ジョニー・デップもチラリと登場♪ 『ジプシー・キャラバン』 [2008年01月29日(火)]
やっと観てきました! 『ジプシー・キャラバン』。公開初日に満席で入れず、そのままずっと気になってた作品です。公開前は実はノーマークで、気づいたきっかけは、作品のサイトを見たこと。いきなり音楽と予告編が始まるんですが、それだけでもうグイグイつかまれます。
11世紀にインドから全世界に散らばったというジプシー。それぞれの音楽のルーツにジプシー音楽を持つ、4つの国の5つのバンドが、北米の諸都市を6週間かけて廻る「ジプシー・キャラバン」というツアーに同行して作られたのがこの作品。ライブのシーンと、彼らの音楽が生まれた土地を訪れたドキュメントで構成されています。
とにかく音楽がいい! ルーマニア、スペイン、マケドニア、インドと、それぞれ雰囲気は違うもののそれぞれの演奏が本当にパワフルでかっこよくて。ライブ映像には思わず拍手!って感じです。
映画の中盤でジョニー・デップもチラリと登場します。『耳に残るは君の歌声』でジプシー役を演じたときのエピソードなど、ロマに対する愛を語ってました。
このロマというのは、ジプシーの人たちの言葉で「人間」を意味するのだそう。「ジプシー」という呼び方には差別的な意味が含まれているため、その代わりに「ロマ」を使うんですね。たしかに、映画の中でも彼らが差別的に扱われるようなシーンもあり、ロマの歴史について考えるきっかけにもなりました。
余談ですが、最後のほうに演奏された曲が、新宿の「ルミネ the よしもと」のオープニングの曲とかぶってて、「これは!」とひとりで盛り上がっておりました。賑やかな感じが、よしもとっぽいなと、勝手にオリジナルだと思いこんでいたもので。なるほど、こういう曲からとっていたのですねー。
ところで、上映館のシネ・アミューズの近くに、この映画の配給会社のアップリンクが経営している「Tabela」というカフェがあって、映画にちなんだ料理もあります。店内の雰囲気も可愛くて、おすすめです。ぜひ立ち寄ってみて。
『ジプシー・キャラバン』
監督:ジャスミン・デラル
出演: タラフ・ドゥ・ハイドゥ−クス、エスマ、アントニオ・エル・ピパ・フラメンコ・アンサンブル、ファンファーラ・チョクルリ−ア、マハラジャ
渋谷シネ・アミューズにて上映中、ほか全国順次公開
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ファンタジーなんだけど、リアル 『テラビシアにかける橋』 [2008年01月27日(日)]
もうすでに公開されているのですが、『テラビシアにかける橋』について。
この作品はファンタジー小説を映画化したものですが、いわゆるハリー・ポッターやナルニア国、とはちょっと違う位置づけのもの。冒険も魔法も出てこないので、驚き度や話の壮大さという意味では、王道ファンタジー作品には及ばないかも。ですが、この映画を観ると、ファンタジーの世界って、リアルな世界と共存するのも全然あり、というかむしろそのほうが自然かも、という気になりました。
(C)Copyright 2006 Walden Media, LLC.ALL RIGHTS RESERVED.
