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「予告された殺人の記録」

2008-04-02 12:14:55
2008年4月2日(水)
ガルシア・マルケス著「予告された殺人の記録」を読んだ。


ガブリエル・ガルシア・マルケスは1982年にノーベル文学賞を受賞したコロンビア生まれの作家。
ということも、この小説が原作の映画が撮られたことも私は全然知らず、この本が私にとっては初ガルシア・マルケス。
40年以上生きていても知らないことだらけ

コロンビアの貧しい田舎町に、全国的英雄である軍人の息子がふらりと訪れ、町に住む一人の美しい娘に求婚する。
結婚式は町を挙げて盛大に行われるが、その晩、新婦が生娘(!)ではないとわかった新郎が離縁を言い渡し、新婦は実家に帰されてしまう。
新婦の相手を聞き出した彼女の兄弟二人は激怒し、まだ結婚式の興奮さめやらぬ早朝の町に繰り出して、その相手の男をナイフでめった切りにして復讐を果たす・・・というお話。

この話は、1951年にコロンビアの田舎町で実際に起きた事件のルポルタージュとも言える作品で、殺された男の親友であった主人公が、過去に起きた事件を捜査してゆく、という形を取っている。

生娘ではない新婦は速攻で離縁されてしまうとか、家族の名誉のために相手の男を始末するとか、それが男の義務であるとか、50年代の南米の閉ざされた田舎町の価値観は、架空の出来事としか思えない。
善悪とか倫理とか貧しさとか共同体とかいうことを考えさせられる小説だけど、残忍な殺人事件ながら、引いた視線でクールに書かれていること、ところどころユーモラスで(ユーモアのセンスが私の好み)重たくなくて面白い。

初ガルシア・マルケスだったので中編を選んだのだが、これを読む限り、おそらく何を読んでもハズレはなさそうなので、これから長編の分厚い単行本に挑戦してみようと思う。
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