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本しゃべりずむ

働く母の企業内サバイバル

2006-06-14 04:18:12

5月にパルコ出版から刊行された『辞めない理由』
「PRしてみない?」と知人から紹介されて原稿を読んでみたら、その昔、子供の頃に読み耽ったライトノベルズ“新井素子さん”や“氷室冴子さん”の本を読んだ時のようなスピード感があり、読後の爽快感が印象的だった。

どんどん本の装丁も決まっていき
「負け犬たちよ、これが子持ちワーカーの圧倒的なリアルだ!」と、30代・独身・女の負け犬キーワードにぴったり合致している私にとっては、やや挑戦的に感じるオビも、あの『サプリ』のおかざき真里さんのイラストで緩和され、めでたく出版され、好評を得ている。




書籍名  『辞めない理由』
著者    蒼野圭
出版社   パルコ出版
価格    1,365(税込み)



あらすじ
七瀬和美は小学一年生の娘を持つワーキングマザー。大手出版社で、女性誌の副編集長をしている。やる気のない男性部員を叱咤激励しつつ、子育てとの両立を頑張っていたつもりだったが、ある日突然、上司に降格を言い渡される。追い討ちをかけるように、娘も学校でトラブルを起こす。仕事と子育て、両方で追い詰められる和美。このままでは退職?それとも…。ワーキングマザー編集者の企業内サバイバルが、いま、始まる。

という、一見ワーキングマザーでないと共感したり出来なさそうな内容だけど、私みたいなただのワーキングウーマンでも、意外と考えさせられる物語だ。何を考えさせられるかというと、子持ちの働く母にいちばん冷たいのって、実は同じ女性だったり?なんて思うから。。。
主人公自身も、実はまったく同じ立場のワーキングマザーに対して、過去に冷たい視点を持っていたのだと私は思う。だからこそ、前半は、その『頑張り』が空回りして、主人公自身、そして読者も辛いこと、この上ない。八方ふさがりだ。
でも、中ほどから、何かを気づき始める主人公を通して、次第に読者側の力も抜けてくるから不思議。前半が辛ければ辛いほど、読後の爽快感が高まる一冊。


かくいう私もけっこう「私、がんばっちゃってます!」タイプの人間だった。もちろん子供がいるという立場は違いますが。。。で、気づけばその頑張りが、妙に周りの人にいらない緊張感や居心地の悪さを与えていたみたい。
なんでもそうかもしれませんが、仕事をするに当たって、周りの人との調和って、とっても大切な事だと思う。もちろん、どうしても自分の意見を通す必要があるときもありますが、他人の意見を訊き入れない人は、結局のところ、自分の意見も訊いてもらえない人になってしまうと思う。

よく、初対面で「ワタシとアナタ、プライオリティがあるのはワタシよね!」と、ものすごーいオーラを発散させている人がいる。以前は私もそうだっただけに「なにおぅ!」と思ったりしてたけど、今は「ハイ。ワタシの負け!こーうさーん」なんて思ったりする。だって、私1人の力や意見なんて、所詮1人分だもん。出来るだけうまくやっていこうと思う。でも降参しちゃうと、相手も気がそがれるらしく、急にマイルドになったりするから不思議。それでもダメだったら、そうゆう人とは仕事はもちろん、プライベートでも近づかないようにしてる。だって、わざわざいやな思いをしたくないものね。(私がフリーランスだから言えるのかもしれませんが。。。)

前半の主人公和美はまさにそんなタイプの人だったと思う。ピリピリしていて、欠点や失敗が無いように最大限つとめ、実際思わず笑っちゃうような可愛らしい欠点が無いところが、最大の欠点。でもその分、後半に成長した彼女は周りの人と一緒に読者にも、心地よい空気を運んでくれる。ワーキングマザーでなくとも、職場でプライベートで人間関係に行き詰っている人にオススメの1冊。読み終わったら、周りの人にちょっとだけ優しくなれそうなステキなおはなしですよ。


『辞めない理由』公式サイト

午後イチに

2006-06-13 16:47:22
徳間書店から今月出版される『官能小説家R』のPR打合せに行ってきた。
自らを“極限の愛の表現者として君臨”と奥付けで評する、あの杉本彩さん著作の2冊目の小説です。