主人公のジェスは、貧しい家庭に育つ11歳の少年。姉妹4人に囲まれて、家の中では何をするにも窮屈だし、学校でも姉のお下がりを着ているせいでからかわれたりと、常に居心地の悪さを感じていて、唯一彼が幸せを感じるのは、絵を描いているときだけ。
ところが、風変わりな女の子・レスリーが転入してきて、ジェスの生活は一変する。たまたま隣人どうしだった2人は、レスリーのリードで、森の中に空想の王国テラビシアを創り出す。そのことがきっかけで2人は友情を深め、学校でも徐々に自信をもって行動できるようになっていく。
森の中に板や布や食糧を持ち込んで、秘密の場所を作るシーンは観ているだけで楽しいもの。森を領土にしたり、木を敵にしたりと、何かを見立てるような空想遊びって、子どものころはわりとふつうにやってましたよね。そういうことを思い出させてくれるだけでもワクワクするのですが、2人が空想の国を作ったことで、現実社会でも変化が起きていくというのがいい。2人の成長物語としても説得力があって共感できました。
ラストに向かってはかなりショッキングな展開もありますが、それも含めていい話だと思います。
キャストでは、主役の2人がどちらもかなりのベテラン子役。特に、レスリーはどこかで観たなと思ったら『チャーリーとチョコレート工場』で、超嫌味な女の子を演じてました。しっかり演じ分けてますね。さすがです。
『テラビシアにかける橋』
監督:ガボア・クスポ
原作:キャサリン・パターソン
出演:ジョシュ・ハッチャーソン、アナソフィア・ロブ
渋谷東急ほかにて公開中
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いまあらためて、吉永小百合さんの魅力を発見!『母べえ』 [2008年01月23日(水)]
吉永小百合さん主演の『母べえ』が今週末から公開です。
映画は、太平洋戦争の直前に夫を治安維持法違反で検挙されたてしまった妻が、戦争の混乱に巻き込まれながらも希望を捨てずに、2人の娘を育てながら必死に生き抜くというストーリー。その妻「母べえ」役が吉永小百合さんというわけです。
(c)2007「母べえ」製作委員会
吉永小百合さんが大女優なのも美しいのもわかるけど、2人の小さな娘を持つ母親役というのは正直どうなの? と、実は観る前はかなり懐疑的でした。いくらなんでも設定に無理があるんじゃないかと。
ところが! 観終わると「母べえ」にぎゅっと心をつかまれてしまう。夫の無罪を信じ、小さい娘たちを抱えて奔走する吉永さんは、ちっとも不自然ではなく、むしろあの時代のお母さんは、あのくらい落ち着いていないとやっていけなかったのでは、と思わせる説得力がありました。そして、つい「母べえ〜!」と甘えてしまいたくなるオーラは吉永さんならでは。年齢じゃありませんね。
この映画が描いているのは、家族愛であり反戦のメッセージ。夫が不在のまま戦争に突入して、物が不足する中、一人でやりくりして家族を支える母べえの話は、ある意味、戦闘シーンよりもずっとリアルに、戦争に対するやりきれなさを訴えていると思います。
浅野忠信さんが演じる、夫の教え子の山ちゃんが、母べえたちを心配して、たびたびやってきては家の中の雑事を手伝うのですが、それを見て母べえが「家の中に男の人がいるって、それだけでいいわね」みたいなセリフをポツリと言う。これはきっと当時のお母さんたちみんなが感じていたことなんでしょうね。
ところで、この山ちゃんが、かわいいキャラクターで。誠実で頭はいいけど頼りない青年という、ちょっと浅野さんのイメージとは違う役ですが、いい味出してました。母べえを心配する山ちゃんが、実は心配されている、という関係がおかしいのですが、一番インパクトがあったのは、子どもたちを連れて海水浴に出かけた先で山ちゃんが溺れ、それを母べえが泳いで助けに行くというシーン。服を着てガンガン泳ぐ吉永さんが、たくましくてステキでした。
その2人が最後に直面する大きなシーンがあるんですけど、そこまでに至るエピソードが思い出されて思わず涙。すごくジーンときました。
ラストの山ちゃんとのシーンが印象的だったと、吉永さんもコメント。昨年12月の完成披露記者会見で。
