女のきもの道

2007年10月
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31
お葬式のきもの。 [2007年10月11日(木)]
父の葬儀の朝、
その母親である90歳の祖母が言った。

「この喪服ね、30年前に作ったんやけど
 今日初めて下ろしたの。
 ちりめんの上等な着物なの」



わたしはわたしで通夜のとき
妹の帯が新しいことを羨ましく思い、
翌日の葬儀のときは妹の帯と取り替えてもらった。

 また、とある未亡人はわたしにこう語った。
「主人の葬式のとき、それは悲しかったけど
 昔、好きだった人が弔問に来てくれて、
 もう、30年ぶりよ。
 そしたら、急に自分がどう見えていたか
 気になっちゃったの。
 妹に、わたし、髪振り乱して
 みっともなくなかったかしら?って。
 そしたら、おねえさん、
 喪服は未亡人をとても魅力的に
 見せてるから大丈夫よって言ってくれたの」

不謹慎でしょうか。
不謹慎ですよね。
でも、不祝儀のときですら、きものが気になってしまうのは
日本女性の性ですね、きっと。
愛する人を失い、胸が潰れそうでも
きものへの執着はあり続ける。

わたしたちは白いきものに包まれ、
お棺に入って焼かれる日まで
きものと関わっていくのでしょう。
この記事のURL

http://www.cafeblo.com/kimono/archive/26
http://www.cafeblo.com/kimono/index1_0.rdf