MOVIE HUNTER

イケてる映画を独り占め!「これだけは見逃せない!」映画情報をいち早くおとどけします。

プロフィール
プロフィール
ミヤモトヒロミ。ライター。映画やカルチャー関連の記事をウェブサイトや女性誌などで執筆。
号泣モノから爆笑ストーリー、胸キュン恋愛ものまで、忙しくても絶対劇場で観たい!と思える映画を厳選してご紹介します!
<< 2012年2月 >>
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29
月別アーカイブ
カテゴリアーカイブ
最新記事
最新トラックバック
家族の庭 (03/16)
cafebloトップへ
ブログ管理画面へ

小さなエピソードの連なりが面白い! 『汽車はふたたび故郷へ』

2012年2月17日(金) 02:03
今回ご紹介するのは、グルジア出身のオタール・イオセリアーニ監督の最新作。

イオセリアーニ監督の作品といえば、
『月曜日に乾杯!』『素敵な歌と舟はゆく』、『ここに幸あり』などがあります.。
どれもちょっとシニカルだけど、あたたかい気持ちにもなる。
人生で大切なものって? なんてことを考えさせられるんですよね。

たとえば、『ここに幸あり』では、主人公の大臣は突然失脚してしまう。
大きな家も妻も愛人も失ってひとり故郷に戻るのですが
時間ができたことで、公園を散歩したり友人とワインをあけたり。
社会的な地位を失ったことで、かえって幸せそうな表情を見せるのです。

main small.jpg


今回の『汽車はふたたび故郷へ』の主人公は、映画監督を目指す青年ニコ。
自分の映画が、祖国のグルジアでは検閲で表現を制限されてしまって
思うように撮影が進まない。

そこで、自由を求めてフランスに行くのですが
こんどは、商業主義のプロデューサーたちにジャマをされてしまう。
自分の知らないところで、勝手にフィルムを編集されたり
このほうが売れると上から目線で内容に口を出されたり。

で、ニコはどうするのか。
ちょっと意外とも思える結末ですが
その流れがとってもイオセリアーノ監督らしくて、いいなと思いました。

sub01 small.jpg


イオセリアーニ作品に共通していることですが
今回も登場人物がたくさんいて、小さなエピソードが連なっています。
通りすがりにニコがちょっとお茶を飲む、みたいな
直接ストーリーとは関係なさそうな部分も、あとからじんわり効いてくる。
そこが毎回楽しみな部分です。

sub02. small.jpg


今回の登場人物で素敵だったのは、ニコのおじいちゃん。
家族からは、頑固じいさんとしてちょっと疎まれるようなところもあるのですが
ニコにとっては、子どものころから家族に内緒でお酒を飲ませてくれたりと
自分を一人前扱いしてくれる、特別な存在。
フランスで、ニコによくしてくれる老婦人が、実はおじいちゃんの……
なーんて、大事な場面でカギを握っています。

ニコが映画監督になれるか否かを描きながらも
実はニコとおじいちゃんの関係がテーマかも、と思えるくらい
2人の関係に注目です。

sub03 small.jpg


ニコがフランス行きの荷物に、かごに入った鳥をもっていたのが不思議で
ペットとして? まさか困ったときに食べる??と思って観ていたら
最後に、この鳥が活躍するシーンがちゃんと用意されていました。



『汽車はふたたび故郷へ』
監督・脚本:オタール・イオセリアーニ
出演:ダト・タリエラシュヴィリ、ビュル・オジェ、ピエール・エテックス
原題:CHANTRAPAS
2月18日(土)より岩波ホールほか全国順次ロードショー
(c)2010 Pierre Grise Production
[ デートで観たい! ] /
この記事のURL / Trackback(0)

ピラミッドは王の墓ではない!? 『ピラミッド 5000年の嘘』

2012年2月13日(月) 16:08

ピラミッドがエジプト王の墓でないとしたら?
ピラミッドとイースター島のモアイ像が繋がっているとしたら?

この映画はれっきとしたドキュメンタリーなのですが
内容はかなり衝撃的。
「信じるか信じないかはアナタ次第です」という謳い文句の
都市伝説を思わせるような内容です。

main.jpg


ギザのピラミッドがクフ王の墓である、というこれまでの定説には
矛盾があるのでは?というところからはじまって
主人公の女性が謎解きをしていく、という流れで映画は進みます。

