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パリの音楽・アート雑記帳

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コンサートが昼から朝へ?
フランスではルーブル美術館で毎週木曜日の昼にコンサートシリーズが組まれています。若手実力派が出演する、ステータスのあるシリーズです(2/18昼はアリス 紗良・オット)。

日本でも、ランチタイムコンサートがかなり普及していますね。では午前中は?
社会人や学生さんには難しい時間帯ではありますが、最近朝の時間を使ったコンサートが話題を呼んでいます。杉並公会堂(東京)で毎月1回行われているミュージックブランチというコンサートシリーズ。10時半(あるいは11時)から始まる45分間のミニコンサートです。

suginami_11takahashi.gif先日、高橋多佳子さんご出演の回に行ってきました。少し早く着いたので、近くでコーヒーを一杯頂いてからホールへ。会場はすでにほぼ満席でした。高橋さんは第12回ショパン国際コンクール5位入賞以来各地でご活躍のピアニストで、この日はオールショパンのプログラム。

コンサートは、7歳の時に作曲されたポロネーズ第11番から始まり、英雄ポロネーズで締めくくられました。特にワルツ(華麗なる大円舞曲)の軽やかさや揺らぎが感じられるリズム感に、しなやかな感性が感じられました。雨だれ(前奏曲15番)の解釈も好きですね。
曲の合間にショパンの人生に関するトークを交えながらの演奏、素敵な45分間でした。


コンサートが終わると、ちょうどランチタイム。最近「朝時間」がクローズアップされていますが、素敵な音楽と知的好奇心を刺激される朝(午前中)になるでしょう。お時間のある方は是非足を運んでみて下さいね。次回は3月3日(水)、2010-2011年度プログラムはこちらです。2人の作曲家を組み合わせた年間プログラムも必見!
2010年2月18日(木) 09:07 [ 音楽 ]
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静かな情熱伝わるシューベルトCD
先月30日・31日、NHK交響楽団(エドワード・ガードナー指揮)×セヴェリン・フォン・エッカードシュタイン(Severin von Eckardstein)のコンサートがありました。グリーグ協奏曲は、オーケストラの成熟した音と、大胆さと繊細さを兼ね備えた奥行きあるピアノで、実に鮮やかな演奏でした。特に第1楽章のカデンツや第2楽章などで素晴らしい叙情性をみせたほか、第3楽章はオーケストラとのアンサンブルも素晴らしく、エネルギーを次第に増幅させながら華麗なフィナーレを飾りました。東京ではアンコールでシューマンの幻想小曲集第1番を披露。大切な宝物をそっと見せるかのような演奏が、静かな感動を呼びました。

東京(オーチャードホール)、新潟(りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館)はいずれもほぼ満席。冒頭のエルガー、後半のショスタコーヴィチ5番も合わせて、大満足の演奏会でした!

なお指揮のエドワード・ガードナーは今年35歳の俊英、特にショスコターヴィチは素晴らしい推進力で、優れた手腕を発揮しました。アンコールのエルガーも心癒される名演。2月には小澤征爾氏に代わり、マーラー室内管弦楽団3公演分(独・伊)の指揮をふるそうです。 今後が楽しみですね。

2010Eckardstein_SchubertCD1.jpgさてエッカードシュタインに話を戻しまして、今月シューベルトのCDがFuga Liberaよりリリースされました(こちらで試聴できます)。収録曲はソナタD840, D959。この録音のために選んだという、シンメルのピアノの音がしっとりと深く心に響いてきます。ご興味ある方はぜひ聴いてみて下さいね!彼自身の執筆によるブックレットにもぜひご注目を。内に秘められた静かな情熱が伝わってくるでしょう。ジャケット写真はにらみを効かせた?鋭い視線ですが、シューベルトの音楽に向けられる視線はとても優しく感じます。

ちなみに、小さい頃初めて買ってもらったアップライトピアノがシンメルだったそうです。彼にとって、どことなく親しみと懐かしさを感じさせる音、胸のうちでそっと大切にしておきたい音なのかもしれませんね。
2010年2月15日(月) 21:21 [ 音楽 ]
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グリーグのピアノ協奏曲を
新年明けて、早3週間が経ちました。皆さまいかがお過ごしでしょうか。
昨年末パリより戻り、年明けは日本で迎えました。

新年明けて数分後、ベルギーから1本の国際電話が。声の主は以前著書を送って下さったH.Laub氏でした。事もあろうに私は風邪を引いて声が出なかったため、やむなくFAXにて新年のご挨拶を。今年は体調管理が課題ですね。