杉本彩さんといえば、その昔、六本木で見かけて「ちっちゃいマリリン・モンローだ」と感動したのを思い出しました。ここ何年か前にテレビの社交ダンス番組にレギュラーで出ていて、家族そろってどんどん上達していく彼女を見て「この人はプロ意識の強い人なんだねぇ。やっぱり、きれい。」なんて云っていたので、この本のPRはとっても楽しみ。きっと、作家としても突きつめていく人なんだとおもう。
『作家。杉本彩』のPRとして頑張っていきたいところ。。。




書籍名   『官能小説家R』
著者     杉本彩
出版社    徳間書店
価格     1,365円



内容は、官能小説家の主人公が、よりリアルな官能描写を書くため、危険な匂いのする不動産会社社長に近づき、秘書の仮面を付け背徳の世界へと足を踏み入れる。というちょっとベタな感じのする話なんだけど。。。

実はちょうど、昨夜貸していた本を返してくれるため、お食事をご一緒した某週刊誌編集者のS氏が、お礼(?)にくれた久世光彦の『飲食男女』と『官能小説家R』が頭の中でちょっとつながり面白かったので、何が面白かったのかをここで、書いてみようと思います。

のっけから、「ぼくは、女の人のもうひとつの唇が物を言うのを聞いたことがある。−」と、ホラーのように始まり、ぎょっとさせられる『飲食男女』は、そのプロローグの中で

〈女を食べる〉と言うと、何だか品がないようだし、食べられる方は気味が悪いだろうが、この歳になるとそんな表現がいちばん〈感じ〉である。可愛いし、いい匂いがして、おいしい。
女にかぎらず、食べることは色っぽいことだと思いはじめたのは、ここ数年のことである。(引用)


と、春夏秋冬に章立てをなぞらえて、その季節に合った食べ物とその時々に関係のあった女性とを私小説風に書いた一冊。

確かに、食べるということをセクシシャルに感じる事ってある。「ちょっと厭らしいんだけど。。。」と恥ずかしそうに薦めてくれたS氏は言っていたけど、読んでみると、そうでもない。むしろ枯れてきたと自認(?)する作家の思い出話に「うんうん」と付き合う感覚に近い。ファンタジーである。

今まで私は男性の方がそちらの件に関しては直接的であると思っていたけど、ものを食べる行為を隠微に思う感じは女性の方がもっと発達しているのかなぁ?なんて思ったりする。
昨今、女性誌のエッチ特集なんかはもっともっと直接的になっているようだ。もしかして、それに慣れて、女性もどんどん直接的になっているのかもしれない。

『飲食男女』の中の「桃狂い」なんかは隣の奥さんとの関係を、次第に腐り、甘い腐臭を強烈に放っていく桃になぞらえた一遍だけど、女性の視点で読むと、隠微さが足りない気がするのは私だけだろうか? もともと腐りやすくて水分の滴る桃はセクシャルだと私は思う。でも、桃そのものがセクシャルなのではなくて、桃をかぶりついた時に、口の廻りに滴りつく汁や、指でつまんで食べている時に、その水分が指に滴り、腕までつたわってしまっているような、一種マナー違反のタブーを目にしてしまった時の隠微さなのだと思う。もちろん、所謂セクハラと一緒で、同じ行動を見ても、人によっては隠微を連想させ、またある人にはただのタブーを犯した行為であり、嫌悪感しか感じないお行儀の悪いギリギリの〈感じ〉だとおもう。

と、いうわけで久世氏のこの食べ物で女性を比喩する試みは、『厭らしさ』の観点から見た読み物として男性には向いているものの、女性には向かないような気がする。
そういった意味では、杉本彩の『官能小説家R』に出てくるウォッシュタイプのフロマージュのくだりの方がよっぽど直接的で、思わず顔を赤くしてしまう思い切りの好さがあり、男性向きだと思う。女性的な視点で書いた久世氏と男性的な視点で書いたと思われる杉本氏のあべこべさが私には面白く感じる2冊だった。

