パラダイス座の魅力 [2007年01月22日(月)]
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『ニューシネマパラダイス』 1989 伊・仏 監督:ジュゼッペ・トルナトーレ
初めて観たのはHEP NAVIOができる前、まだコマ劇場があった頃、併設のコマゴールドだったかコマシルバーだった。その時はもうひとつの映画が目当ての、二本立てで、『ニュー…』は話題になっているのを知っている程度、正直まったく期待していなかった。が、映画館を出たときは完全に逆転していた。以来この映画を何回観たか定かでない。これほど、またお金を払ってもスクリーンで観たくなる映画はそうない。 監督ジュゼッペ・トルナトーレの、全編映画に対する限りないオマージュ、故郷シチリアへの惜しみない愛情があふれ出ている、ある意味私的映画。それを普遍性をもって観る人に伝えた当時33歳、劇場映画2本目だった監督の手腕はタダ物ではない。 映画が娯楽の全盛だった。シチリアの田舎では、みんながそれを楽しみにしていた。主人公のトト少年は、母親から頼まれた買物のお金をくすねてまで通いつめるほど、映画にぞっこんだった。 この作品は、映画館を媒介にした悲喜こもごもの人間交流の物語であり、その設定上、戦前から総天然色、つまりはカラー作品が出始めた頃のさまざまな名作の一場面が、随所にはさみ込まれているのが大きな特徴。そしてその映画が時代や社会の移ろいを代弁している。 作品に登場した当時の名も無きシチリアの人たちが観て思いっきり笑って、思いっきり泣いて、時には怒った映画を私も観てみたい。そして同じように思いっきり笑って、思いっきり泣いて、時には怒ってみたい。そうすれば、彼、彼女らの気持ちに一歩近づくことができて、この映画を何倍も楽しめるんじゃないかな。 そんなことを、次この映画を観るまでの課題にしよう、と思ったのはいつのことか。まったくひとつもこなせないまま、また観てしまったのはちょっと悔しかったけど、やっぱり面白かった。 つけ加えるなら94年、そのシチリアに行く機会があったのに、ロケ舞台を見ることを思いつくことさえしなかった。これもちょっと悔やまれることだ。 |







初めて観たのはHEP NAVIOができる前、まだコマ劇場があった頃、併設のコマゴールドだったかコマシルバーだった。その時はもうひとつの映画が目当ての、二本立てで、『ニュー…』は話題になっているのを知っている程度、正直まったく期待していなかった。が、映画館を出たときは完全に逆転していた。