ところで、昨年末は、この映画の撮影の記録をまとめたNHKのドキュメンタリーが何度か放送されましたね。女優としての吉永さんが、役作りや周囲から期待されるイメージとの葛藤していた時期があった、なんてエピソードが紹介されていましたが、実は、吉永さんの作品ってほとんど観たことがなかったかも…。
ということで、慌てて過去の作品をいくつかまとめて観ましたが、ちょっと意外だったのが『キューポラのある街』というデビュー作。勝手にお嬢様役なのだと思っていたら、超格差社会の中で、貧困に負けず闘う娘役の吉永さん。修学旅行のお金が払えずにバイトをしたり、裕福な家庭の子に勉強で負けたくない!なんて頑張る姿に、すっかり感情移入してしまいました。ちょっとワイルドな吉永さんもステキ。機会があったら、ぜひこちらもレンタルしてみてください。
『母べえ』
監督:山田洋次
出演:吉永小百合、浅野忠信、檀れい、志田未来、佐藤未来
1月26日より全国にて公開
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今日公開の映画といえば… [2008年01月19日(土)]
今日から『人のセックスを笑うな』が公開。
完成披露試写会での舞台挨拶ということで、このページでも以前にご紹介しているのですが、映画紹介のテレビCMを観ていたら、また、映画を観たときのムズムズするような気持ちが盛り上がってきました。
(c)2008「人のセックスを笑うな」製作委員会
ふつうは映画の中の恋愛って、もっと劇的でロマンティックだと思うんですが、この映画はとにかくリアル。2人きりで部屋にいるときの会話が素の恋人どうしのようで、観ているとムズムズするんですよ。なんというか、松山ケンイチさんが永作博美さんに本気で恋していく過程を、ドキュメンタリーで覗き見しちゃってる感があって。
あんなに惚れられるなんて幸せだなー。いいなあー、もう、永作さんになりたい!っていうのが素の感想。もうね、こちらもつい、素になってしまいます。
さて。今日公開の映画とえいえば『シルク』もありました。
(c)2006 Jacques-Yves Gucia/ Picturehouse Productions
こちらは、19世紀後半のフランスが舞台。戦地から地元の村に戻った青年エルヴェ(マイケル・ピット)は、美しいエレーヌ(キーラ・ナイトレイ)と結婚。村で蚕の疫病が発生したことをきっかけに、良質の絹糸を出す蚕を求めてエルヴェは単身で日本に渡り、そこで日本人の少女に出会って惹かれあう、といった内容。
原作はイタリアの短編小説ということですが、西洋の男性にとって、大陸を渡り、神秘の国・日本で、黒髪で絹のような肌の少女に出会うというのは、ある種のロマンなんだ、という思い入れみたいなものが強く伝わってきました。キーラ・ナイトレイのような美しい妻がいても、東洋の美少女の魅惑というのは、別物なんでしょうね。そういう意味で、芦名星さんが演じる少女は、まさに神秘的な雰囲気で、ハマリ役でした。
ただ、当の日本人から観ると、もう少し日本人側の気持ちも観たかったな、というもどかしさが残るのも事実。あえて気持ちを見せないようにすることがミステリアスな魅力につながる、ってことなんでしょうけれど。
描かれ方が男性目線寄りではありますが、とてもロマンティックで幻想的な作品です。ということは、デートで行ったら彼の方が感情移入するってことかも?
『人のセックス…』で、永作さんが羨ましいとか言ってるように、男性側は『シルク』のエルヴェっていいなあ、ってことになるんでしょうか。
なんだか無理やりつなげてしまいましたけど…、うーん、どうですかね?
『シルク』
監督:フランソワ・ジラール
出演:マイケル・ピット、キーラ・ナイトレイ、役所広司、芦名星、中谷美紀
日劇3ほか東宝洋画系にて全国公開中
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上流階級から運動家に変身! 『ぜんぶ、フィデルのせい』 [2008年01月17日(木)]
この映画の舞台は70年代のフランス。上流階級で何不自由なく暮らしていた少女アンナが、両親がある日共産主義に目覚めたことで、生活がガラリと変わりショックを受けるというストーリー。
スペインの貴族階級出身で弁護士のパパと。このパパが、あとでヒッピー風になっちゃう。すごい変わりっぷりです!
