更新日:2011年4月06日



ベルリンの壁が崩壊したホントの理由

カテゴリ:ゆるい話題ですカテゴリ:東京  2009年11月23日

  少し前になりますが、11月9日は東西ベルリンを隔てていた壁が崩れた日から20周年の記念日でした。大学生だった私も、ドキドキしながらテレビ画面で人々が壁にツルハシを入れるのを見つめたのを覚えています。


今週金曜日の11月27日まで、広尾のドイツ大使館でベルリンの壁崩壊20周年記念として大使館外壁に歴史的な写真が貼り出されています。

  20年か、早いなぁと思いつつ、先日ドイツの友人に聞いた話を。

  あのとき、どうしてあんなに突然壁が崩れたのか。1989年の11月9日、東ドイツの政府広報官が記者会見で、政府が東ドイツ国民が西側に行くことについて許可を出していく方針であると発表しました。

記者
「その方針はいつから実施されるのでしょうか?」
広報官
「ええと(手もとの資料を見る)……とくに何時とはないので、即刻だと思います」

  というやりとりがあったのだとか。ニュースは号外としてすぐに報道され、それを聞いた数百万の東ベルリン市民が壁に殺到。国境警備兵は以前なら壁を越えようとした人を射殺していましたが、あまりの人数に圧倒されてしまったとか。


ドイツ大使館の壁に展示されている写真のひとつ。テレビに映し出されるこの光景に、言いようもない高揚感を感じたのを思い出します。


壁を越えようとして射殺された青年の遺体を運ぶ東ドイツ国境警備隊。30年弱立っていた壁の犠牲者は136人に上る。

  じつはこのとき、広報官が持っていた資料の裏には続きがあって、「これは今後時期を決めて実施する」と書いてあったのだとか! ハンガリー経由などで西に脱出する市民が増え続けていた中、政府としても対応する方針だけ発表してその場凌ぎをするつもりが、とんでもない結果を招いてしまったのだそうです。

  何も聞いていないと抵抗する国境警備兵に、「もうあっちの壁は開いてみんな行き来してるわよ! こっちも通して頂戴」と中年の女性(←勝手に大阪のおばちゃんを想像)があることないことを言って通行を迫ったなんて場面もあったそうです。


展示されている中で最も私の印象に残ったのがこの写真。壁崩落の直後の89年11月11日、歓声を上げて壁の西側に駆け込む東ドイツの青年たち。

  歴史や政治、戦争……というと大きなパワーのようなイメージがありますが、意外とユルいことの積み重ねで動いてきている部分もあるのだなぁと、面白く印象に残ったのでご紹介してみました。


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>青木陽子さま

私のブログにコメント下さってありがとうございます。勇気づけられました。

ちなみにこの記事も素晴らしいですね。ベルリンの壁が崩れる前に、東欧諸国で市民達が行った命がけのデモの話は、本当に泣けます。

話がそれましたが、コメントありがとうございました。これからも前を向いて小さくなっていく行政を補完し、崩れゆく日本に新しい芽を息吹かせていきたいと思います。

投稿者 駒崎弘樹 : 2009年12月16日 21:53

こんにちは。この記事からだいぶ時間が経ってしまっていますが、ちょっと付け加えたいことがありましたので、コメントさせてください。

この記者会見とその後の壁が開いていった流れは事実のようですが、この質問をした記者のところには事前に何者かから(政府?)連絡があって、このように質問するようにと要請を受けていたらしいです。そのことを記事で読みました。
Tagesspiegelだったような気がするのですが、はっきり覚えていないのが残念です。

また、他のところで、1989年の春ごろには、その年中に壁が開かれることが、政府のSPレベルの人間にまで知らされていたようなことも読みました。
つまり、決してユルいことで決まっていったことととも言えず、あらかじめ(まあ、当然なのでしょうが)お膳立てされていたということらしいです。
最近引越しをしました、ベルリンからの報告でした。 この町もエシカルなライフスタイルを実践している人が多いようで、たのしみです。クライネガルテンという市民農園も、いたるところにあります。

今年も記事を楽しみに読ませていただきます。
健康で平和な一年をお祈りしています。

投稿者 Aki : 2010年01月05日 11:10







青木陽子
Cafeglobe
ファウンダー・取締役
女性誌編集者時代、自分を含めまわりの女性たちが本当に読みたい媒体がないことに気づき、1999年に現社長の矢野とともにCafeglobeを立ち上げ、6年間編集長をつとめる。現在、パートナーの暮らすロンドンと東京の二重生活を実践中。
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