2010eckardstein.jpg初詣は友人と明治神宮に行きました。今年の共通目標は、やはり体力作り!早速翌日からジムに通いだした彼女に刺激を受け、私も小さなエクササイズから始めました。・・・ちゃんと続きますように。

さてベルギーといえば、2003年エリーザベト王妃国際コンクールの覇者セヴェリン・フォン・エッカードシュタイン(Severin von Eckardstein)が今月末に来日、NHK交響楽団と共演します。1月30日(木)15時よりオーチャードホールにて、グリーグのピアノ協奏曲を演奏予定。N響初共演となる今回、透明感ある音をぜひお楽しみ頂きたいと思います。詳しくはこちらをどうぞ。
(参考:グリーグ バラードop.24

彼のピアノはいつも、曲に対する新たな見方を示唆してくれます。聞きなれた曲にも、「はっ」と何かを気づかせてくれる瞬間がある。それは、独自の鋭い作品解釈と、それを余すことなく表現できる多彩な音色があるからこそ。

ベートーヴェンやブラームス等のドイツ作品では構想力を発揮する一方、メトネルなどの詩的な曲では、憂いを含む情感ある演奏を聞かせます。何より、音に対する感覚の鋭さとリズム感は、プロコフィエフやスクリャービンなどに最も発揮されているかもしれません。
(参考:スクリャービン 二つの詩曲
(参考:プロコフィエフ ピアノ協奏曲第2番第1楽章)



自ら即興や作曲も行い、常に新しい音楽表現を試みる彼のもとには、コンサート主宰者から独創的なプログラムをリクエストされることも多いよう。

今年はショパン生誕200年を記念したコンサートで「オール・ポロネーズ」を弾く予定ですが(9月・スイス)、ショパンだけでなく、バロックから近現代までをカバー。最後にショパンのポロネーズで締めくくられます。極めて独創的なプログラムですが、そこから必ず何らかの音楽的発見がもたらされるでしょう。ぜひWebラジオでも放送してほしいですね。

2010年も、皆さまにとって素敵な年になりますように。
2010年1月23日(土) 16:38 [ 音楽 ]
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パリのギメ美術館にて
先日、パリのギメ美術館で行われた尺八の演奏会に行きました(Musee Guimet)。

ギメ美術館とは、東洋美術のコレクションで知られる美術館ですが、ここには280席のオーディトリアムがあります。(写真:Musee Guimet)
auditorium-guimet.jpg


今回は、フルート兼尺八奏者であるエレーヌさん(元パリ管弦楽団スタッフ)のお誘い。昨年アパルトマンで開いたパーティでも尺八の腕前を披露してくれました。

聖会(ひじりかい)という一門の演奏会だったのですが、彼女もLa Voie du Bambouの一員としてゲスト出演、「Eori」(2007年・ 角篤紀作曲)という曲を演奏しました。なかなかの熱演!このグループは1994年にDaniel Lifermannさんによって設立、本拠地はパリですが、地方のシャトーや教会でもマスタークラスを行っているそうです。

さて、聖会を率いる尺八奏者の福田輝久さんの演奏は、まさに息を呑むような名演でした。特に感動したのは「蓮魚」(1999年・ 角篤紀作曲)。人間の悲哀を表現した曲ですが、尺八が実に豊かな音色と、力強い表現力を持つ楽器ということを、改めて知らされました。
その音は、風、波、樹の葉ずれ、自然に存在するあらゆる物の動きや気配が、魂の叫びと一体になって伝わってくるようです。尺八は同じ譜面でも人によって解釈も演奏も全く異なるそうですが、まさに奏者の心像風景がそのまま音になる正直な楽器であると思いました。

福田さん、奥様の杵屋子邦さん(三味線)、田代恭子さん(琴)とのアンサンブル(2009年・篠原真作曲)は、不協和音を効果的に取り入れた響きやセンス良くリズムを入れた現代曲で、これまた邦楽器による新たな表現世界を見せてくれたように思います。(写真はアンコール。左端が尺八の福田さん、右端がエレーヌさん。はっきり見えなくて残念・・)

091211_shakuhachi_mini.jpg



満席の会場にアジア人は数名、あとはフランス人がほとんどで、高校生の団体40〜50人も熱心に耳を傾けていました。パリで聴く邦楽器の豊かな表現力に、感動した一日でした。

shakuhachi_Helene&M&MmeF.jpg

2009年12月27日(日) 16:14 [ 音楽 ]
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野外美術展にて
ただ今、日本に一時帰国中です。

