デジタルカメラ受難 その2 リフレッシュ・フラッシュ
「お客様、フラッシュは特に問題がないようですが…」
そう言われたとき、こちらも返答に困った。概してこうなるのだ。サービスセンターの人が私の持ち込んだフラッシュの点検をすれば、これまでの不調はどこへ、快調に発光を繰り返していた。
レンズのピントの件について、事前にメーカのサービスセンターに問い合わせてみた。
「レンズだけの問題だと考えられますが、念のためボディもお持ちいただければ、そのボディにあわせて調整します。それで大丈夫だと思いますが、他のボディでもピントが合わないようであれば、またご相談ください」
とのことだった。以前から外付けフラッシュが光らないことに頭が来ていた私は、フラッシュとともに特にそれがひどいEOS-10Dを持っていくことにした。ついでなので、これらの調子も見てもらおうと。口頭で説明するより、実際に不具合をその目で確かめてもらう方が早いからだ。
なのに、何の問題もない状態にあることに、余計腹立たしさを覚えながらも、それをあらわにできない。が、チェックはサービスセンター備え付けのカメラに取り付けられてなされたものだった。用意したボディはまだ手元。
「特にこの10Dとのときに光らないことが多いんです」
と、自分の訴えの正しさを強調するよう、カメラを差し出しながらに言った。すると
「お客さま、このカメラは相当使いこなされてますね。どういうものを撮影されますか?」
一見して分かるほど、ところどころ地金が見えるくらい塗装が剥げ、擦り傷なども目立つそのボディをさして言われた。
「仕事で使っているので、主に学校行事が多いですね。運動会とか。それと各種の発表会なんかです」
ふとフラッシュの取付け箇所であるホットシューを見てみた。フラッシュ側の接点金具にそってきれいに筋ができている。数え切れないほどフラッシュを抜差ししているうちに、接点箇所が削られ、接点不良となったことが一瞬にして悟られた。
灯台下暗し。原因はフラッシュの不良ではなく、酷使による物理的障害とは思いもよらなかった。
仕事でもプライベートでも使い続けてきたとはいえ、週末プロカメラマン、使用頻度は専業プロに比べればずっと少ない。購入してわずか3年で接点が擦り切れるほど、やわいものなのかな。確かにEOS-10Dがプロ仕様でないことは承知していた。こういうところにその差が出てくるんだろう。
そして、それに追い討ちをかけるような展開が次に待ち受けていた。