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『約束の旅路』

2007-01-23 02:46:58


以前から、このブログで何度となくご紹介してきた
映画『約束の旅路』
YouTubeで予告編を発見し、せっかくだから活用しようと思う。と、いうわけで以下の画像をクリックすると予告編が観られますよ。ご興味のある方はぜひチェックしてみてください。偶然にも、既に2度ほど観ている私は、この予告だけでハンカチが必要です。
ちなみに、過去のこの映画にまつわる記事は
1回目http://www.cafeblo.com/chica/archive/44
2回目http://www.cafeblo.com/chica/archive/96



あと、配給先のHPをチェックしていたら、「『約束の旅路』映画が世界を変える ブログ募金キャンペーン」と題したこんな企画が紹介されていたので、ご参考までに。。。


以下、配給先の潟JフェグルーブHPから抜粋。
ブログ基金キャンペーンとは?
遠い日本から、少しでも何か出来ることはないか?と思った方はぜひ映画を観て、感想をブログに書き、映画を広めてください。そして、その思いを受けて、シネマカフェ運営会社「株式会社カフェグルーヴ」では、『約束の旅路』をブログに書き込んでいただいたエントリ1つに対して、UNHCR(国連難民高等弁務官)駐日事務所アフリカキャンペーンに50円の寄付を行います。

■ 60人のブログで、毛布10枚
■ 100人のブログで、調理器具セット2家族分
■ 200人のブログで、健康診断25人分
■ 300人のブログで、テント1張
■ 600人のブログで、教科書100人分
■ 1,600人のブログで、井戸の掘削

遠いアフリカでも、同じ地球。

「自分の力で世界をポジティブに変えられたら」「自分のブログに書き込みが、何かの手助けになったら」という1人1人の気持ちが、映画を見る人を増やし、その感動が世界を少しでも平和に近付ける一歩につながっていくことを願っています。

『約束の旅路』を通じて、あなたも難民問題について考えてみませんか?そして、行動してみませんか?映画は世界を変えることが出来る。そうシネマカフェは考えます。

とのこと。勿論、この映画を気に入ったと云う事が大前提ですが、ブログに書くと云う事で、配給先の会社が基金に協力するという画期的な話だと思う。

実は、かねてから思っていたのですが、「基金ものはアヤシい」と思っている。
“人を見たら泥棒と思え”とまでは思っていませんが、所謂有名何処のキャンペーンなんかでも、人の財布から善意を頂いておいて、事後報告が乏しく、何処にどんな風に使われたのかを明確にしていないものが多く、私としてはそこらへんがどうも胡散臭く感じていたのです。

でも今回、ちょっと協力してみようかな?と思った事に付いては、そこらへんがクリアになっているからなのである。ブロガーでご興味のある方はぜひ!!






安っぽい意味でなく。

2006-08-01 22:00:11

ここ最近オチていたせいか、ちょっと心の不安について書いちゃいましたが、もう大丈夫。
でも、昨日ちょっとのんびり新聞を読んでいたら、イスラエルのレバノン空爆で、一般市民の避難所となっている施設が攻撃され、多くのこどもを含む60人近くの方が亡くなったニュースを知る。。。

平和

今の日本では、この言葉はとても胡散臭く安っぽい、あるいは宗教色をたぶんに感じる言葉になってしまっている。けれど、最近私は良くこの言葉を想う。

昨日父に借りた、面白そうな本もそっちのけで、別の本を読む。半年近く前に購入したまま積読をしていたエドワード・W・サイード氏の
『遠い場所の記憶 自伝』
である。



「パレスチナ人の側の物語が決定的に不足している」ことを訴えてきた、著者のサイード氏は、第1次世界大戦に米軍兵士として参戦した功績が認められて米市民権を得た父を持つ、パレスチナ人である。国籍としてはアメリカ人でありながらパレスチナ人として育った彼が、その不確かなアイデンティティーと向き合いながら書いた家族と遠く想う土地の記憶を綴った1冊である。

もちろん、アメリカ市民権を持つ著者は、避難所にいる一般のパレスチナ人と違い、恵まれた環境にある。だからこそ、きちんと教育も受けられたのだとおもう。そしてだからこそ、これだけ“時代”と“家族”についての思いをかけたのだと思う。そのテーマは極めて主観的でありながら、じつに淡々と進められて、かえって読者の胸を打つ。

現在、中国統治下にあるチベットや、このパレスチナなどの所謂少数民族は、とかくその立場で語られる機会が少ない。絶対的強者から多く語られている事や、報道や注目度だけが全てではないのである。ひとつのメモワールとして読んでみて、良かったとおもう。そして、多くの人にも読んで欲しいと思う。