先週末は千葉県の野外美術展に行ってきました。
会場は小山。山道を登り下りしながら、様々な作品を鑑賞します。アトリエで作ったものをポンと置いた作品、周囲の木や池となじむように現場で制作した作品など、30点ほどが展示されていました。

2009_Japan_Artfestival_Ball.jpg



毎年海外からもアーティストが参加し、今年はアメリカ、インド、エストニア、アイスランドなど、数カ国からの参加がありました。一部をご紹介します。

こちらは、アイスランドのミレヤ・サンパーさん(Mireya Samper)、ヴィディ・アーナソンさん(Vidir Arnason)の『Dream』。池に浮かぶ4つのオブジェが幻想的です。作品紹介プレートにはこう書かれていました。

"People talk about what they like to do.
If you don't have a dream, how you have a dream come true?"

お二人の素直で率直なメッセージとともに、彼女たちの美しい夢が詰まった作品でした。アイスランド出身らしく、湖をうまく生かしています。ちなみにサンパーさんは、マルセイユ、ボローニャ、バルセロナなどで教育を受けた国際派のようです。

2009_Japan_Artfestival_Sa1.jpg


こちらは、戸野倉あゆみさんの『朧輪』(Rolling)。
枯れた樹木の中にふわふわと漂う輪、この浮遊感は人間や自然物に宿る魂を思い起こさせます。この空間を見たとき、異空間に誘い込まれたような錯覚がありました。

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これぞ野外美術展!という作品を二つ。

こちらは、小山和則氏による『ふぉーかす』。樹木の幹と枝を使い、視点を近景と遠景へフォーカスさせるコンセプト。手前の竹製イスに座って眺めます。これは子どもにも大人気でした。
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また、日・米・印3ヶ国アーティストによる共同制作『Existence-Nonexistence/存在-無存在』。
(David Mcleish, Udeya Vir Singh, Namu/Krassy/Natsuki Kasahara)

最初はどこに作品があるか気づきませんでした。とりあえず作品紹介プレートに向かって歩み寄り、「ん?このタイトルはどういう意味?」と思いつつ後ろを振り返ると、こんな巨大な物体(葉の塊り)が目の前に現れます。「え?もしかしてこれが作品??」

2009_Japan_Artfestival_To2.jpg


そしてさらに歩みを進めていくと、ところどころ雑草の葉陰から、デザインされた砂の塊りが顔を出すのです。ちょっと写真では分かりにくいのですが・・

2009_Japan_Artfestival_To4.jpg

そして30メートルほど歩くと、はっきりタイトルの意味が分かりました。

無いようである存在。明確に見えないけれど確実に存在するもの。意識してないと見えないが、静かにメッセージを発しているもの。
ただの雑木林にしか見えなかった道から、次第に作品の顔が姿を現すにつれて、じわじわと作者のメッセージが伝わってきました。

約2時間のウォーキング、いい汗かきました!
2009年11月16日(月) 14:57 [ アート ]
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クオリティを見極めること
先日ベルギーのコンサートで、隣に座ったある紳士から本をお送り頂きました。“Aspects of Life”という本をお書きになったH.Laub氏で、今回贈って頂いた本の著者でもあります。氏がこれまでの人生経験の中で得た、様々な悟りや学びを綴った本です。
その中で、心にとめておきたい言葉を一つ。

"Quality remains, the price will soon be forgotten."

クオリティというのは、その時の値段や知名度に関わらず、時を超えても価値を有するもの。
今は安くて良いものが沢山出回っていますが、ここでは物だけでなく、自分の成長や豊かさにつながるマインドや、人との関係を発展させるための行動、人生の進路を的確に判断するための情報、といった目に見えない価値観も含みます。


長い時間の流れが関わってくるので、その場・その瞬間には分からないこともあります。
特に目に見えないものを選ぶとき、自分の審美眼が問われると同時に、「これでいいんだろうか?」という迷いも生じます。そんなとき、視野が広く意識の高いメンターに出会うと、どういう視点から物事を見て、経験として積み重ねていけばよいのかを示唆してくれます。私自身は自分の直感は信じても行動に移すまで少し時間がかかることがあるので、そういったメンターの方々にポンと背中を押して頂くこともありました。これまで、何人の方々にお世話になったことか・・!


