年をとるほど(ってまだそんなトシじゃないつもりですけど!)、和食の洗練やその深さにどうにも魅了されてきています。とくにイギリスで過ごす時間が長いので、日本に帰ってくると、手当たり次第日本食材に手を伸ばしてむさぼっている気分。
昨日は、いい天然ブリのあらがあったのでブリ大根を炊き、蕗味噌を練り、今日は八百屋さんで売っていた銀杏を炒ってみました。ああ、複雑な旨み。やっぱり食は東洋、それも日本にあるわよね、とニンマリ。

茶色い薄皮のついた生の銀杏をフライパンでじっくり炒り、最後に塩を効かせたお湯でさっと湯がくと、薄皮がとれて翡翠のような半透明の身がツルリと顔を出します。歯ごたえモチモチ!
和食と言えば、このところ気になっているニュースのひとつが、クロマグロ漁の件。とくに大西洋と地中海のクロマグロは乱獲で絶滅の危機にあるということで、ワシントン条約でこの海域産のクロマグロを取引禁止、事実上の禁漁にするべきだという国際的な議論が始まっています。そしてそのEU産のクロマグロの9割を輸入している日本が、EUに賛成するなと注文をつけています。
日本が輸出できなくなって経済的に困るから注文をつけるというのならまだ理解ができますが(それでも魚を守るほうが先決だとわたしは思いますが)、買えなくなるのは困る!というのはどういうことなのか、さっぱりわけがわかりません。
クロマグロを輸入している商社の利益を守りたいということなのか、それともクロマグロを食べ続ける権利があると思っているのか?
そして、日本の漁船が他国の領海内で違法なマグロ漁をしていることも昨日のニュースになっていました。これは泥棒ですね。
マグロは大型の魚で寿命も長く、イワシなどのように減ってもすぐに数が回復しにくい生き物です。マグロはどっちみちたまにしか食べられないけれど、絶滅して食べられなくなっては残念すぎます。日本はマグロを愛しているからこそ、ここはしばらく食べるのを我慢してマグロの復活を期待すればいいのに、と思うのはナイーブすぎるのでしょうか。
ついでに言えば、マグロはクジラやイルカなどと同様、その肉に含まれる水銀やPCB、ダイオキシンなどの量がとても多いそうです。育つ海域や、最後に養殖池で人工餌で太らせたかどうかなどによっても大きく変わりますが、国によってはマグロや養殖サーモンなどは大人でも月に2回までに控えるように通達しているところもあります。
和食を恋しがるわたしの帰国祝いで友人たちが早朝のお寿司屋さん自転車で行こうという企画も立ててくれているのですが、なるべくヒカリモノ系のお寿司をいただこうかなぁと、でも年に1回くらいのこと、一切れくらいならクロマグロも……いやいや、などと逡巡しています。