ごく、個人的なことであるが私は仲の良い3人姉妹の真ん中である。今時珍しくは無いけれど、妹は国際結婚をして日本に住んでいる。姉は海外に暮らしていて、彼女も多分国際結婚をするのだろう。平和で平静な世の中では、私達はどんなに距離が離れていても自由に会え、お互いを想い気遣う事が出来る。でも、もしもそうではなくなったら?と、思うのだ。極めて利己的な意見で生ぬるいかもしれないが、私は大切な姉妹たちと離散したり、憎しみ合ったりしたくない思いがあるのである。こんな小さなことから始まる人の思いが、きっと平和を生み出してくれる。そんな気持ちを思い起こさせる素晴らしい書籍だった。

争いは人類が始まったときから絶えず有り、争いは争いを呼び、この地球上で争いがない時が無いくらい根深いものになっている。私だって、きっと家族が目の前で殺されたらきっと相手を憎む。でも、その相手も誰かの大切な家族なのである。つらいけど、きっと断ち切るんだろうなぁ。なんて、ちょっと平和について考えた日曜日でした。

悪童日記

2006-06-16 00:10:29
6月8日にここで紹介した『カイト・ランナー』に続き亡命作家モノにさらに深く、「やっぱり、このジャンルはハマる!」と思わせてくれたアゴタ・クリストフ。
『カイトランナー』が出た直後に彼女の自伝『文盲』が出版された事を知り、何故だか今まで素通りしてしまっていた『悪童日記』を読んだ。



書籍名  悪童日記
著者    アゴタ・クリストフ
訳者    堀茂樹
出版社   早川書房
価格    651円(税込み)



内容はアマゾンから転用するとこんな感じ。
−戦争が激しさを増し、双子の「ぼくら」は、小さな町に住むおばあちゃんのもとへ疎開した。その日から、ぼくらの過酷な日々が始まった。人間の醜さや哀しさ、世の不条理―非情な現実を目にするたびに、ぼくらはそれを克明に日記にしるす。戦争が暗い影を落とすなか、ぼくらはしたたかに生き抜いていく。人間の真実をえぐる圧倒的筆力で読書界に感動の嵐を巻き起こした、ハンガリー生まれの女性亡命作家の衝撃の処女作。 −

と紹介すると、何やらとっても難解そうに見えるけど、内容はそんなに難しくも読みにくくもない。ちょっと残酷に感じる部分も確かに在るけど、もともと子供は無垢なだけあって残酷だし、もっと残酷で痛ましい事件が、事件にならないほど当たり前な戦乱の時代背景くを考えると、むしろ、そんな中で子供の豊かな想像力が生々しく書かれている事に驚かされる。その点ではコクトーの『恐るべき子供たち』を彷彿させる。

著者がどのような亡命作家かと云うと。。。
アゴタ・クリストフはハンガリーのオーストラリアとの国境近くで生まれた。幼少期を第二次大戦の戦禍の中で過ごし、1956年には“ハンガリー動乱”によって、社会主義国家となった母国を捨てて乳飲み子を抱いて夫と西側に亡命している。その後、スイスに暮らし、母国語ではなくフランス語で直接この本を書いた。ちなみに、亡命時はフランス語をまったく話せなかったというから、これまたすごい。

この本は、後に発表される『二人の証拠』『第三の嘘』3部作の第一作で、主人公「ぼくら」の日記によって進められる。いや、違う。。。この本自体が「ぼくら」の日記そのもの。なんだか、「ぼくら」が人には絶対見せないし、見せたくない日記を偶然見つけて読んでしまっている錯覚に陥る。

無駄な箇所が一切ないこの日記で、どの部分も衝撃的なんだけども、私がいちばん心に残っているのは、こんなシーン。

第二次世界大戦の折り、強制収容所に向かって家畜のように“牽かれて行く”2〜300人くらいのジプシーかユダヤ人たちの列を、まるで見世物のように見る、町の人たち。
「ぼくら」も司祭館の女中と一緒に見ているんだけど、“牽かれて行く”人の中から「パンをー」と痩せた手が伸びる。。。女中はパンをあげる振りをしながら、その人に絶望の中の一縷の希望を持たせておきながら「あたしだって腹ペコなの!」とギリギリのところで自分の口に放り込む。つまり、からかったのだ。そして彼女は「ぼくら」に「あんな連中、犬畜生みたいなものなのよ」と言い放つ。この俗悪な女中はかねてから「ぼくら」を可愛がり、世話をする人なのだが、何日かして大きな事故(「ぼくら」によるかなり故意的な)にあう。。。

ここで私が「ぼくら」を一種、頼もしく感じたのは「この時代・この風潮(ユダヤ人が虐げられる事に麻痺し、次第に喝采を送るようになる)の中で、「ぼくら」が本能的にも理性的にも公正でいたことでした。子供は無垢で純粋であるがために洗脳されやすい存在です。それなのに、「ぼくら」は「皆が言っていることが全て正しいとはかぎらない」と物事の真理を追究しようとする。もちろん、だからと言って“天誅をくだす”のがいい事ではないと、いけない事だと断言しますが。。。