思い返してみれば氏の行動も早く、「本を贈るから」と言われて1週間内にパリに届きました。綴られたメッセージも、簡素ながらストレートに心に届くもの。普段からクオリティあるものを扱っていらっしゃいますが、きっと全てを同じ早さで決断して行動されているのでしょう。広い視野からの見極めと決断の早さ。それが揃って、初めて真のクオリティを引き寄せるのだろう、と思いました。


まだまだ人生修行・・!
Laub氏にお礼の手紙を書きながら、改めてそんなことを考えました。

sake_amane.jpg
さてこちらは、作曲家の大場陽子さんから頂いた、宮城県の地酒「天音」。大場さん作曲による『お酒の子守唄』を、数ヶ月聴かせて育ったお酒です。詳しい醸造と作曲のプロセスは大場陽子さんのブログ「日々是発酵」へ。
音楽とともに育ったお酒、試飲が楽しみ!
2009年11月11日(水) 15:02 [ その他 ]
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六本木男声合唱団のパリ公演!
先日マドレーヌ教会で、六本木男声合唱団倶楽部による「サムライレクイエム」公演がありました。作曲は団長の三枝成彰さん、歌詞は曽野綾子さん、指揮は大友直人さん、そしてソプラノ中丸三千繪さん、という豪華キャストです。マドレーヌ教会はショパンの葬儀などが行われた歴史ある建物ですが、その壇上にずらっと並んだロクダンの方々。とても堂々とされていました!

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三枝さん作曲のレクイエムは、旋律にのって心が宇宙へ飛来していくような、開放感と同時に包容力ある優しい音楽でした。特に最後のDépartは心が洗われるようでした。

それにしても団員の方々は、大変ご多忙な日程を合わせて今回パリに来られたわけですが(17日にボルドー公演も)、真っ直ぐ指揮者を見つめながら衒いも迷いもなく歌う姿は、大変清々しく感じました。さすが海外公演を重ねていらっしゃるだけありますね。そしてソプラノの中丸さんの、教会の天蓋を突き抜けるような肉厚な歌声は、このレクイエムに迫力を与えていました。

海外で活躍される日本人の方を見ると、こちらも元気になります。
2009年10月19日(月) 18:18 [ 音楽 ]
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パリの秋は、現代アートと音楽で
パリでは現在、パリ・秋のフェスティバル (Festival d’automne a Paris)が開催中です。
音楽、演劇、ダンス、現代アート、映画、詩など、様々な芸術分野が集まって、一つのフェスティバルになっています。

まずはアートから。チュイルリー公園の池をぐるりと囲むように、12体の可笑しな顔をした銅像が並んでいます(写真はその一つ)。タイトルは「Sunrise East」。

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作者はN.Y.及びチューリヒ在住のウゴ・ロンディノーネ(Ugo Rondinone)というアーティストです。この12体は12ヶ月を象徴していて、永遠に繰り返される季節の移ろいと時の経過を表しているのだそうです。それ以外にも、子どもの夢や憂鬱なピエロ、あるいは消滅した文明社会、はてはシュールレアリズムやピカソの作品を彷彿とさせる・・との説明書きがありました。
複雑になりすぎた文明社会への批判、とも取れるかもしれませんね。

とにかくこの不思議なアート作品、子どもや観光客にも大人気です!いつもこの銅像の前で、フラッシュがたかれています。

また、音楽の分野ではウォルフガング・リム、フレデリック・ジェフスキ、エドガー・ヴァレーズ、バルトーク、ベリオなどが、様々な作品と組み合わされて演奏されます。ハイライトの一つは、シュトックハウゼンとリゲティでしょうか(10月17日サル・プレイエル/ブーレーズ指揮アンサンブル・アンコンテンポラン)。

ダンスでは、マーサ・カニンガムが12月2日〜12日まで、Theatre de la Villeで公演予定。勅使河原三郎の『Miroku』(終了)、白井剛『True』(10月15日〜17日)等、日本人舞踏家も出演されます。

「現代」を様々な芸術で表現する−そんなパリの秋。まずは木の葉散るチュイルリー公園でお楽しみ下さいね。
2009年10月15日(木) 18:46 [ アート ]
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ルーマニアの盛大な音楽祭!
先月、音楽ジャーナリストの恒川洋子さんと一緒に、ルーマニア首都ブカレストで開催されたエネスク国際音楽祭に行ってきました。8月末から9月26日まで1ヶ月間、ヨーロッパの主要オーケストラが招かれ、連日のようにコンサートが開かれました。我々は中5日間の滞在でしたが、国家事業とも言える規模の音楽祭を通して、国や聴衆の熱意が伝わってきました。

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ルーマニアといえば、民主化して20年、器械体操王国・・といったイメージがありますが、日本ではあまり詳しく知られていません。しかし、実は芸術的センスの豊かな国なのです。エネスク初め、過去にはディヌ・リパッティ、クララ・ハスキル、ヤニス・クセナキス、現在はラドゥ・ルプー、声楽家アンジェラ・ゲオルギュー等を輩出しています。決して数は多くはないですが、それぞれ世界トップクラスのアーティストといっても過言ではありません。ちなみに写真はエネスクの子孫にあたる、美人双子姉妹です。背が高い!

