守るものがあると、人って強くなるんだと思っていました。
つい数時間前までは。
ところが、今日母友達と行った公園でその概念がガラリと崩れる事件が。
私たち母3人、ベビ3人は、ランチの後、コーヒーやアイスクリームを買って近くの公園に。運良くあいていたベンチに座り、尽きないおしゃべりに花を咲かせていたのです。
と、そこへ大きなカラスが一羽。わずか数メートルの至近距離でこちらを眼光鋭く見ているのです。
相手はたった一羽のカラス。
しかし、近くで見ると、これが意外とコワい。
『こわいね〜』『目を見ちゃダメらしいよ』
すぐにどこかに行くだろうと思い、はじめは、まだ余裕があった私たち。
しかし。
そのカラスはどこかに行くどころか、
『カーーー。カーーー。』と大きな声で鳴き、バッサバッサと羽を煽るのです。どうやら私たち集団を威嚇している模様。
しかも、目線は私達とほぼ同じ高さ。まばたきをすると、下から白い瞼が上がってきて、白目をむいているように見えて、これが、めちゃめちゃコワい。
あきらかに、狙われているのは、小さなベビを連れた私たち。
オムツ替えをしていたKちゃんはあわてて、オムツ替えもそこそこに愛娘のお尻を隠し、移動しようと身を動かす。
すると…それを遮るかのように、さらに『カーーーー。カーーーーー。』と一段と声を張り上げ、バッサバッサと風を送ってくるカラス。
『え…ひょっとして…逃げられない…?』
固まる私たち。下手に動くと襲われる…そんなただならぬ緊張感が走りました。
『あ…狙っているのは、このアイスクリームの袋?』Kちゃんが気づきます。
しかし、狙いが分かったいま、これを片付けようものなら、それこそ何かされるかも…。
ベビ達が襲われる…一瞬、地獄絵図が頭をよぎります。
ベビちゃん達をこのカラスの脅威から守らなければ…!
とりあえず、その射抜くような目と威嚇を逸らそうと、アイスクリームの空の容器が入った袋をを少し離れた木の根元に移動してみました。
すると、カラスはひらりと飛んできて袋のもとに。
『はぁ〜』『助かったぁ』
安堵の溜め息。しかし、それと同時に立ち上ってくるこの敗北感はいったい…。
そう、愛するベビーズを守る為とはいえ、私達はカラスの脅しに負けてしまったのです…。
目の前には器用にビニール袋からプラスチックの容器を取り出して開けている
カラスと《カラスに餌を与えないでください》と書かれた看板の文字…。
これは、事なきを得たとはいえ、よろしくない事態である。
かくなるうえは、せめて後始末をして帰らねば…。
とりあえずベビを避難させて、片付けにこよう、と相談していたところ、
何も食べるものが無いと判断した
カラス。またもやバッサと大きな羽を広げるとぷいとどこかに飛んでいったのです。
『はぁ〜。行ってくれたね。』『帰ろうか…』
なんだか気持ちをくじかれ、話も途中だった気がするも解散。
空の容器はKちゃんが持ち帰ってくれました。
…はぁ。守るものがあると、人は時に弱くなってしまうものですね。
くやしい。
今度会ったら脅しなんかに屈しないぞ〜
。
夜、湯船につかりながら小さく決意した今日のマサイマヤ族でした

。