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本しゃべりずむ

『星へ行く船』

2007-09-19 22:04:48
先日、とある友人S氏に、ちょっと嬉しい事を教えてもらった。以前、S氏に私がPRを担当していた『佐賀のがばいばあちゃん』をお薦めしたところ、S氏どころかS氏のお嬢さんまでファンになってくれて、シリーズを一気に読破し、更には、その事によって読書エンジンがかかり、お嬢さんは、今ではすっかり読書好きになってしまった、との事。

私のような仕事をしていると、こういった言葉がどんなに嬉しいか。。。最高の賛辞である。

で、今思えば私も中学生の頃、読書熱を持つきっかけになったシリーズ本があった事を思い出し、無性に読みたくなり、アマゾンで取り寄せてみた。コバルト文庫の『星へ行く船』である。



アマゾンから内容を転用すると
あたし森村あゆみ、19歳。現在進行形で家出のまっ最中。家を捨てるついでに、地球まで捨てるでっかい覚悟で乗り込んだ宇宙船で、あたしはさんざんな目に! いったい、家出はどうなるの!?

漫画のように軽ーく、読めてしまう。あんなに夢中になって読んだ作品は、不思議と今読んでも醒めず、やっぱり夢中になって読んでしまうものである。
よく、「ケータイ小説なんて」とか、「児童書なんて」と云う言葉を耳にするが、こういった意見について私はいかがなものか?と思う。その昔、祖母から「子供時代は、古典とか、普遍的に残るものでないと読む意味がない」と、その読書嗜好を否定された私だけど、どんな本でも、「面白くて、やめられない!」と思う瞬間をもてるならかまわないと、大人になった私は思うのである。だって、読み癖がつくもの。。。

『ぼくには数字が。。。』

2007-09-15 18:14:04


日頃から、あまりテレビを観ない私でも、毎週楽しみにしている番組がある。水曜の深夜に放送される『CBSドキュメント』だ。その中のレポート「60minutes」で、紹介された一人の男性、ダニエル・タメットについて興味を持ち、最近購入した本が『ぼくには数字が風景に見える』である。



サヴァン症候群やアスペルガー症候群といった症状をご存知だろうか?私も含め、きっと多くの人は映画『レインマン』で知っているか、耳にした事があるだろう。よく耳にするのは、自閉症の症状で、数学的なセンスや芸術的なセンスなどが突出する傾向がある事。そんな風に、ぼんやりと知っていた。ただし、そんな才能をもった多くの人たちが、その突出した才能を、アスペルガー症候群という自閉症の症状のせいで、他人に巧く説明出来ず、なかなか解明する為の突破口が見いだされていなかったのである。

この著者ダニエル・タメットは、そんな才能を持ち合わせる一人である。ただ、彼のアスペルガー症候群の症状は、非常に軽く、彼がどのように感じ、どのように数字を見て、どうやって考えているのかを人に伝えていく事が出来るのだ。その事によって、彼の出現が、そんな突破口の役割を果たすのである。



アマゾンから内容を転用すると
小川洋子さん絶賛。「思慮深く、優しい声で、ダニエルは私たちにそっと教えてくれる。この世界は、生きるに値する場所である、と」

著者ダニエルは数学と語学の天才です。それは、ダニエルが映画『レインマン』の主人公と同じサヴァン症候群で、数字は彼にとって言語のようなものだから...。
複雑な長い数式も、さまざまな色や形や手ざわりの数字が広がる美しい風景に感じられ、一瞬にして答えが見えるのです。ダニエルは、人とのコミュニケーションにハンディをもつアスペルガー症候群でもあります。けれども、家族や仲間の愛情に包まれ、一歩ずつ自立していきます。
本書は、そんなダニエルがみずからの「頭と心の中」をいきいきと描いた、驚きに満ち、そして心うたれる手記です。

この、アマゾンの内容紹介でも記されるとおり、この本は、決して学術書ではなく、ひとりの男性の自叙伝と言ってしまっていいと思う。明るさを失わない大家族の中で育つ事の大切さが、どんなに素晴らしい事であるか、と考えさせられる1冊である。

『本とも』9月号

2007-09-13 04:02:13
少し遅くなってしまいましたが、『本とも』9月号が、9月1日から本屋さんに並んでいます、のお知らせです。



今回は、所謂「ヨロメキ」がテーマ。私にとって「〇〇の秋」といったら、断然「ヨロメキ」がトップのテーマになるのですが、皆さんは何がテーマになるのでしょうか?
書店でお見かけのおりには、読んでみて下さいね?

