「食」をめぐる安全がにわかにクローズアップされている昨今ですけれども、添加物の入っていない素の状態で買い求めるのがいちばん難しいのは、おつけものじゃないかと私は思うんです。
無添加のおつけものを探して取材してるときにいろいろわかったことなんですが、わかりやすい柴漬けを例にとりますと、柴漬けは自然に作ると1樽1樽で発酵状況が違うので樽ごとに違う色になってできあがるわけですよね。それが自然ってものなんだけど。ところが買い手であるスーパーのバイヤーさんたちは「色が揃わないと困る」というので、大手の柴漬けやさんは、買ってもらうためにあとから着色して色を揃えてる・・って話も耳に入ってきたし、そうでなくても日持ちさせるために殺菌剤を入れてるところがほとんど。また味付けにアミノ酸系の添加物を加えてるところもほとんど。
店頭で買い求めて冷蔵庫で保存しているうちに品質が悪化しないように&現代人の味覚に合わせたいって配慮もあるんでしょうが、私はそれより安心安全、そしてシンプルな味、自然のままの色でいいって思う派なのですー。でもそんなこといってると美味しいおつけものがなかなか買えない。
いちばんいいのは「私の手作りです 何も余計なもの入れてないよ」っていう人(もちろんそれが信じられる人)から直接買うこと・・・と思っていたら思わぬところで発見しました。
麻布十番商店街の道のいちばんヒルズ寄りの角に週末だけおばさんがお店広げて野菜を直売してるんですよ。
十番の横道にある韓国料理の「文家(ムンガ)」に行くときにいつも偶然見つけるんだけど、以前、こんにゃくと野菜少々を買ったきり忘れてたんですが、またも先週、文家に行く途中でおばさんの店出しに遭遇!
ちょうど葉野菜切れだったので、ほうれん草を買い求めると、これが温室栽培ものに慣れた目には驚くほどちっちゃくて葉っぱがシワシワで、なんだか可愛くなっちゃう超自然児なんですね。そうそう、昔のほうれん草ってこうだったよと思い出すみたいな。
おばさんの品揃えをぐるりと見ると、なんとおつけものがあるではないですか!!「ねぇ、これアミノ酸系とか入れてないよねぇ」と聞くと「ぜーったい入れない入れない」と味見させてくれました。うん、シンプルな求めていた昔のおつけものの味。
というわけで即刻買い求め、いま毎日ボリボリ食べているのですが、ホント、美味しいですよ。アミノ酸系調味料に独特の甘ったるさが私は最近ダメなんですよね。シンプルに塩とお酢だけでしゃっきりした味のおつけものとご飯とお味噌汁が最高に幸せ。
*文家は、ソウルの宮廷飲食研究所で、当時まだご存命だった宮廷最後の尚宮様を勤めた方(チャングムの師匠ハン尚宮のモデルとなったともいわれる人です)から宮廷料理のレシピを100種類以上も修得して帰国した、ナ・スンジャさんの手料理が食べられるお店です。寒い日にはサムゲタンの前身といわれる宮廷時代の鳥鍋やベジー用の大豆鍋などがいいですよー。えごまのおにぎりも癖になる美味しさ!