(C)2006 Gaumont-Les Films du Worso-France 3 Cinema
カトリックのお嬢さま学校に通い、庭付きの大きな家では、家政婦にお風呂に入れてもらって、毎日お人形のようなワンピースを着ている、優雅なお嬢さま暮らしから、突如狭いアパートに移り、共産主義仲間のヒゲ面の男たちが常に集会をしているような家に変わって、アンナとしては不満爆発、というワケ。
で、お屋敷仕えをやめさせられた家政婦が、「これは全部、フィデル・カストロが悪いんだ」とこぼしていたのを聞いて、アンナもよくわからないなりに「ぜんぶ、フィデルのせいなんだ」と思う、というのがこのタイトルにつながるんですね。
アンナは頭は切れるし口は立つほうだけど、何せこどもだから、いくら反抗してみても、親の影響をモロにかぶってしまうことは避けられず。そこで、この仏頂面のお嬢さんは、グレるのか、あきらめるのか、フィデルに感化されるのか…。彼女の変化がとても自然に描かれています。
映画はアンナの視点から描かれていますが、両親の考え方の変化もまた極端。いかにも上質のシャツを着て、立ち振る舞いもエレガントな弁護士の父と編集者の母が、いきなりヒッピーの格好をするんだからそれはもう、アンナだけじゃなく、周囲のひとたちもビックリ。
でも、育ちのよい善良な人たちだからこそ、目覚めてからの動きも早いのかもしれませんよね。私のような凡人から見たら、あんな贅沢ライフからヒッピーへ、なんて相当躊躇すると思うんですけど、本当に育ちのよい人って自分の環境にあんまり執着がないのかも。潔くてカッコいいなあ…。
ファッション誌では書きたいことが書けない、といって中絶の自由を訴える女性解放運動に力を入れるようになる母親。彼女もまた70年代という時代の中で、手探りで生きてる感じが、すがすがしくてステキなのです。
両親のチリ旅行のお土産を見て、嫌ーな予感のアンナ。ここから生活がガラリと変わることに。アンナの横で何も考えずに帽子をすっぽりかぶっちゃう弟くんがキュート。
ストーリー的にはキーではないけれど、アンナの弟がとにかくカワイイ。作品資料には「監督があまりの可愛さに一目ぼれして起用」って書いてありましたが、わかる。カワイすぎます!
公開は今週末からです。
『ぜんぶ、フィデルのせい』
監督:ジュリー・ガヴラス
出演:ニナ・ケルヴェル、ジュリー・ドパルデュー、ステファノ・アコルシ
1月19日より恵比寿ガーデンシネマほか全国順次ロードショー
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ジョニー・デップの歌は必聴! 『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』 [2008年01月14日(月)]
3連休が終わりますね。みなさん、映画館には行きましたか?
私は週末、渋谷で『ジプシー・キャラバン』を観ようと思ったのですが、満席で入れず…。かなり気になっているので、ちゃんと観たら改めてリポートしますね。
さて、遅くなりましたが、ジョニー・デップの記者会見のご報告を。今回は最新の主演作『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』のプロモーションでの来日でした。
ティム・バートン監督(左)とジョニー・デップ(右)。2人が一緒に組むのはこれで6作目
この映画はブロードウェーの人気ミュージカルを映画化したもの。舞台は19世紀のロンドン。無実の罪を着せられて幽閉され、家族を奪われた理髪師、ベンジャミン・バーカーが、15年後、復讐心に燃えて「スウィーニー・トッド」と名前を変え、剃刀で客を次々に殺していくという内容です。
もう、大量の血は飛び散るし、人肉パイは出てくるし、とかなりグロテスクなシーンもありますが、毒々しさの中にちょっとファンタジーテイストが感じられるのは、ティム・バートン監督ならでは。ホラーは苦手っていう人でも、大丈夫だと思います。でも、19世紀の話とはいえ、剃刀が凶器っていう設定はちょっと生々しくって、自分が男性だったら理髪店にはしばらく行けないかも…。
会見でもジョニー・デップに理髪店でヒゲを剃ってもらうのが怖くないか、という質問がでていました。ジョニーの答えは「幸か不幸か僕はいま、ヒゲを剃る必要がないので理髪店に行くことはないけど、この作品を観てから理髪師が怖くなったっていう話はよく聞くよ。それが歌う理髪師だったらなおさらね(笑)」というもの。そうそう、コメントにもありましたが、この映画で、ジョニーは歌を披露してるんです。映画の中で歌うシーンは初めてだということですが、これがすごくいい! そうやって改めて聴くと、台詞の声にも色気があって。やっぱり俳優さんって、声が重要なんですねー。
ティム・バートン監督は、今回あえて俳優たちに歌わせたことについては「歌手ではなく、あえて俳優に歌わせたのは、彼ら自身の声、そして感情をきちんと伝えることが重要だと考えたから」とのこと。ジョニーの歌声については「初めて聞いたときは、本当に驚いた。難しい曲を、彼は自分なりの歌い方で感情をこめてくれた」と絶賛。これは本当に必聴です!
