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華麗なる一族の裏側 [2007年02月08日(木)]
日曜ドラマ、細部をはしょってかなり巻きで進行中ですが、私もチェンマイのトリートメントのあいまに巻で上中下読み終わりました。

ドラマにはそこまでねちっこい描写が出てこないんですが、山崎豊子さんが書きあらわしているこの一族、ものすごい一族なんですよ。1970年代という時代なのに、

「マドモアゼル コマン トゥルヴェ ヴ ラ スープ ドジュルデュイ(いかがです。今日のスープの味は)?」

「セ エクセラン ムッシュ サ ム フェ ラプレ パリ(美味しいです、ムッシュ、パリを思わせるお味ですわ)、まあ、いやだわ・・、お父さま、今は日本のお正月ですのよ」

末席に座っている末娘の三子が、淡いピンクのカクテルドレスの棟を若々しくふくらませ、関西なまりの標準語で甘ったれるように云った。万俵家では、一族が揃った晩餐の席では、今夜はフランス語、明晩は英語の会話でというのが、一種の習慣のようになっていた。

・・・・・わけですから。お父さまおやめになって、フランス語でスープの味を聞いたりなさっちゃイケズすぎますーってかんじ。

華族から万俵家に嫁いできたお母様は藍大島のお着物にゲランの香水ざますの。そして温室で「皇太子様ご夫妻がハワイへご訪問になった時 美智子妃殿下がお好み遊ばしたというのにちなんでクラウン プリンセスミチコと名付けられた」カトレアを育てているんですの。

それでもって愛人の相子さん愛用の香りはジャンパトゥのJOYなんです。さすがです。ゲラン家というフランスの華麗なる一族の持ち物であった(現在はLVMH)ゲランの香りに、最も高級といわれていた甘く妖艶な香りJOY。本妻も愛人ともにこうして身につける香りでも暗黙のうちに戦っているわけです。

アクセサリーはさすがにコンサバにパールのご様子で娘たちは

「それよりお父さま、今度のお年玉は南洋真珠を買って下さいな。ロビーのショーウィンドーですばらしい珠を見つけましたのよ」
「私は指輪、店員さんにもう押さえてもらっているから。お父さま、お覚悟のほどを」

なんちゃって、パパ会計でちゃっかり南洋真珠(ブラックなのかバロックなのか?)を手に入れるお嬢たち。服に関してはあまり描写はありませんがバッグはやはりエルメスらしい。趣味がよろしおます。

TVのストーリーは先回の段階で激しくはしょるあまり原作の込み入った政治家と銀行家と大蔵省とのかけひきのあやが見えなくなってしまっています。原作を読むだけでドラマをはるかに越える超大作映画級の画像が目に浮かびますので、原作をお読みになることをお薦めします。ドラマはキムタクの鉄平さんが主役扱いですが、原作は大介という父親を中心とした銀行の生き残りをかけた死闘と、日本のアンシャンレジームともいうべき昭和のお金持ち一家が近代化の波に押し流され彼らもまた新しい時代にめざめて自分なりの家を離れた生き方を模索する・・・という旧家の変わり目を描いているように思いますね。

つまりそのぶん壮大なスケールなわけで。隠れた主役は70年代という時代そのもの。そして悪いヤツほどよく眠る。悪の上には上がいるという事実を気が遠くなる取材を積み上げてパズルのように全体像を見せてくれる構成になっています。

70年代の話だけどついこの間行われた銀行再編時にも同じような取引や駆け引きが各銀行間でおこなわれたのだろうなぁと。ビックリするような禅問答のうちに政治家との間で手打ちが行われていくのです。さっしが悪いと悪人もつとまりませんね。

ただいま上中下巻とも文庫ベストセラー10位以内にランキング中。私は長年の課題だった「沈まぬ太陽」に進むことにして5巻買いそろえて参りました。でもチェンマイでは「プラダを着た悪魔」の作者の第二作も読んできましたので次回はその話を。

*華麗なる一族は新潮文庫で上中下
文庫の初版は昭和55(1980)年
先日買ったものは、平成18年12月5日発行の46刷版でした
タイでスパおやじに会う [2007年02月05日(月)]
先週は1週間タイ北部のチェンマイでスパ取材をしておりました。

最近のスパメニューで目立つ、滞在型トリートメントに関しての撮影取材を行ってきたのですが、そのスパでしょっちゅうみかけるおやじがいて、撮影してるときにも現れたので話をしていたら、そのおやじはfromカリフォルニアで、本人曰く「テニストーナメントを主宰している」と。I own tennis tournament.と 「own」といっていたので主宰か主催って翻訳でいいんだと思うんですがね。それで「ここにくる前はメルボルンパークハイアットに泊まっとったんだ」「これから東京に行くんじゃが、東京ではどこに泊まったらええかのぅ?」と聞くので「XXXXxXxXがいいんじゃないの?」と教える。

