これって。。。
2006-10-07 23:53:18
日ごろより、読書習慣のある方は殆ど読むことが無いと思いますが、題名と装丁に惹かれてつい買ってしまった本。
『百年の誤読』

お酒を嗜まれる人は知っているかもしれないが、この題名、完全に焼酎『百年の孤独』のパクリである。この表1もパクリである。耳で聞くと、うまいネーミングだけど。。。何故?と読んでみても焼酎とのつながりが見出せずに読み終えてしまった。
ところで、私にマルケスの『百年の孤独』を薦めてくれたフリー・ジャーナリストのO氏は、この焼酎のネーミングでさえ、「ふざけるな!」とお怒りになっていたが、私にとっては、この焼酎が果たしてマルケスの『百年の孤独』からとったネーミングかどうか判別つかずに、どうでもいいことの一つと心の中の“どうでもいい箱”の中にそっと入れてしまった経験がある。
そんなことも在ってか、なんとなく今回は記憶のそこにあったその名前連鎖がちょっと引っかかり、手にとってみたのである。
友人知人たちから最後のオチを聞かされてしまっても、本自体を愉しめる私でも、この手の所謂“あらすじ本”や“ネタばれ本”はちょっと敬遠してしまう。オビには「あらすじだけでわかると思うな!」と、“あらすじ本ではないぞ!”と、ちょっと挑戦的なことも手伝ってか、つい買ってしまったのである。
確かに、あらすじ本とは違う。
「ダ・ヴィンチ」に連載されていた岡野氏、豊崎氏による過去百年のベストセラーをメッタ斬りにする文芸対談である。
実際、著者のお二方の頭の中には沢山の本の情報があるけど、この本を読んだ私の感想としては、イヤナモノが心に残った。
普段、読んだ本の批判はしないように出来るだけしないようにしてきたと思う。それは、日々数多くの本が出版されているのだから、気に入らないものは紹介しなければいい。それに、本の読み方なんて一つだけが正しいのではなく、読み手の心情や状況にも多く左右されるからだと思う。
で、なんでこの本に関してはこんな風に書くのかというと、ひとつはオアイコだからである。私の勝手な思いだけども馬鹿にしたり茶化したりと、平気で評論する人はきっと無神経だから、私みたいな小さな意見ごときには、痛みもかゆみも感じないだろうと、あえて同レベルに立ってみる。
もうひとつは。。。
とはいっても、イヤナモノが残ったけども、事実面白いのである。
両著者のいやらしいほどの知識のひけらかしは、バーで独りで飲みながら若い女の子に世間を語る説教好きなオジサンのそれであるが、過去百年における名作家の舞台背景などの面白いトリビアも沢山詰まっているのである。ようはこの本が言っていることを鵜呑みにさえしなければ、価値のある本と言ってもいいと思うのだ。
それに、限界ギリギリを超えてしまうぐらいの、ばかばかしい批判が満載のこの本を「いったい版元はどこだ?」と思い、遅まきながら『ぴあ』と書かれた背表紙に拍子抜けしてしまった私のちょっとした笑いに、この本について書こうと思ったのだ。
あれ?このネーミング。
もしかして、焼酎『百年の孤独』を飲みながらこの本読めって事?
どうせ焼酎の見ながら読むんなら、『百年の誤読』ではなく、マルケスの『百年の孤独』を読んでほしいところなのですが。。。