映画のストーリーに戻ると、スウィーニー・トッドは残忍な手口で殺人を繰り返すのですが、どこか憎めない。「ティムとも話し合ったけど、自分ではスウィーニーのことを悪魔だとは思っていなくて、むしろ被害者だと思っている」とジョニーも会見でコメントしていましたが、たしかにスウィーニーって、やってることは悪魔だけどどこか悲しい。大家のミセス・ラベットとの関係も、どうなるのか最後まで気になるし。そういう観点で観ると、ラブ・ストーリー的な要素も入った作品です。
(c)2007 Warner Bros. Entertainment Inc. and DreamWorks LLC. All Rights Reserved.
観終わって残るのは、怖さより切なさかな。そして、何曲かのメロディラインがしばらく頭から離れませんでした。さすがミュージカルの曲はインパクトが違います!
『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』
監督:ティム・バートン
出演:ジョニー・デップ、ヘレナ・ボナム=カーター、アラン・リックマン
1月19日より丸の内ピカデリー1ほか全国にて公開
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ブラピと気軽に呼べない、ブラッド・ピットが主演 『ジェシー・ジェームズの暗殺』 [2008年01月09日(水)]
仕事始めで、「今年もよろしく」なんて数日前まで言っていたはずなのに、気がつけばすっかり通常のお仕事モードに突入。…ではないですか?
今日はジョニー・デップの来日記者会見に行ってまいりました。
今年最初の記者会見だったのですが、ものすごい数の報道陣に圧倒され、ものすごい数のフラッシュが周りで光るのでデジカメのピントが合わず、かなり焦りました。でも、プロのカメラマンのかたがた方はまったく動じずに撮影されていて、力の差を痛感…。すっかり休みボケも飛びました。
と、これだけ振っておきながら、今日ご紹介するのは『ジェシー・ジェームズの暗殺』。主演はブラッド・ピットです。ややこしくて、すみません! こちらのほうが先に公開されるもので。ジョニー・デップはもう少しお待ちください…。
草原にたたずむジェシー・ジェームズ。とても美しいシーンですが、ジェシーの目がコワくて、タダ者じゃないことが伝わってきます。
(C)2007 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.
