イスラエル発の心温まる作品 『ジェリーフィッシュ』 [2008年02月08日(金)]
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3月公開の作品ですが、ちょっと早めにご紹介を。
昨年のカンヌ映画祭でカメラドールを受賞したイスラエルの映画『ジェリーフィッシュ』。監督は人気作家でもあるエトガー・ケレットとシーラ・ゲフェン。イスラエルの映画と聞くと、ついエキゾチックな街並みや宗教色のある題材をイメージしがちですが、この映画には、そういうイスラエルっぽさはまったくといっていいほどありません。どこかヨーロッパの街といわれてもまったく違和感がないくらい。それがイスラエル(というか、テルアビブ)のいまの姿ってことなんでしょう。 ![]() (c) 2007 - Les Films du Poisson / Lama Productions LTD / ARTE France Cinema 映画は、3つのストーリーが交錯しています。ひとつ目は、結婚式場で働く若い女性バティアの話。有名人の母とも、若い恋人を持つ父とも距離を感じているバティアは、ある日、何もしゃべらない不思議な女の子に海辺で出会い、週末だけ預かることになる。 2つ目は、花嫁のケレンの話。結婚披露宴の最中に骨折した彼女は、新婚旅行を諦めてテルアビブ市内のホテルに泊まることに。そこで花婿が謎めいた女性に出会い、夫婦の間にはギクシャクした空気が流れる。 3つ目は、フィリピンから出稼ぎに来たジョイの話。彼女は一人暮らしで気難しい老女マルカのヘルパーとして働きながら、国に置いてきた息子にプレゼントを買おうと貯金を始める。 3つに共通するのは、登場人物もその周囲のひとたちも、自分の気持ちをうまく伝えられず、孤独感を抱えて生きていること。それがちょっとした出会いや事件から、少しだけ状況が変わって、希望を感じるラストに向かう。ドラマティックな展開はありませんが、やさしい気持ちになって終われるはずです。 映像がきれいなのも特徴。特に、海や水のイメージが効果的に使われていて、すごくきれいです。まず冒頭のシーンはちょっと意表を突かれますが、一応「海」。バティアの部屋が水漏れして床が海のようになっていたり、天井から滴る水を飲むシーンもいい。海辺のアイスクリーム売りのおじさんのシーンも、淡い色使いがとてもきれいで。なんというか、もし時間が経ってストーリーを忘れてしまったとしても、その映像だけはずーっと覚えていられるような、幻想的な美しさがあるんです。 登場人物で言えば、写真にも出ていますが、浮き輪をつけた女の子。この子がほんとうにかわいいんです! セリフのない謎めいた存在ですが、いちばん印象的なのは、夜ベッドに入るからとおなかの浮き輪を外そうとすると「アーッ」っていう叫び声を上げて手で制するシーン。観た人どうしでしばらくブームになるくらい、強烈です。で、仕方なく浮き輪をした上からブランケットをかけるんですけど、それがまた、ちょっとヘンでかわいい。 ![]() この作品、試写会のプレゼントを実施中のようですので、このチャンスをお見逃しなく! 11日締め切りなので、まだのかたはお急ぎを。 少し前に、監督にインタビューもしました。映画のイメージとかぶるような、静かで優しげな方だったのが印象的。そちらもまもなく登場しますので、お楽しみにー。 『ジェリーフィッシュ』 監督:エトガー・ケレット、シーラ・ゲフェン 出演:サラ・アドラー、ニコル・ライドマン、ゲラ・サンドラー、ノア・ノラー 3月15日より渋谷シネ・アミューズほか全国順次ロードショー |