で、少々恥ずかしいのですが。。。
この度、「ほんつな」のインタビューを受けました。
『本しゃべりすと』について、エラそーに語っていますが、こちらもお暇つぶしにでも読んでいただけたら嬉しいです。
Posted at 04:02 | お知らせ | この記事の詳細

『非暴力』

2007-09-09 00:25:19


いつもいつも、こんなこと考えていたら答えが出せずに、私の小さな脳みそに負荷がかかりすぎてしまいそうなので、普段はこんなこと考えていないのだけれど、『非暴力』について。。。

きっかけは、毎年8月になると必ず放送される、戦争ドキュメンタリーである。中でも、私が興味深く見ていたのはインドのパール判事についてのものだった。今までの不勉強のせいで、彼の事は、東京裁判についてを批判する人たちに「祭り上げられている」ような気でずっと通り過ぎて来て、パール判事の持つ思想や「何故、彼が無罪を主張していたのか?」を考えることが無かったからであった。

読んでみて、ちょっとだけ非暴力という事に興味を持った私は、その題名とおりの『非暴力』という本を読んでみたのだ。



やはり人類の歴史には宗教と切っても切り離せないものがあって、その内容の殆どが宗教の歴史になっている。著者がアメリカ人だけあって、独立戦争から始まるアメリカの歴史が非常に克明に紹介されているのだ。歴史好きな私としては、すんなり読める1冊だった。

興味深いのは、「非暴力」と云う言葉が、「暴力を否定」という言葉にしか単語がない、と冒頭で挙げられている事。もともと「暴力」があって、それを反対するという言葉にしかなっていないのだと、驚かされる。「暴力」の反対語は「非暴力」であって、「平和」ではないのである。

そんな事を、頭において読んでみると、哀しいくらいに救いがない気がして来たのである。「誰かが始めなければならない」というが、じゃぁ、誰から始めるのか?始めた所で、その意思を継ぐ人はいるのか等など。。。

色々思っている事はあるんだけども、うまく書けないな。。。
でも、たまにはこんな本を読んで、平和の事とか非暴力についてちょっと真面目に向き合ってみるのは、結構良い事だと思うのだ。色んな事を思う発端になる1冊だと思う。

私が巧くいえなくて、モヤモヤしているのを、ここでバッサリ断じてくれています。喉にひっかかった小骨がスルッと取れる感覚に襲われて、クラッとします。




『沙門空海唐の国にて。。。』

2007-08-30 01:04:17
先月、ここでもご紹介した『沙門空海唐の国にて鬼と宴す』の3巻と4巻が出版された。これで完結。「もっと読んでいたいなぁ。。。」と思わせる、私好みの歴史ファンタジーである。

読中、哀しく切ない楊貴妃を思いながらも、密を手中にした空海のその後を清々しい気持ちで読んだ。目をハートにしながら「こんな人が実際にいたらなぁ」と思っていたが、空海は、もちろん空想の世界の人ではない。実際にいたのだ。それも1200年も前に!!

この本を読む方々にひと言つけ加えるのであれば、
「気をつけて!きっとアナタも惚れちゃいます。」
かな。男性女性問わず、魅力的な空海にきっとハマります!




ちょっとだけ、自慢させて下さいね?
先日の取材の立ち会いの際に、夢枕獏さんに頂戴したサイン!
さらさらと、はげ坊主を描いていらしたので、「おじいさんになった空海かしら?」なんて思っていたら、なんと、ブッチャー(格闘家)なのだそう!!空海に負けず劣らず、魅力いっぱいの夢枕先生でした。

『王様は。。。』

2007-08-24 00:43:30


先日、もう結構いい年なのに、書店で見かけて思わず姉にねだって本を買ってもらった。昨年このブログで紹介した『ベトナムから来たもう一人のラストエンペラー』の著者、森達也氏の新刊『王様は裸だと言った子供はその後どうなったか』である。



もともと、森氏のドキュメンタリー映画『A』に興味を覚え、氏のマスメディアに対する姿勢やジャーナリズムの抱える諸刃の剣的な考え方に、普段から私の感じているモヤモヤを投影させて見ていたので、例えオサイフが少々頼りなげでも、是が非でも早く読みたかった本だった。だから、久々に会った姉にネダルなんて、強硬な真似をしたのだろうと、自分にいい訳しながら、むさぼり読んだ。

以前紹介した、森見登美彦の『新釈 走れメロス』も頭の中にあったので、オビ文句の「誰もが知っている15の物語に託した痛烈パロディ」という誘い文句にすっかり騙され「森氏は宗旨替えして、文芸にいったのか?」なんて激しい誤解をしていた事を、読み進めるうちに理解し、赤面する。森氏が試みたのは、寓話を元にした、独創的な社会論であった。

おとぎ話や童話の寓意を元に、現代のイデオロギーや事件・時事ネタと照らし合わせて巧みに紹介していく様は、読み進めて行くうちに思わず、前のめりの体制にさせる程、興味深く、読み応えがある。これまた、以前紹介したレーモン・クノーの『文体練習』の1遍を読んでいるかのようだ。「なるほど、立場を変えて、見方を変えればひとつの物語とは、こんなにも大きく膨らみ、また、全くちがう話になってしまうのだなぁ。。。」と。
絶品の1冊です。

つけ狙うのは。。。

2007-08-21 00:46:36
先日のつづき。
本当は、書籍の紹介をしようと思っていたのだけど
あんまりにも可愛らしいので、親バカながら
ネコ写真の更新です。



石松の憮然とした顔と、ドゥドゥの狙った顔が笑えます。
ちなみに、ここんとこ石松はドゥーにやられっぱなし。。。
昼夜問わず、ずっとこんなでイッタン寝不足気味。


フルーツバスケット?