その後、取材がすんでリゾートの入り口にあるショップで小さな手みやげを買おうと入っていくとまたこのおやじがいるわけです。「おぅキミか。わしはここでてんこもり買ってるのに1バーツたりともまけてくれないぞ」といいながら黒いカードを切っている現場。なにも黒いカードをお持ちなら値切らなくてもええんでないの?と思いながら「もう東京にいっちゃったのかと思いましたよ」と場をつなぐと「今晩だよ今晩。今晩のタイ航空でバンコクに行ってそこからJALのファーストだ。バンコクまではファーストがないんでね」はぁさよでっかって感じだけどこのおやじ放置しておくとまぁしゃべるしゃべる。

「チミはここのスパどう思ったかね。わしはこの前はXXXXに行ったんで、今回もXXXXにしようとしたんじゃが、バンコクから車で3時間もかかるんで今回はこちらにきてみたんじゃが、ここは応対がまるで違うな。放っておかれる感じだ。それはそれでいいんだが、XXXXはメシがいいからな。チミはXXXXに行ったかね?」「行きましたけど」「ほぅ。わしはカリフォーニアからきとるんだがチミはカリフォーニアのスパにはいったかね」というので「カリフォーニアには90年代はよく行ってたんですが、最近は行ってませんね。行ってませんけどミアーモスパには行きたいっす」とマニアックに攻めてみると

「おぉミアーモスパもわしは行ったぞ。いいスパだ。パームスプリングスにもいいスパがあるぞ」と負けないおやじ。世界のスパ巡りが趣味なのか?

「東京にステイしたいと思うたがLAに早く帰らにゃならんので東京はトランジット10時間だけじゃ。その間に日本のハイテク製品をチェックして、美味いトロを食べたいんだがどこにいけばいいんじゃ」というから「ズバリ秋葉原」というと「なに?待て、いまメモるから」とおやじはその店のカードを1枚失敬してその裏にメモり始めた。

「A-Ki-Ha-Ba-Ra」と。「そこへは空港からどういくのじゃ? ファーストのラウンジで朝飯くって荷物預けてそこへ行きたいぞ」というので「いろんな手段がありますが」というと「列車で行かれないのか」と聞くから(黒いカードお持ちなら運転手つきのリモでも雇えばええのにさ)と思いながら京成で上野に出て上野からタクシーで秋葉原に行けば?というと、「上野から秋葉原は遠いのか」というのでJRラインの乗り継ぎが出来るなら2個目の駅だというと「おぉそれはいいぞ。電車で行こう。そうするとわしは電車乗り放題パスでも買ったほうがええんかの?」というので「いやーそれくらいの移動ならチケット買えばいいでしょ」

はなはだ金銭感覚がよくわからんおやじ。使うべきとこと使いたくないとこのメリハリが普通とズレてません?寿司はいいマグロが食えれば値段に糸目はつけんというので秋葉原から遠くもないので銀座久兵衛を薦めておいた。っていうかそういうのって黒いカードのトラベルデスクに電話したら案内してくれないのかのぅ?

東京は寒いのかのぉ?と聞くので「暖冬だけど昨日から急に寒いらしっすよ」というと「ドルチェアンドガバーナの出たばかりのスキージャケットならだいじょうぶだな。ドルチェアンドガバーナの、出たばかりのファンタースティックなジャケットなんじゃよ」このおやじは自慢が得意なのであった。上下テニスウエアで寿司屋に行ってもいいもんかの?というのでまぁランチならユルしてもらえるんじゃないの?許してもらえなかったら日本文化をまるきり知らないふりをするしかないね。というと、ふはっはっはと笑っていた。あとで空港で見かけたらアロハシャツを着ていたわ。


推定年齢70代?70に近い60代?いずれにしてもおやじからオジジに移行するあたりの年ごろ。その年で世界のスパをはしごしてるのは見上げたモンです。移動はファースト、カードはブラック、行き先は世界の名だたるスパ・・・っていい老後ですわよね。

このおやじに限らず、今回行ったスパでは単独でおやじ1人がスパ活動してるのが目立ちました。滞在型だとかなりの体質改善が可能なので、21日間コースを受けているフランスおやじもいました。彼は禁煙するために21日コースを受けているのだけど、すでに6日目にタバコを吸いたくなくなって、それ以降、非常に快適なスパづけの日々を送っているのだそうだ。朝飯のときからガウン姿で、ヨガしたり、プールで泳いだり、ドクターと話したり。おやじが1人で自分の健康増進活動してる姿は、感心できます。

日本では考えられない絵だけど、欧米おやじはスパに対してここまで進んでる人もいるんですね。日本のおやじ族が、単独で温泉やホテルスパにでかけて健康活動する日は将来くるのでしょうかしらん?

私は3日間連日4時間ずつのトリートメントと朝ヨガしてたら疲れて疲れて、ご飯食べに行く気力もないので部屋に運んでもらって食べ、静かに読書してました。おかげで読書がはかどり「華麗なる一族 上中下」めでたく読み終わりましたよ。華麗なる話は次回に!

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