昨今毎回視聴率20%越えという「篤姫」。その人気に乗じてか先日は「大奥」の再放送をフジの昼間でやっており、管野美穂ちゃんの篤姫様も再登場してましたが、こうして比較してみると圧倒的にいまの「篤姫」は明るいですね。画面も人物描写も。なんか思い切り、前向き。家定様も「うつけのふりをしている」と描かれており、篤姫様と心を通わせていらっしゃる。
時代劇がいまひとつ苦手だったのはおどろおどろしい怨念っぽさと、先行きが容易に連想できる型にハマった筋書きのつまらなさだったのかも。「篤姫」様の今週なんて、家定様ついに倒れた! えっもう? と思ったら家定様の「おいた」だったし。とすれば、人気の秘密は遊びのある脚本にあり?
でもキャスティングの妙にも人気の秘密はありますよね。とりわけ家定様が人気の模様。ミクシィの「篤姫」コミュには家定様ファンクラブ・スレがあってたいそう賑わってます。ちょっと前にお亡くなりになった阿部様ファンクラブ・スレもあったけど。あまり時代劇っぽくない役者さんがうまく配置されてて時代劇っぽさを消してるところもいいと思うの。
で、篤姫の後はBSに切り替えて、韓ドラの「ファン・ジニ」。これは王朝時代に実在した最高のキーセン(芸と学にすぐれ王族や貴族の宴席の相手をする芸妓)の物語で、悲恋あり、歌や演奏や踊りの芸事をめぐるライバルやお師匠様とのバトルあり、貴族たちとの駆け引きありの、こちらも大時代劇。江戸時代からいきなり朝鮮王朝時代にワープするので頭がぐるぐるしますが、踊りが好きな人ならきっとハマると思う。
私は主演のハ・ジオンという女優さんが、「秘密」というドラマに超意地悪かつ野心家の妹役で出ていたころから好きで、ハ・ジオンが出てるならと、あまりおもしろくなかった「チェオクの剣」っていうドラマもみてたんですが、今回はハ・ジオンの当たり役かと。衣装もきらびやかでキーセンたちが揃って群舞するシーンなどは溜息もの。
さらにステキなのが、巨大かたつむりみたいなシェイプで頭てんこもりに渦巻いてる独特なヘアスタイルと、ここ一番というハレの舞台にハ・ジオンがつける真っ赤な口紅です。ものすごい迫力で、オーラあり。ドラマでも映画でも女優さんが赤口紅ビシッとして出てくる場面って、すべてがカジュアル化した昨今ではなかなかないもので、この赤口紅がめちゃくちゃ新鮮なんです。ハ・ジオンの黄味を帯びつつしっとりした水気のある肌にも映える。
韓国の女優さんの肌っていうのは、つるりでもなく、キラリでもなく、なんだか光を吸い込む系の憂いを帯びてるのはなぜなんでしょう。日本の女優さんの肌はなんとなく硬質なんだけど、それに対して韓国の女優さんの肌は柔らかく、光を吸い込みつつ水気をたたえてしっとりして見える。ハ・ジオンだけでなくファン・ジニに出てくるお師匠さん2人の肌もそう。何をどうすればああいう肌になれるのか、長年の遺伝的結果なのか、そんなことを考えてるとあっというまに1時間余り。
徳川幕末も、朝鮮王朝の中宗時代(チャングムと同じ時代)も、それぞれに一大スペクタクルな絵巻。女性たちは美しい衣装に、ひたすら凝りに凝ったヘアスタイルで頭を高く積み上げ、男性たちは権力をめぐる策略と快楽の間を行ったり来たり。2時間ぶっ続けで絵巻にひたってるとほんとに頭がぐるぐるしてきます。
このぐるぐるを中和してリアルな現実に戻るにはサラリーマンNEOしかない。というわけで、気づけばNHKの日曜夜はよくできた構成になってますね。いや、なにもここでサラリーマンNEOでバランス取らなくてもイイんだけどさ