女性・男性の意見が分かれるところだけども、『官能小説家R』は今月19日頃に全国の書店に並びます。いかがでしょう?読み比べてみては。。。
ご意見等、頂ければ今後のPRに活かせて嬉しいです。

杉本彩サイン会のお知らせ

思った事 その1

2006-06-13 15:46:28
訊くところによると、本は1日に200冊、新刊本が出るそう。もちろん自費出版も含めての話だけども。。。
そんな中じゃ、よっぽどのベストセラーか著名人ものか、書評にたくさん取り上げられている話題作じゃないと、その本自体の存在さえ素通りしてしまう本が結構ある。


本PRの仕事をしているせいなのか、趣味なのかわからないけども、よく私は仕事で出会った人に「どんな本がオススメですか?」と訊く。もちろん、訊いたからにはちゃんと読んでみる。そうしたことで、当たり前かもしれないけど面白いのは、連鎖反応があることだ。

3年ほど前に、某雑誌編集長のO氏とコクトーやラディゲについて話が盛り上がった時、何故か薦められた『百年の孤独』がとても面白く、ガルシア・マルケスを妙に追いかけ読みしていた事があった。

気が付くとすっかりファンになっていて『予告された殺人の記録』なんかは、やっぱり何度も読み返す。そうしてまた別の編集者や友人の中にマルケスファンを見つけて、違うオススメ本を訊いてみると、コクトーから端をはっした糸がくもの巣を張ったように、色んなジャンルに形成されていくのが意外で面白い。

で、調子付いてまたまたO氏にオススメ本を訊いて見ると、今度は子供の頃に挫折(読み進めるのを)したトーマス・マンの『魔の山』なんかが出てくる。大人になってからならきっと読破できると挑戦はしたものの、やっぱり下巻の最初で断念。本棚の“積ん読(つんどく)”となっている。そのことをO氏に伝えてみると「あれはティーンエイジャーじゃないと夢中になれずに、面白くないからなぁ」なんて、今更云われたりする。

どう頑張っても、今更ティーンエイジャーには戻れないのでちょっと悔しい。将来、ちょうど好いくらいにボケて、青春時代に子供がえりしたらもう一度読んでみようかな?


のんびり

2006-06-13 15:45:07
打合せに来た客人に
「なんですか?ほんとにネコですか?」
とか
「ぶーちゃん」
とか、勝手に名前をつけられてしまうイシマツ。
一応、オンナの子なので、こうみえて結構傷ついていたりします(笑)

bye bisous chica

今朝のネコ

2006-06-12 10:24:56
美人ネコの紹介を忘れてたー!

名前はティナです。
よろしくです♪

bye bisous chica

紅い桜

2006-06-12 09:06:25
亡命作家ではないけれど、“かの国の時を知る”という意味でのフィルターとして、なかなか面白い本『紅い桜』に出合えたので、ここでご紹介。



書籍名  『紅い桜』
語り    斉藤淑
聞き書き 鈴木俊之
       鬼塚忠 
出版社   講談社
価格    1680円


「文化大革命」激動の時代、疑心渦巻く中国。監禁されてしまう夫、我が身に課せられた強制労働。夫を、子をもう1度この手に抱きしめる日まで、愛を信じ、過酷な運命に立ち向かったある日本人女性の実録記。

出版社からのコメントとしては−『ワイルドスワン』を超えた感動の実録記−とあるが、それよりもむしろ『海峡を渡るバイオリン』の印象に近い。聞き書きの鬼塚忠氏がこちらも書いているので、当たり前かもしれないけど。。。
とつとつと、淡々とした斉藤淑氏の語りによって進められていく文体が、戦争などの有事を体験してきた祖父母のような語りと重なり、かえってリアルに響く。

同じく、文化大革命をテーマに扱った『ワイルドスワン』や映画『覇王別姫』があるけど、あわせて見ると、文化大革命とは何だったのか? が良く判る。

と、文革についてあげさせてもらったけど、それよりも、人種・国籍を問わずに人間の根底にある“愛”や“希望”“不屈の精神”は共通なんだな。。。と再確認する一冊だった。

ちょっと不謹慎かもしれないけど、戦争体験者の方々はもうかなりお年だし。。。私たちがきちんと語り継いでいかなければならない“人が引き起こす不幸の歴史”は、きちんと耳で聞いて、目で読んで頭の片隅にでも記憶させていきたいなぁ。。。そして、次世代にちゃんとバトンタッチしていきたいものだと深く思う週末でした。

やっと!!