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さて今回のコンサート、ペライア指揮&ピアノのAcademy of Saint Martin in the Fields(英)、テミルカノフ指揮サンクト・ペテルブルグ響×エレーヌ・グリモー、アシュケナージ指揮フィルハーモニア管(英)など、どれも素晴らしい演奏でした。特にペライアのバッハは絶品でした。フィルハーモニア管のショスタコーヴィチ8番「スターリングラード」も、大変印象深い演奏。ルーマニアの聴衆は、エネスクの音楽よりも集中して聴いていたようです。

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そしてオペラハウスでは、地元ブカレスト国立バレエ団による「白鳥の湖」の公演がありました。ルーマニアのバレエ団は初めてでしたが、特に演出と衣装の色彩感覚には感動しました。演出家はルーマニア人で、ミラノ・スカラ座でも腕を磨いた方。今回の版はマウリス・プティパの演出を元にしているそうですが、王子ジークフリードと悪魔ロットバルドが、王子自身に内在する二つの人格double identitiesとして描かれています。従来の古典的な悲劇ではなく、王子と白鳥(姫)がともに苦難を克服して精神的な成長を遂げ、成熟した大人の人格を獲得する、と解釈できる点が大変興味深く思いました。
さらに衣装の色彩のグラデーションが美しく繊細である一方、フォルムは斬新で現代的。特に第2幕の舞踏会のシーンは、衣装だけでも見ごたえがありました。このバージョンは是非ご覧頂きたいと思います。

なお音楽祭期間中に国際コンクールも開かれますが、これも初年度(1958年)からの伝統。1967年にはルプーも優勝しています。次回は2年後に開かれますので、ご興味のある方は是非こちらへ。

ところで、今回の東欧訪問は2回目。前回は2005年ワルシャワで開催されたショパン国際コンクールで、洋子さんと初めてお会いしたのもその会場でした。渡仏後、3回ほど取材旅行をご一緒させて頂いていますが、大のグルメ!で行動力抜群の洋子さんと一緒にいると、いつも楽しい発見があります。(現在はグルジアのトビリシ国際ピアノコンクールを取材中。詳しくはこちらへ)
ルーマニアのビールと郷土料理を堪能しつつ、尽きない話題で盛り上がりました。(写真はルーマニア風ロールキャベツ「サルマーレ」)

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2009年10月13日(火) 00:00 [ 音楽 ]
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ソルフェージュの記事
10月になり、パリは秋らしい涼しさとなりました。皆さま、いかがお過ごしでしょうか?

200910_musicanova.jpg先日このブログでもご紹介した聴音教材La Dictee en Musiqueを用いた、新しいソルフェージュ教育に関する記事が、ムジカノーヴァ誌9月号、10月号に掲載されました。「ソルフェージュ教育の今〜フランス編(前・後)」というタイトルです。お時間があれば、ぜひご覧ください(詳しくはこちら)。先日取材させて頂いた、根津先生教室でのレッスンも紹介されています。

さて今月はこの教材の著者の一人、Benoit Menut氏のレッスンを取材させて頂く予定です。(もう一人Pierre Chepelov氏のレッスン見学リポートはこちら。レッスンのプログラムに流れがあり、とても印象深い内容でした。)

以前、Menut氏が行ったレクチャー演奏会を聴きにいきましたが、その時中学生くらいの女の子からこんな質問が出ました。「contrepoint(対位法)って何ですか?」

音楽用語を分かりやすく答えるのは難しいところですが、Menut氏の答えは、聴衆を二つのグループに分け、即興でアレンジした旋律と対旋律を皆に歌ってもらう、というものでした。作曲家であり、ソルフェージュ指導も15年近く行っているという氏(何と16歳の頃から!)ならではの答えに、聴衆も「お〜」と深く納得した様子でした。

今年から、小学生を近くの音楽院に集めてミニオーケストラを作るプロジェクトもスタート。フランス版のシモン・ボリバル・ユースオーケストラを目指しているそうです。

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さて、こちらは本文と関係ありませんが、現在チュイルリー公園に展示されているアート作品(笑)。大人気です。
2009年10月6日(火) 23:34 [ 音楽 ]
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