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紅い桜

2006-06-12 09:06:25
亡命作家ではないけれど、“かの国の時を知る”という意味でのフィルターとして、なかなか面白い本『紅い桜』に出合えたので、ここでご紹介。



書籍名  『紅い桜』
語り    斉藤淑
聞き書き 鈴木俊之
       鬼塚忠 
出版社   講談社
価格    1680円


「文化大革命」激動の時代、疑心渦巻く中国。監禁されてしまう夫、我が身に課せられた強制労働。夫を、子をもう1度この手に抱きしめる日まで、愛を信じ、過酷な運命に立ち向かったある日本人女性の実録記。

出版社からのコメントとしては−『ワイルドスワン』を超えた感動の実録記−とあるが、それよりもむしろ『海峡を渡るバイオリン』の印象に近い。聞き書きの鬼塚忠氏がこちらも書いているので、当たり前かもしれないけど。。。
とつとつと、淡々とした斉藤淑氏の語りによって進められていく文体が、戦争などの有事を体験してきた祖父母のような語りと重なり、かえってリアルに響く。

同じく、文化大革命をテーマに扱った『ワイルドスワン』や映画『覇王別姫』があるけど、あわせて見ると、文化大革命とは何だったのか? が良く判る。

と、文革についてあげさせてもらったけど、それよりも、人種・国籍を問わずに人間の根底にある“愛”や“希望”“不屈の精神”は共通なんだな。。。と再確認する一冊だった。

ちょっと不謹慎かもしれないけど、戦争体験者の方々はもうかなりお年だし。。。私たちがきちんと語り継いでいかなければならない“人が引き起こす不幸の歴史”は、きちんと耳で聞いて、目で読んで頭の片隅にでも記憶させていきたいなぁ。。。そして、次世代にちゃんとバトンタッチしていきたいものだと深く思う週末でした。

ビッグウェーブが来た!

2006-06-08 00:06:10
ブログを始めて最初の本だから、何を書こうかなぁ?
なんて思っていましたが。。。
やっぱりこれ!最近の私のBIG WAVEのモトとなっている一冊を紹介します。今年の1月からこの本のPRをする事になったのですが、「本のPRやってて良かったぁ!」としみじみ感じる作品でした。


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書籍名 『カイト・ランナー』
著者  カーレド・ホッセイニ
訳者  佐藤耕士
定価  1890円(税込み)


〜もっと詳しく知りたい人はアマゾンへ!〜

あらすじ
米国に住む主人公アミールにパキスタンから一本の電話がくる。
この電話は、アミールのまだ償いの終わっていない罪と自分を対峙させるきっかけの電話だった。

主人公は小さい頃、召使いのハッサンと心を通わせていた。2人はよく遊び、凧あげでは2人のペアに並ぶものはいなかった。召使のハッサンと違い、アミールは学校へ通い読み書きもできる。自分のほうが学問もあり、社会的にも地位のある立場にいる事を充分に知りながら、いつしかアミールはこの友人であり、召使でもあるハッサンに云いようの無い大きなコンプレックスを友情と共に育てるようになる。

12歳の冬の凧合戦の日。ついに事件が起こる。
忘れたくても記憶の底に決して沈めてしまうことのできない罪をアミールは犯してしまう。。。

何故、アミールはハッサンにコンプレックスを感じていたのか?
何故、拭いきれない罪を犯してしまったのか?そして、その罪をどう償うのか?そこには愛が、救いがあるのか?

他人を救うことの困難さ、自己と対峙することの困難さ、友情や愛、畏れについて深く考えさせる1冊。


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この本は、米国で2003年に出版されたアフガニスタンから米国に亡命した著者カーレド・ホッセイニのデヴュー作。9.11のテロの後にもかかわらず、全米で300万部を売り上げ、NYタイムズのベストセラーリストに64週もランキングされたそう。こんな数字も意味を無さないくらい、読めばナットクの1冊だと私は思う。

個人的な思いだけれども、本は情報収集のためのツールだけではなく、きわめて能動的な知的好奇心を満たし、感動を与て、新たな好奇心を生み出してくれる無限の存在だと思う。

ニュースや新聞でテロや戦争などの記事を読んでも、イスラム・アラブ圏の人たちの考え方や、その社会背景までは悲しいかな、理解する事を素通りしてきた私だけど、この本を読んで、ほんの少しだけ判ったような気がした。少なくとも、この物語を通して、アフガニスタンの埃と湿気を想像する時間が持てた。これだけ素晴らしい本に出合えた私はしあわせ者だ!うん。


これがキッカケで、所謂亡命作家が私の波の上半期のテーマとなり、芋づる式に亡命作家モノを読みふけりました。

このカテゴリでは、そんな亡命作家モノの紹介をこれからしていきます。乞うご期待あれ!
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