更新日:2011年4月06日



夏の瓶詰めを作りながら

カテゴリ:ロンドンカテゴリ:今日できることをしようカテゴリ:地球温暖化  2009年11月04日

  日本列島もぐっと冷えてきましたね。あわてて毛布を出したり、冬支度をしています。

  ロンドン郊外で耕している畑も、冬支度をしてきました。まずは夏野菜の最後の収穫をして、土を休ませる作業です。


左からトマト、ズッキーニ、サヤインゲン、カボチャ。ズッキーニとサヤインゲンは毎年豊作確実なのですが、トマトは年によって変わります。今年は大豊作で食べきれず、瓶詰めをたくさん作りました。


今年始めて作ったカボチャ。ハロウィンで中をくりぬいてランタンにするアレです。イギリスはハロウィン(アメリカの行事)はあまりやらないので、ハロウィン前におおむねスープにして食べてしまいました。日本のカボチャよりも水っぽくて煮付けには向きませんが、クリームを加えてポタージュにするとおいしいです。


畑3年目にして初めてキャベツに成功! キャベツなどのアブラナ科は害虫が多いので、無農薬だとなかなか難しいのです。うっかりしていると山鳩にもがっつりおいしいところを食べられてしまいます。それだけにこのキャベツは格別の美味でした。

  野菜を収穫したら、その植物本体は引っこ抜き、作成中の堆肥の山に加えます。半年から1年ほどするとこれがいい堆肥になるので、畑の土に鋤きこんでまた野菜のもとになってもらうわけです。

  空いたスペースには、堆肥や近くの牧場がくれた馬のフンを発酵させたものを入れてよく混ぜます。しばらく休ませてすぐに苗を植えてもいいのですが、冬場はあまり育つ作物が多くないので、ここは雑草が生えないように黒いポリシートで覆ってしまうことに。新しい栄養が入った土が、数ヶ月の間たくさんのミミズや微生物の働きでふかふかになることをイメージしつつ。


ポリシートで覆った間に少しだけ春キャベツとカリフラワーの苗を植えました。冬の寒い中、順調に育ってくれるかな。

  そして、収穫したもののうち、できるものは冬に備えて保存食にします。まずはジャムが筆頭ですね。私の畑にはカシス、レッドカラント、ブラックベリーなどのベリー類の木がたくさんあるので、食べきれないほどのジャムを作りました。

  今年豊作だったトマトは水を加えないで煮てピューレにし、瓶詰めにしました。当分水煮トマトは買わなくてすみそうです。赤カブのビートは酢漬けに。


夏の収穫を保存食に。瓶詰め作業は、なんだか来たるべき冬のために夏を瓶詰めしているような気持ちでした。左からルバーブジャム、ブラックカラント(カシス)ジャム、レッドカラントジャム、トマト、グリーントマトのチャツネ、ビートの酢漬け。

  イギリスの夏は日本の北東北や北海道の夏に近く、やや短く日差しの勢いもそれほど強くありません。その短い夏や太陽のパワーをできるだけため込むかのように野菜を育て、冬のためにせっせと保存食を作るその「感じ」には、人間がずっとやってきたことなのかなぁという実感があります。

  化石燃料という「太陽の力の化石」を燃やして温めた温室育ちの野菜を世界中から空輸して美食をできたこの20年ーーこれも先進国の私たちだけの話ですがーーそれもそろそろ終わりですよね。いまいちどこういった季節にそった暮らしができるように、もういちど準備しておきたいなぁと思った今年の収穫シーズンでした。


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本格的でおいしそうな野菜たちにびっくり!たくさんあって、冬籠り準備万端ですね。確かにイギリスは伝統的にジャムやドライフルーツが多く、短い夏の太陽をなんとか長持ちさせようという健気さを感じます。

投稿者 Holyhock : 2009年11月11日 02:36







青木陽子
Cafeglobe
ファウンダー・取締役
女性誌編集者時代、自分を含めまわりの女性たちが本当に読みたい媒体がないことに気づき、1999年に現社長の矢野とともにCafeglobeを立ち上げ、6年間編集長をつとめる。現在、パートナーの暮らすロンドンと東京の二重生活を実践中。
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illustration / Nakagawa Isami

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