レスリング女子63キロ級で、伊調馨選手(24)が、決勝でカルタショワ選手(ロシア)を下し、2連覇を達成しました。

48キロ級で銀メダルを獲得した姉・千春選手(26)に続き、引退を表明。

レスリング界の最強姉妹がそろって、マットを降りる可能性が高くなりました。
カルタショワ選手との決勝戦、結末は鮮やかでした。
1-0で迎えた第2ピリオド、片足タックルから、あっさりと相手を倒し試合を決めました。
座り込んだまま、両手で顔を覆い、栄・木名瀬両コーチに抱えられても顔を上げることができず、タオルに顔を沈めたまま控室に戻ると、待っていたのは姉・千春選手。
愛する姉の胸でまた、泣いたそうです。
苦しい戦いだったようです。
48キロ級の千春選手と“姉妹で金”を誓い合って乗り込んだ北京。

前日、千春が決勝で敗れ、夢は散りました。
妹は激しき「戦う意味がないし、自分が金を取っても意味がない」と眠れず、食事ものどを通らなかったそうです。
妹を諭すように姉は言った。「2人の4年の道のりは金以上の価値がある。ありがとう。だから、馨は金を取りな」。
千春選手が銀で、馨選手が金。
アテネと結果は同じでも、心は晴れやかだったようです。
姉から「笑顔で行ってこい」と送り出された表彰式。
一番上に立った馨選手は最高の笑顔でメダルにキスをしました。
「千春もいい表情で表彰台に上がっていた。金は1個だったけど、でもやっぱり2人で取った金。今回は心からうれしい」と、スッキリとした表情で話したそうです。
姉は引退を表明した。
妹も進む道を決めているようで「1人で戦っても意味がない。千春がいなくなったら、続ける意味がない。甘えん坊なんで」。
「絶対に(続けろって)言われると思う。でも、それでも説得はされない」
レスリング界を席巻した最強姉妹は、北京で一つの区切りを付けたようです。
残念ですが、ご自分で決めた道。
これからも、ベストをつくしていただきたいと思っています。