中村勘三郎率いる平成中村座がNYでの公演を終え、26日ワシントンDCでの公演のためにやってきました。こちらでの演目は「勧進帳」と「身替座禅」。日本の伝統がアメリカでどのように受け入れられるのかということに興味があり、私もだいぶ前からとても楽しみにしていました。
そして当日。半分くらいの日本人の姿に混じって、アメリカ人の姿も多く見られました。幕が開き、白塗りの歌舞伎役者の登場に驚いた様子のアメリカ人の観客の姿もありましたが、言葉の分からない彼らも一生懸命内容を理解しようと食い入るように見ている表情が印象的でした。
2つ目の演目である「身替座禅」では、そのシンプルな内容と役者たちの表現力の豊かさに、観客も大爆笑。最後の英語のセリフの場面ではおなかを抱えて笑ってしまいました。
日本の伝統的な文化である歌舞伎を、外国人に分かりやすく変化させることは、邪道という意見もあるのかもしれません。しかし、日本のよさ、美しさを他国に伝えることは日本人としての使命でもあるし、そのために相手に歩み寄ることが大切なのだと感じました。
最後にスタンディングオベーションで、2回のカーテンコールの際には、役者と観客、日本人とアメリカ人が本当の意味で一つになったことを感じ、鳥肌が立つような感動をおぼえました。歌舞伎を観て「ブラボー」という声があちらこちらから聞こえたのも、日本とアメリカの融合の象徴であったような気がします。
日本人として、日本の歌舞伎がアメリカに受け入れられたことは、なんとも言えない喜びです。