MOVIE HUNTER

イケてる映画を独り占め!「これだけは見逃せない!」映画情報をいち早くおとどけします。

プロフィール
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ミヤモトヒロミ。ライター。映画やカルチャー関連の記事をウェブサイトや女性誌などで執筆。
号泣モノから爆笑ストーリー、胸キュン恋愛ものまで、忙しくても絶対劇場で観たい!と思える映画を厳選してご紹介します!
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ピカソにダリ、ヘミングウェイが登場!? 『ミッドナイト・イン・パリ』

2012年5月22日(火) 20:55
パリを舞台にした、ウディ・アレン監督の最新作。
おとぎ話のようなラブコメディで、最高にワクワクできる作品です☆

メイン.jpg


そのワクワクというのが、恋のゆくえではなく、脇キャラたちに対して、
というのがこの映画の最大の特徴。

ハリウッドで売れっ子の脚本家の主人公が
婚約者との旅行でパリにやってくるのですが
夜中にひょんなことから1920年代のパリにタイムスリップしてしまう。
そこには、ピカソやダリやヘミングウェイ、といった芸術家たちがずらりと登場するのです。
その誰もが、主人公が愛してやまない人たち。
戸惑いながらも大興奮の主人公は、その世界にどっぷりと浸かり
彼らとお酒を飲んだり、文化論を交わしたり、という展開は本当に観ていてワクワクします。

有名人たちをずらりと登場させるアイディアがまず面白いのですが
その有名人たちを演じている役者さんたちが似ているのもいい。
一番傑作なのはエイドリアン・ブロディが演じるダリでしたが、
ほんとにそっくり! 
絶妙なキャスティングなんです。

芸術家たちのセリフや人間関係は、そのあたりの知識がある人ほど楽しめそう。
でも、特に詳しくなくても
あ、フィッツジェラルド夫妻、写真で知ってるのと一緒!みたいな
そっくりさんショーを観ているような楽しさがあって。

小説で読んだとしても十分楽しい話ですが、
映像で観るところがいいんですよねー。
映画ってこういう楽しみ方があるんだなあと再認識させてくれました。

サブ1(ジベルニー).jpg


主人公を演じるのはオーウェン・ウィルソン。
ウディ・アレンの作品には初出演ということですが
いかにもアレン監督の分身めいた主人公の役柄にぴったりです。

サブ2.jpg


主人公の婚約者とその両親は、裕福だけど、いかにも俗っぽいアメリカ人。
洗練されているようにふるまいながら、発言も行動も薄っぺらーい感じに描いている
アレン監督のシニカルな視点も絶妙です。
自身も裕福なアメリカ人である、監督が描いているからこそ、
笑える部分もあるのかなと思います。

主人公は、社会的には成功していて
マリブビーチに豪邸を建てることもできるけれど
本当は、貧乏をしてでもパリの屋根裏部屋で
好きな小説を書いて暮らすことに憧れている。
そこには、アレン監督のパリへの愛情と憧れが感じられます。

サブ3.jpg


結末に向けての展開もとても爽やか。
過去と現在を行き来しまくる主人公に、どんな結末が訪れるの?と思っていたら
最後にはなるほど、と思える深いメッセージがありました。

ウディ・アレン監督の作品は好き嫌いが分かれるものもありますが
これは、きっと誰が観ても面白いと思えるのではないかなと思います。
そして、パリってやっぱり素敵です。




『ミッドナイト・イン・パリ』
監督・脚本:ウディ・アレン
出演:オーウェン・ウィルソン、マリオン・コティヤール、キャシー・ベイツ、エイドリアン・ブロディ
原題:Midnight in Paris
5月26日(土)、新宿ピカデリー&丸の内ピカデリーほか全国ロードショー!
(c) 2011 Mediaproducción, S.L.U., Versátil Cinema, S.L. and Gravier Productions, Inc.
[ デートで観たい! ] /
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ブルガリア発の壮大なドラマ 『さあ帰ろう、ペダルをこいで』

2012年5月10日(木) 00:13
今回ご紹介するのは、ブルガリア発の映画。
祖父と孫がタンデム自転車(サドルとペダルが2つついている自転車)で
ドイツから故郷のブルガリアに向かうロードムービーです。

観る前に下の写真を観て「おじいさんと孫の心温まる交流ね」と想像していたのですが
実際には、その裏側にいくつもの話が隠れていて。
ある一家の壮大なドラマを観たような感覚です。

キーとなるのはブルガリアの歴史。
祖父から孫までの3世代が生きた時代の歴史を知ると
このロードムービーがまた別の意味を持ってきて
深い余韻が残ります。

メイン画像.jpg


そもそも、なぜドイツからブルガリアに向かう旅なのかというと
ドイツに住む孫のアレックスが交通事故で記憶を失い、
それを心配した祖父のバイ・ダンが
ブルガリアから駆けつけた、といういきさつがあります。
アレックスがなぜドイツに住んでいるのかというところに
この一家の歴史が関わってきます。

アレックスはブルガリアで生まれたのですが
彼が生まれた1975年当時のブルガリアは共産党政権下。
祖父母や両親に愛され育ったアレックスですが
彼の父親は、あるきっかけから、ブルガリアを離れ、亡命することを決意します。
少年アレックスは父と母に連れられてイタリアへ向かうのですが
思ったようにはうまくいかず……。

サブ1LOW.jpg


ブルガリアが旧ソ連の衛星国だったということは、知識として持っていても
その先を想像したことはなかったなあと思います。
密告を奨励されたり、亡命をしたり、という人生がどういうことなのか。

ちなみに、75年生まれのアレックスは私より年下の設定。
ヨーロッパの苦難の映画って、わりと戦前が舞台というイメージが強いので
このストーリーは、同時代に起きたことなのだ、と気付いて
そこにも軽くショックを受けました。
これは私がそういう年齢だと気付かされたということでもありますが……。

サブ2LOW.jpg

そんな重たい歴史も登場するのですが、
気分が沈むというよりはむしろ、
時代に翻弄されながらも強く生き抜いてきた一家の姿に元気づけられます。

バイ・ダンが得意とするバックギャモンが
物語の重要なカギとしてたびたび登場します。
遊び方を知っていたら、もっと映画を楽しめたのに、と思う部分もありましたが
ラストに登場するゲームの展開だけは、ルールを知らなくても、うなってしまいました!
ああ、書きたい。でもこれは観てのお楽しみですね。

サブ3LOW.jpg



『さあ帰ろう、ペダルをこいで』
監督・脚本: ステファン・コマンダレフ
出演:ミキ・マノイロヴィッチ、カルロ・リューベック
英題:THE WORLD IS BIG AND SALVATION LURKS AROUND THE CORNER
5月12日よりシネマート新宿、5月19日よりシネマート心斎橋ほか全国順次ロードショー!
(C)RFF INTERNATIONAL, PALLAS FILM, INFORG STUDIO, VERTIGO / EMOTIONFILM
and DAKAR, 2008 All rights Reserved
[ 生き方に感動! ] /
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