ジェシー・ジェームズというのは、アメリカの西部開拓時代の有名な無法者。ビリー・ザ・キッドと並ぶ存在ともありましたが、実は私はこの映画で初めて名前を聞きました。でも、この映画は彼のことを知らなくても問題なく楽しめるはず。ジェシー・ジェームズ役のブラッド・ピットの演技で、十分に彼のカリスマ性が伝わってきました。
この映画のメインとなるのは、カリスマ的な存在のジェシーと、彼を慕う野心家の若者、ロバート・フォードとの関係。幼いころからジェシーに憧れ、崇拝してきたロバートは、いつか彼のようになりたいと思ってジェシーに近づき、彼に気に入られて行動をともにするようになる。最初はジェシーに感じていた尊敬や愛が、絶対に彼を越えられないと悟ってから複雑に変わっていく、という感情の動きにドキドキさせられます。演じるケイシー・アフレックの、大胆なのに小者感が漂う感じもよかった。
でも、何よりドキドキさせられるのはブラッド・ピットが演じるジェシーの静かなコワさ。暴力的なシーンはそんなにないのですが、穏やかな中に常に狂気というか凄みがあって、顔は笑っているんだけど、次の瞬間は殺されるんじゃないかという不気味さがある。ブラッド・ピットって、こういう陰のある役がすごく似合う!というのは、ちょっとした発見でした。
西部劇とかカウボーイのアクションものを想像していくと、全然違って、これは心理戦をじっくり追って楽しむタイプの映画。160分とけっこう長いので、あまり軽いノリでは行かないほうがよさそう。デートにもいいけど、かなり渋め。この作品に関しては、気軽に「ブラピ」とは呼べない雰囲気ですよ。
『ジェシー・ジェームズの暗殺』
監督・脚本:アンドリュー・ドミニク
出演:ブラッド・ピット、ケイシー・アフレック
1月12日より丸の内プラゼールほか全国ロードショー
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今年もよろしくお願いいたします [2008年01月06日(日)]
あけましておめでとうございます。
今年もみなさんが、観たい!と思える映画情報をお届けしたいと思います。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
さて、年末年始の休みはいかがでしたか?
私はほぼ家でダラダラゴロゴロだったのですが、遅ればせながら、イラン映画の『ペルセポリス』を劇場で観ました。これが、評判どおりとってもよかったので、いまさらですがご紹介しますね。
監督は、イラン出身で、現在はパリを拠点に活動しているマルジャン・サトラピ。彼女の自伝的グラフィックノベルを映画化した、アニメ映画です。
今回はマスコミ試写状をスキャンしてみました。映画のサイトにも使われていますが、このデザイン、いいですよねー。
中央にいるのが、少女時代のマルジとその家族。それぞれにカッコいいのですが、特におばあちゃんがステキ!
彼女のプロフィールを見ると1969年生まれとなっているので、いま38歳くらい。10代のころ「アバ」とか「アイアン・メイデン」を聴いたエピソードなんかも出てくるので、同世代としての共通点も見つけられるのですが、彼女が育ってきた環境は、王政からイラン革命、イラン・イラク戦争と移り変わる、まさに激動の時代。社会が激変する中で、彼女や家族が何を考えてどんな暮らしをしていたかを、主人公の少女マルジの体験から紹介しています。
イラン革命後、ヴェール着用とか、アルコール禁止とか、いきなり厳しくなったイランの人たちの生活。革命前に西欧的な暮らしをしていた人たちには、とても窮屈だったようで、実際には、闇市やパーティをうまく利用していた、なんてエピソードもあり、外からはわからない当時の空気が伝わってきます。
西欧的な考え方の家庭で育てられたマルジは、反体制的な言動で学校側からマークされ、それを心配した両親によって、独りウィーンに留学することに。留学先での生活もまた、ある意味、激動。イラン人であることで、周囲からの偏見に苦しむことになります。
その中でも友人ができたり、恋をしたり、なんて経験をしつつ、大人になっていくのです。
異国の少女の成長記、としても楽しいけれど、同世代の女性として共感できる部分もたくさんありました。
すごくシンプルな線で描かれたイラストなのに感情がダイレクトに伝わってくる、というのがこの作品の最大の魅力。この映画、ハリウッドで実写化される話もあったそうなのですが、アニメで公開されて本当によかった。
惜しいのは、イラン国内では上映できていないこと。昨年公開の『オフサイド・ガールズ』もそうですが、イランの女の子が観たら相当刺激を受けられるはず。だから上映できないってことなんでしょうけどね…。
まだ劇場公開されていますので、ぜひチェックしてみてください。
『ペルセポリス』
監督・原作・脚本:マルジャン・サトラピ
監督・脚本:バンサン・パロノー
声:キアラ・マストロヤンニ、カトリーヌ・ドヌーブ、ダニエル・ダリュー
シネマライズほかにて全国順次公開中
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Posted at 21:24
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