2006-06-12 00:04:23
やっと、リンクの貼り方がわかりました!
皆さま、ありがとうございますっ!

おかげで、やっと眠れます。。。

bye bisous chica

パンドラの匣から

2006-06-11 22:47:06
思わず、何度も読み返してしまう本ってある。

かの三島由紀夫も鉛筆片手に読み返すたびに、その時々、心に残る1文を線引いていたそう。

私の場合、月に2度ほどの本棚整理の際に、やっぱり読み返す。
再読本の面白いところは、その時のメンタリティだとか自分の属性の変化によって驚く程に、印象や感動する箇所が違うところ。ひどい時には、過去、赤面モノに読み誤っていた事が露見したりする。

こんな本を代表して、私の廻りでよく云われるのが『星の王子様』
読み度に印象をコロコロ変えて、私を愉しませてくれる。
でも、『星の王子様』については、云いたい事がたくさんあるので、またの機会に。。。

今日紹介したい1篇は書籍『パンドラの匣』から『正義と微笑』
何故だか、多感な頃の私はこんなに素敵な物語を「太宰にしては妙に清清しいなぁ」くらいで、スルーしてしまっていたのです。ところが再読するとびっくり!ガッツンガッツン心に響いてきます。






書籍名  『パンドラの匣』
著者    太宰治
出版社   新潮文庫
価格    500円(税込み)


この『正義と微笑』は
主人公が16歳の春から17歳の年の暮れまでに書いた日記を基に物語が薦められていく。
裕福で、尊敬する兄の影響で芸術や哲学に憧れ、多感で繊細な日々を送る少年の素直さが、青春時代を懐かしく、胸を打つ。爽やかな作品です。

あくまでも日記が基にあるから、そこには日常が書かれているわけだけど、その日常の中にある不変さがすばらしい。

中でも、ハッとした一文を抜粋すると。。。

先生嫌いの主人公が「1人だけもう一度会ってもいいかな?」と思い出す、学校を辞めてしまった先生の別れのひと言


「勉強というものは、いいものだ。−学校を卒業してしまえば、もう何の役にも立たないものだと思っている人もあるようだが、大間違いだ。−日常の生活に直接役に立たないような勉強こそ、将来、君たちの人格を完成させるのだ。−勉強して、それから、けろりと忘れてもいいんだ。−覚えるということが大事なのではなくて、大事なのは、カルチベートされるという事なんだ−心を広く持つということなんだ。つまり、愛するという事を知る事だ。」


今更ながら心に響きました。
きっと、私の父や母、先生、おじさん。。。
所謂、年長者の人たちが何度も何度も、それこそ耳にタコが出来るくらい、私に教えてきた言葉だったから。
それなのに、いちばん色んな事を吸収しなくちゃいけない時は、もう過ぎて。。。
過ぎてしまってから、その大切さが身にしみて気づく。。。
なんとも切ないものです。


再びポンペイ

2006-06-09 19:01:39
昨日紹介した『ポンペイ』のくくりでもう1冊。

もしも、『ポンペイの四日間』を読んで、
週末に『ポンペイの輝き』展に行こうかな?

なーんて思ってくれてる人がいたら、さらにオススメの作品。




書籍名  『死霊の恋 ポンペイ夜話 他三篇』
著者    テオフィル・ゴーチエ
訳者    田辺貞之助
出版社   岩波文庫
価格    588円


この短編集の中の『ポンペイ夜話』は、
まるで美術彫刻のような、火山の噴火で亡くなった女性の型取りの展示物に恋してしまう青年の不思議で美しい物語。

『ポンペイ展』に行っても行かなくても、ひと時の幻想的な時間をもちたい方にオススメの1冊です。

ポンペイおまけ

2006-06-09 15:48:31
昨日の夜、紹介したポンペイ展のカタログです。
見てるだけでも、綺麗だけど
読むと楽しい!
『ポンペイの四日間』が倍楽しめるスグれものです。

bye bisous chica
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