加油!ぴあ北京
2006-10-31 14:39:47

このどっかで見たことのあるようなビジュアル。

「文苑」?いやいや、その左にご注目。
「PIA」−−そう、ぴあ北京である。
「琵雅北京(Piya Beijing)」という名前で創刊されたぴあ北京。ご存じぴあが北京で仕掛けるエンターテイメント雑誌だ。創刊されたことは知っていたが、実は買うのはこの号(20号)が初めて。隔週刊だから、創刊されてからかれこれ5ヶ月近くになるってことか。
内容はほぼ日本版のぴあを蹈襲し、エンターテイメント、旅、グルメなどの特集記事と、映画やコンサート、舞台公演、アートなどのピックアップ情報+2週間スケジュール。日本人にはなじみのある誌面構成だ。劇場ごとに演目が一覧表になっていて、たいへんに見やすいつくり。巻末の劇場一覧と地図もありがたい。ただし、当然ながらすべて中国語。読者はあくまで中国人だからね。

「とにかく文字情報だけ載せりゃいいんじゃーー!文字数多けりゃ情報量も多く見えるんじゃーー!!」というこちらの情報誌と違って、このすっきりわかりやすさはどうだ!別に自分が編集してるワケでもないのに、むやみに胸をはりたくなる私。エヘンッ!
余談になるが、中国人の文字信仰って、ホントにすごい。グラフや表にすれば一発で分かる内容を、たらたらたらたらたらたらひたすら文字で説明するのがだーいすき。文字で書かずにビジュアルや図表を多用すると、低俗になるというイメージがあるらしい。
ちなみに、こちらの人は符号も不得手だ。エレベーターの「↑」と「↓」が判別できずに、乗り込んできてから「上?下?」と聞く人、恐ろしく多し。読むのも苦手なら、使うのも苦手らしく、大学聴講生時代に借りた同級生のノートは、誌面いっぱいに文字(しかも漢字!)がびっしり。日本の学生なら、男子学生でも「→」くらいは使いそうなものだが、こちらの学生はとにかく文字だけ。一行空けることすらせず、とにかくとにかく、先生が板書した内容を一字一句漏らさず、ひたすらひたらすらノートに書き取る。これって、丸暗記がすべてだった科挙制度の悪しき影響だよなあ。
・・・閑話休題。ぴあ北京に話を戻そう。
いろいろと持ち上げてみたが、ぴあ北京に不満がないわけではない。というか、かなり、ある。
まず、値段が高すぎ。これ、1冊10元もするのだ。正直言って、ぴあ北京の情報量は、北京で発行されている英字フリーペーパーとどっこいどっこい。読みやすさの点ではぴあに軍配が上がるが、情報の鮮度と量では英字紙の勝ち。ある程度学歴のある中国人なら、イベントチェックくらいの英語はできるはず。つまり、ぴあでチェックするような内容は、英字フリーペーパーで充分事足りる。あちらはタダ、こちらは10元!コストパフォーマンスの差は歴然だ。
さらに、印刷悪すぎ。10元も取る割に、印刷が美しくない。特にグルメ特集ページ。今号の鍋特集なんて、肉がまずそう、まずそう!

これでは、せっかく載せても「ぴあでおいしそうだったので来てみましたー」というお客さんは現れそうにもない。
エンターティメント系の新聞が2元そこそこ、『中国新聞週刊』とか『三聯生活週刊』などの週刊誌(『ニューズウィーク』みたいな感じ)が6元とか8元、コスモポリタンなどの月刊ファッション誌が15〜20元。情報量と合わせて考えると、どう頑張っても5元〜6元というのが妥当な線ではないだろうか。10元はやっぱり高すぎる!もっと思い切って売値を下げないと、中国人読者には買ってもらえないんじゃないかなあ。
今回、私はぴあをセブン・イレブンで買ったが、ぴあ側の思惑としては「報刊亭」と呼ばれる街角のブックスタンドで売りたいと聞く。だったらなおさらのこと売値を下げないと、道行く人に気軽に買ってもらえないだろう。
とは言え、実は私自身は、何号か続けて買ってみるつもりでいる。いろんなジャンルのエンターテイメント情報が、見慣れたフォーマットでコンパクトにまとまっているのは、日本人的にはやはりありがたいからだ。
こういうスタイルのありがたさを、中国人読者も感じるかどうかがカギ・・・かな?文字信仰の中で生きてきた期間があまりに長すぎて、「すっきりわかりやすくまとまっている」ことにあまり価値を見いだしていないような気もするので・・・。編集側が「エヘンッ!」と思っていても、読者にはありがたいとも何とも思われてなくて、スカッと空振りする可能性も大だ。(こういうの、日本企業にはありがちなんでは?)
しかしまあ、なんだ。ぴあ北京という雑誌が登場したこと自体、北京のエンターテイメントシーンが充実してきたことの証しと言えるのかもしれない。97年当時は、たまに行われるロックのライブか、映画か演劇くらしいか見る物のなかったことを考えると、まっこと感慨深い。北京でもぴあに載せるだけのイベントが催されるようになったかと、しみじみ思う。逆に言えば、ぴあ北京の冊子の薄さは、北京のイベント量がまだまだ東京に遠く遠く及ばないことの証明なんだけどね。
なんにしても、ぴあ北京には頑張ってほしい。
「加油!琵雅北京!」−−ガンバレ!ぴあ北京!







」なシアワセの音でもあり、これから15日の本格稼働前まで、「もすこしガマン
」の覚悟の音でもある。なんてったって、北京で一番寒いのは、今頃から11月15日までと、3月15日から4月だと言われるくらい。つまり暖気の稼働が始まる前と終わってからが、実際の寒さとの暖気とのエアポケットの時期にあたるから。








