たまの休日に写真機材を抱えて京阪神のいずこかに出没、目指すは紀信かアラーキーか。みずからの愚かさ、未熟さ、時にはクライアントの理不尽さに嘆きつつも、世界を股にかけ写真を撮りまくることを夢想する・・・。
デジタル化の波に否応なく呑み込まれ、もみくちゃにされながらもどっこい生き残りを賭ける赤貧写真家の徒然なるブログである。

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ふたつの、ほんの数秒 [2007年04月26日(木)]
「あれーっ! なんでここにおんの?」
「仕事で近くに来てるねん」
「そうか。俺の子ども、そこの保育園に預けてるんや」
そう言いながら彼は右のほうを指差し、そして自転車で走り去った。
ほんの数秒の短い会話だった。驚きとともに、拍子抜けもした。あまりにもあっさりとしていたからだ。

その瞬間、ふと視線を感じたのかもしれない。横を振り向いてみると、私を神妙な顔つきで見ている男性がいた。見覚えのある顔だと思った。何処で会ったんだろう、と思うか思わないそのとたん、ほぼ同時にお互いが、お互いを認識した。

彼とは高校時代の友人で、会うのは実に10数年ぶり。今は年賀状のやりとりだけで、交流はなく、偶然会ったその近くで整体師をしていることを知っているくらいだった。

その直前、私が道路を横断しようと、車の確認のため横を向いたとき、自転車に乗っている友人、もちろんその時は友人とはまったく思いもせず、が視界に入っていた。おそらくその時、友人は見覚えあるヤツだと思って、私のすぐ横まで来たんだろう。

ほんの数秒、そこを通る時間がずれていたら、当然すれ違わなかったわけで、小さな偶然が重なっての出来事。実はこういうことって、もっとたくさん起きているのかもしれない。小さな偶然がひとつかふたつ足りないだけで。
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