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干し芋と夫婦ゲンカ

2008-03-31 21:59:12
日曜日、あるアーティストを訪ねて宋庄へ。
民家を改装したアトリエにお邪魔して、いろいろと話を聞きました。



母屋の窓際で、アーティスト自らいれてくれるプーアール茶。


窓に貼られた「福」の字の切り絵、
無造作に置かれた観葉植物の鉢植え、
テーブル代わりに使っている横倒しにした石柱、
そしてその上にぽいと放り投げたように置いてある煙草の箱・・・



なんとも風情あふれるアトリエでした。

にこやかにプーアール茶を注いでくれながら、
アーティスト氏が奥に向かって大声をあげました。

「おい!お客さんがいるのに出てこないとはなんだ!」

そしてこちらに向かって小声でささやきました。

「実は今かみさんとケンカ中で・・・」

言うやいなや、また奥へと声を張り上げます。

「家庭内のことを、公の場に持ち込むもんじゃない!」

言いながら、目は笑っています。

「実はゆうべ飲み過ぎちゃって・・・
 かみさんから怒られて叩かれちゃったよ。」

どうやら、ケンカの原因は奥様が旦那様の健康を気遣ってのことのようでした。

しばらくして、奥さんが気の進まない様子で応接スペースにやって来ました。
一応旦那様のメンツを立てて出来ててはみたものの、
やっぱりご機嫌は優れない様子。
ちょっと挨拶しただけで、何も言わずにその場に立っています。

ご夫妻は親子ほども年の離れたカップル。
夫婦ゲンカもぐっと飲み込んで外向けに快活に振る舞うほど
奥様のほうはまだ世慣れていないようです。

「おい、何ぼーっとしてるんだ。
 干し芋があっただろう。あれを持ってきてくれよ。」

アーティスト氏が奥さんを急かすように言いました。

「自分たちで作った干し芋だよ。
 暖気の上に乗っけてね、乾燥させたんだ。
 すごく甘いよ。」

こちらに向かって瞳を輝かせながら説明した後で、
「ほら、早く!」
とまた奥さんを急かします。

奥さんはしぶしぶ家の奥へと向かい、
戻ってくるとだまって私の前に干し芋を差し出しました。



「どうぞどうぞ!さあ、食べて!」

アーティスト氏に勧められるままに一口かじると、
嫌みのない自然な甘さが口の中に広がりました。

「甘い!」

思わず口にすると、アーティスト氏が嬉しそうに頷きます。

「100%天然だからね。」

その横で、奥さんはまだぶすっとした表情を崩しません。

しっかり干されて引き締まった干し芋をかじりながら、
私は心の中で「ごちそうさま」と言いました。

夫婦ゲンカは犬も食わないと言います。
私が食べるのは干し芋だけにしておきましょう。


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http://www.cafeblo.com/monosashi/archive/149

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コメント


すっかりご無沙汰してしまいました〜。
ご夫妻はたぶん仲直りされたと思いますよ。
なんだか微笑ましい、可愛らしいご夫婦でした。

このアトリエ、特にきばって情緒をねらっている訳ではないんですけど、
とても居心地のいい空間でした。
このアーティストさんのお人柄がにじみでているんでしょうね。
プーアール茶も、干し芋も、この雰囲気も、すっかり堪能しました。
Posted by:アガコよりMikiさんへ at 2008年04月02日(水) 12:29

アガコさん、こんばんは!
いいですねーいいですねー、、、好きです!!!
この雰囲気
ああ、久しくプーアール茶のんでないです・・・
干し芋とのコンビネーションもやってみたい!

それにしても・・・映画みたいな映像が
思い浮かぶ見事なアガコさんの語りにうっとりしました。。

アーティストさんたち、、仲直りしたかしら・・・
Posted by:Miki at 2008年04月01日(火) 22:53

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