中国の今の空気がここに! 『長江哀歌』 [2007年08月17日(金)]
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明日から公開になる『長江哀歌』。
昨年のベネチア国際映画祭で、グランプリの金獅子賞を受賞した作品です。 ![]() 舞台となるのは、中国・長江の三峡ダムの建設地。 このダムというのが、実際にいま建設中のもので、2009年に完成すると、貯水量も発電量も世界最大になるのだそう。 貯水量で言うと、日本最大の奥只見ダムの65.5倍! 2倍とか3倍ならイメージもできますが、65倍って…。想像の域を越えてますよね。「万里の長城」に続く国家レベルのプロジェクトというので、とんでもない規模であることは確か。 このダム建設で、130万人以上の人たちが移住を強いられるというのも、規模の大きな話。さらに、三峡は、「三国志」の舞台であったり、山水画に描かれたような歴史のある土地なので、多くの遺跡がダムの底に沈むことになるわけで…。 ダム建設にまつわる話だけでも、ドキュメンタリー映画が何本も作られそうですが、この映画は、ドキュメンタリーではなく、ダムの完成とともに水没していく都市を舞台に、そこに生きる人々の物語を描いています。 16年前に別れた妻子に会うために、ダムに沈む街にやってきた炭鉱夫、サンミンは、日雇いのビルの解体作業で生計を立て、安宿で暮らしはじめる。そこで彼が出会うのは、チンピラの青年や、工場の事故で働けなくなった夫を支える宿の女主人など。 社会的には弱い立場の人ばかりですが、それぞれにたくましく生きている。いつもランニング姿のサンミンはじめ、カッコいい人は皆無ですが、かえってそれで親近感を覚えてしまうんですよねー。 最初はさえない無口なおっちゃんにしか見えなかった、サンミンの人生のドラマが、物語が進むにつれて少しずつ明らかになってきて、すごく感情移入しちゃいました。 『長江哀歌』(ちょうこうエレジー) 監督・脚本:ジャ・ジャンクー 出演:チャオ・タオ、ハン・サンミン 8月18日よりシャンテ シネ ほか全国順次ロードショー |




