時は18世紀のアメリカ建国直後の時代。イギリスからの独立のために活躍し、2代目大統領を務めながら、ジョージ・ワシントンやトマス・ジェファソンなどの当時活躍したその他のヒーローと比べて、あまりふさわしい評価がされていないという声が大きいのがジョン・アダムス。生真面目で大胆なことをしないイメージとは裏腹に、彼は合衆国の建国には欠かせない存在であり、大きな功績を残したことは誰も否定できません。
彼の人生を綴ったドラマがアメリカで放送されているのですが、建国直後にフランスに出向いた彼が、フランス人の貴婦人らにオペラ鑑賞に誘われたときの一言。
「(合衆国建国の時代を生きる)私に課せられた役目は、オペラ鑑賞ではなく、戦争と政治に専念することです。私の息子たちに課せられた役目は、数学と哲学を追究することです。そしてその息子たちの時代には、芸術や音楽を学ぶ時代がくるでしょう。」
私たちは今、政治、数学、哲学、芸術、そのどれを学ぶことも許される時代に生かされています。選択肢があるというのは、恵まれている環境である一方で、自分の選択に責任を持たなければならないという楽ではない部分もあります。自由を与えられなかった人々にとってはうらやましい限りであろう“今”を生きる、生かされている私たちは、この自由を無駄にせず、自分の選んだ道に誇りをもって、自信をもって、輝くべきだと思うのです。それが過去を生きた先祖から、この時代を生きる私たちに託された夢なのではないでしょうか。