ロンドンで怠惰な生活を送りながら日本を思ふ 東京カフェブロ編

ロンドンで怠惰な生活を送っていましたが、現在は帰国。引き続き怠惰な生活を送りながら、欧州・日本の政治・社会事情を経済的視点から解説。また、レストラン紹介や旅行の記事もしばしばのせています。 当ブログでは「ロンドンで怠惰な生活を送りながら日本を思ふ」と「小さな政府を語ろう」から、ぜひ読んでいただきたい記事を転載していきます。

リンク集
プロフィール
wasting time?
<< 2012年5月 >>
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
最新記事
カテゴリアーカイブ
月別アーカイブ

大企業経営者の給料は制限されるべきか?

2012年2月9日(木) 05:45
イギリスでは大企業の経営者のサラリーに規制をかけようという動きが強まっている。それは正しいことなのだろうか?個人的には間違いであると思う。

そもそも大企業経営者の給与は市場を通して決まっている。また、その給料が高すぎることはコスト要因となる。もちろん、お手盛りで経営者たちが自分の給料を高く設定しているのですとの批判もあるだろう。しかし、上場企業は株主からチェックされており、経営者達が株主の意向に極端に反した給料を設定することはできないと考えるのが普通だろう。もちろん、そのような仮説を支持する研究もあるが、経営者の給与が株主の意向に反して高いものではないとする研究もある。

経営陣を退陣に追い込むことはたしかにどの株主にとっても難しいだろう。しかし、その会社の経営陣が気に食わなければその会社の株を売ることはできる。不当に高い給与は株主にその会社に投資するインセンティブを削ぐだろう。通常は経営陣も株主だしストックオプションなども保有している。経営陣にも株価をより高くするインセンティブがあるのは当然だから、彼らが不当に高い給与をもらうということはあまりないと考えるのが普通だろう。

では、なぜ、最近経営者の給料が高くなっているのだろうか?一つは経営という職が専門的なものになってきているという面がある。また労働市場がより流動化していることやグローバルに活動する企業が増えているというのも理由に挙げられそうだ。訴訟リスクが高まっていることでより高い給料をもらわないとリスクに見合わないという状態になっているということも挙げられるかもしれない。

いずれにしても、経営者の報酬規制は経営者という職に対する魅力を減少させることは間違いない。経営者の優秀さがどの程度企業の業績に影響するかに関してはいろんな意見がありそうだが、経営者により優秀な人材が集まらないのであれば、その国の産業の国際競争力は減少し雇用も減少することで国自体に大きなマイナスの影響を与えるだろう。

また、多くの人間はサラリーマンとなる。その終着点が経営者といえるだろう。もちろん、全ての人が経営者を目標とする必要はないが、経営者の報酬がそれほど高くないというのであればサラリーマンの競争意識や仕事を頑張るインセンティブがそがれることは間違いなくこれも経済全体にマイナスの影響があるだろう。

また、いつも紹介するstumbling and mumblingからは・・・


Should we cap bosses' pay?


The problem is that CEOs are status-seeking animals; this is why they try to get the top job. If they cannot achieve high status through their salary, they might therefore try to achieve it by other means - for example by building corporate empires, by pursuing non-financial perks such as even more lavish head offices, company jets and suchlike. Or they might simply appropriate corporate assets for themselves; remember, the reason why high pay is necessary
now is to bribe
them not do so this.

経営者になろうというような人間はステータスを求める生き物・部類の人間ということができる。そういった人々が経営者になることでより高い報酬を得られない場合にはどういう行動にでるか?

たとえば、規模だけを追求するような非効率な経営。あるいは、役得と言われるような各種の制度をそろえることで事実上、自分の報酬を目に見えない形でかさ上げすることもあるかもしれない。

また、高い報酬によってより世間の注目を集めればその行動には規律が出るかもしれないが、安い報酬はモラルを低下させる可能性もむしろあるだろう。おそらくこの問題へのベストの解答は役員の報酬額とその決定理由を公開することだろう。










wasting time?のブログ↓
ロンドンで怠惰な生活を送りながら日本を思ふ

当記事は上記ブログからの転載です
[ 経済・金融 ] / この記事のURL / コメント(0)

トラックバック

この記事へのトラックバックURLを取得する


コメント記入欄を表示するには、下記のボタンを押してください。