たとえば、ピラミッドを構成する巨石をどうやって切ったのか、運んだのか。
それを、建築学や物理学の科学的な視点から考察していきます。

何か新しい仮説が飛び出すごとに
従来の学説を主張するエジプト学者にそれをぶつけるシーンが登場するのですが
すべて「こじつけだ」「偶然の一致だ」とバッサリ否定。
そんな強硬ぶりを観ていると、
かえってこれまでの定説は嘘かも!?なんて気になってきます。

sb2.jpg


ピラミッドの持つ不思議を解くうえで
世界各地に散らばるほかの遺跡との関連性を探っていく、
というアプローチを取るのもとても面白く。

エジプトのピラミッドの場所と、
イースター島のモアイ像やナスカの地上絵の場所には関連があって
なんて話にはぐいぐいと引き込まれます。
ピラミッドは中国にもあった!なんて話も興味深々です。

sb3.jpg


この映画で面白いのは、それでは誰がピラミッドを作ったのか、をテーマにするのではなく
あくまで、ピラミッドが持つメッセージを探求していくところ。

作ったのは誰か、になると、どうしても
宇宙人や古代文明、秘密結社の世界への探求となってしまって
非科学的なテイストが出てきてしまいますからね。
そこはあえて外しているようです。

sb4.jpg


そうやって、非科学的なテイストを排除しながら、
事実だけを積み上げて淡々と進めていくのですが
結論は十分衝撃的です。
ピラミッドが持つ意味が壮大すぎて、めまいが……。

そして、これが事実だとすると……。
もう、誰かに言いたくて言いたくて、うずうずしますっ!

sb5.jpg


早回しやイラストを使って説明したり、重要な部分を繰り返して強調してくれるので
数字やデータは苦手、という人でも置いていかれる感はなさそう。
難しい説明が始まると「あ、ここはいいや」と思考停止しがちな私も
この映画では最後まで理解できました(笑)
106分という短さも加わって、一気に集中して楽しめます。

いやあ、それにしても、誰かと語りたい〜〜。
ひとりで行くと、抱え切れなくなりそうなので
ぜひ、誰かを誘ってどうぞ!



『ピラミッド 5000年の嘘』
監督:パトリス・プーヤール
原題:THE REVELATION OF THE PYRAMIDS
2月18日(土)、新宿バルト9、丸の内TOEI他全国ロードショー
[ デートで観たい! ] /
この記事のURL / Trackback(0)

親密な2人の映像にドキドキ! 『人生はビギナーズ』

2012年2月2日(木) 01:53
人生はビギナーズ:メイン.jpg

この見つめ合うふたりの雰囲気ある写真を見ただけで、「観たい〜!」と思った作品。
主演はユアン・マクレガーで、恋人役はメラニー・ロラン。
『イングロリアス・バスターズ』で話題になったフランスの女優さんです。

サブ1.jpg


ユアンが演じるのは38歳で独身のデザイナー、オリヴァー。
彼の父親は、長年連れ添った妻に先立たれた後
75歳にして「自分はゲイである」とカミングアウト。
ゲイコミュニティーにデビューするのですが、その後ガンになり息子に看取られる。
この映画は、オリヴァーが父親との最後の時間をシャッフルしたように散りばめ、回想しながら
父の死後に出会った恋人とのかかわりを描いています。

老いた父がカミングアウト、という部分がちょっと特殊な感じがするので
そこをセンセーショナルに取り上げて
周囲の反応やら戸惑い、といったことが描かれるのかと思いきや
父の行動はとても自然な感じに描かれていて。
むしろ、カミングアウトしたことで生き生きと毎日を楽しむ父親を側で見て
人生や恋愛に否定的だった息子が励まされていく、という流れで
とてもすがすがしく思えました。

サブ2.jpg


人との距離感がうまくつかめないオリヴァーのナイーブな感じを
ユアン・マクレガーがいい感じに演じています。
メラニー・ロランはフランス人の女優という役で、自由奔放な雰囲気。
この2人、演技とは思えない親密さで
なんだかプライベートな映像を観ている気がしてしてドキドキします。
実際に、この作品をきっかけに2人のスキャンダルが話題になったのもうなずけるほど。

サブ3.jpg
このワンコの演技にも注目。大事な場面で、いいセリフを言うのです!

監督のマイク・ミルズはミュージシャンでありデザイナーでもあり。
PVなども多数手がけている監督ということもあり、映像も構成もとてもスタイリッシュです。
でも形だけじゃなくて、「人生はいつからだってまた始められる」という
素敵なメッセージがこめられているのがいい。

実はこの話は監督自身の体験がベースになっているのだそうです。


『人生はビギナーズ』
監督:マイク・ミルズ
出演:ユアン・マクレガー、クリストファー・プラマー、メラニー・ロラン
原題:Beginners
2月4日(土)より、新宿バルト9、TOHOシネマズシャンテほかにて全国公開
©2010 Beginners Movie, LLC. All Rights Reserved.
[ デートで観たい! ] /
この記事のURL / Trackback(0)