくに2009年は、作り手も途方に暮れてしまうほどすばらしいとか。この日出席した誰よりも長生きするだろうとのことでした。これは覚えておきます!


ルイ・ジャド社は一般的なボージョレー・ヌーヴォー、新酒でないスタンダードなボージョレー・ヴィラージュなどを広く手がけている。このボトルに見覚えのある方は多いはず。

  久しぶりにワインに正面から向き合い、ワインの知的な楽しさを思い出し、わくわくした時間でした。お土産としてその2005年のクロ・ド・ロシュグレをいただいたので、これをいつあけようか、まだ早いか、などと悩んでいます。

●ルイ・ジャド
http://www.louisjadot.com/


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青木陽子
Cafeglobe
ファウンダー・取締役
女性誌編集者時代、自分を含めまわりの女性たちが本当に読みたい媒体がないことに気づき、1999年に現社長の矢野とともにCafeglobeを立ち上げ、6年間編集長をつとめる。現在、パートナーの暮らすロンドンと東京の二重生活を実践中。
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illustration / Nakagawa Isami

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