2007-08-16 20:56:47

今日のイシマツは、朝からちょっと不機嫌だ。
理由は簡単。彼女の指定席で枕元に置いてある
木のテーブルを、昨晩はドゥドゥに盗られてしまったからである。
以下、昨晩の事の顛末。




いつものように、イシマツが指定席にいると
彼女のしっぽで、ドゥドゥが遊び出した。
あまりのしつこさに堪らず、逃げ出すイシマツ




主の居ない隙に、席をちゃっかり盗るドゥドゥ。



気を取り直し、水を飲みに行って戻って来て
初めてドゥドゥの策にハマった事に気づくも
後の祭り。。。




嬉ししくて、勝利の踊りを披露するドゥドゥの下には
悔し涙をキラリと光らせ「2度目は無いぞ!」と誓うイシマツであった。

『明治時代の人生相談』

2007-08-14 00:57:22

「読書」というには、相当憚りがありますが、実は私、よくコンビニなんかで売っている雑学モノに手を出してしまう癖がある。その昔『世界のトイレ事情』(名前は定かでありませんが)なる本を読んで、なんの役にも立たない雑学に無性に惹かれ、そのての本ばかりを読みあさったのが事の始まりだと記憶している。

中でも今東光の『毒舌日本史』『毒舌仏教入門』などの毒舌シリーズは面白く、いつでも読める状態で、私の書棚に収まっている。中でも『毒舌身の上相談』は面白く、「30年くらい昔の若者は、こんな事で悩んでいたのだろうか?」とかなんとか、言葉の言い回しや、その内容、その回答に苦笑しつつも読んだ素敵な本である。

その内容をアマゾンから転用すると

天台宗大僧正、中尊寺貫主、参議院議員、直木賞作家…。まさに波瀾万丈の人生を生きた今東光和尚。過激な毒舌の裏に溢れる人間愛と知性で、多くの人々に愛され続けた。その奔放な人生経験をもとに、若者たちの悩みにズバリ答えた型破り〈人生相談〉。

で、この度書店にて『明治時代の人生相談』なる本を見つけ、つい購入してしまう。



オビ文句を転用すると
恋愛・家庭問題、身分の問題、生活の不満、徴兵、将来の夢……
悩み事からみえてくる100年前の日本!!明治時代の新聞、雑誌に掲載された「人生相談」138本からみえてくる当時の世相、現代との意外なギャップ!!

なんと言っても、思わず手が伸びてしまう程、表紙が可愛らしい。まるで、昔のグリコのおまけみたいである。

中に掲載されている当時の人々の悩みも、そしてその答えも、大真面目で、すこぶる笑えて興味深い。が、しかし、これを一概に笑ってはいけないのだろう。明治時代の人の考え方に触れ、大いに反省する所もあるから面白い。

それに、こういった本は、只一重に楽しいだけではなく、例えば夏目漱石、森鴎外、尾崎紅葉といった作品の時代背景なんかも見えて、彩りを添えるから堪らないのである。本棚に、大切に置いておきたいかどうかは別として、一読の価値ある書籍である。

『吉原手引草』

2007-08-12 01:25:39

先々月かな?浅田次郎の『月島慕情』を読んだのは。。。
それで吉原の話づいたのか、書店にて妙に気になって手にした本が、この『吉原手引草』である。



内容をアマゾンから転用すると
なぜ、吉原一の花魁葛城は、忽然と姿を消したのか? 遣手、幇間、女衒ーー人々の口から語られる廓の表と裏。やがて隠されていた真実が少しずつ明らかになっていく……。吉原を鮮やかに浮かび上がらせた、時代小説のあらたな傑作!


形態としては、有吉佐和子の『悪女について』や、映画『市民ケーン』を彷彿させるかのように、物語の主人公となる人は一切表に出ず、その人に関わった人々へのインタヴューによって話が進められて行く。それぞれの人の独白によって、花魁・葛城に興味を引かれ、次第に吉原の世界に惹き込まれて行くのである。

ぐんぐん読んでしまえる程、面白いが、ふと、思いを馳せる。花魁になった葛城の女としての哀しさや、賢さ、逞しさ。あの時代に、そうせざるを得なかった彼女は、自分の運命をどのように捉えていたのだろう?そして、全てが終わってしまった後、彼女は何を思ったのだろうと。ま、フィクションなんだけどね。

昔観たヴィヴィアン・リーの映画『哀愁』を急に観たくなる1冊である。


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