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変わりゆく北京の町並み [2006年10月28日(土)]
北京の話に戻りますが、今回、ちょっとショックを受けたのは、あまりにもスゴい胡同エリアの観光地化でした。

とくに古い胡同が並ぶ北京北部の鼓楼(ころう)と呼ばれる古い建物の周りのエリアの変貌は肝をつぶすものがありました。私がちょこっと住んでいた2年前も、すでにだいぶ観光地化していましたが、まだまだのんびりした風情が残っていた気がするのだけど、もう目抜き通りは腰抜かすほど広いメインストリートになってしまっていて、鼓楼内側の広場なんかはとバスが停まる勢いです。

そこから一歩入った胡同はまだ救われる、のんびりしたムードが漂っているけど、一部はなんとなく死んだようなさびれっぷり。以前は胡同を改装したカフェの走りの「サンボル」という可愛いカフェがあったんだけど、その近くまで胡同破壊が進んだのと、持ち主が破格の貸し値をふっかけてきたというのとで、営業をやめてしまったとか。姉妹店の「Tapas & Bed」というカフェバーはまだあるのだけど、昼間にお茶のもうと思って寄ったら、客はだれもいなくて、従業員が寝てるの。店内もさびれぎみ。きっと夜行けば、バーとして賑わってるのかもしれないけど、昼間はすっかり使えないスポットとなっていました。えーん。さびしい。

そこから近い、后海という湖沿いのエリアに至っては、すでに2年前からヤバかったのが、もう初詣並みの人出で完全な観光地になっちゃってました。有名な北京ダック屋のある橋のたもとに前あったはずの結構イケてたセレクトショップは跡形もなく、変なバーになっちゃって。

后海に沿った散歩道は、前からやっすいネオンがまたたくダサめのバーが並んでまして、それでも北京の2大バーエリアということで、もう一箇所の三里屯とともに観光ガイドに必ず載るし、北京をあまし知らない中国の人も、なにかというとこの二箇所に行きたがりますが、私はあまり好きでない。まぁ北京が初めてならちょこっとのぞくのはいいと思うけどイケてるところが好きな人には、キッパリお薦めしません。

こんなところにいてはいかんととっとと引き返し、そこから大きな路を挟んで東側にあるまた別の胡同エリアに避難、避難。こちらのエリアは歩いているだけで観光客は激減し、住民の日常生活が残っていてほっとします。以前たしか、若者がオープンしたばかりの可愛い(ちょっとシモキタっぽい)カフェがあったのを思い出し、その道を探してくてく歩いてみました・・・す、す、すると

その店はまだあったのです。がっ、以前はその店くらいしかなかったそのストリートの両側にかなーりびっちり店やカフェが軒を並べ、なんとこのストリートがいまの北京の胡同めぐりでいちばん旬のストリートになってるようなのです。しかもお目当ての店は同じ場所にありながら内装外装ともにすっかりリニューアルして垢抜けてました。2年という時の流れは恐ろしいものですわ。

でもここをオープンした男の子はまだちゃんといて、2人くらいスタッフを使ってちゃんと店を切り盛りし続けていたのでほっとしました。ここは飲み物の種類もたくさんあって味もよく値段は良心的でホントにいいカフェです。ほっこりできていつまでも座っていたくなります。店の名前は小新的店(シャオシンダティエン)といいます。以前、クレアトラベラーの北京上海号の北京取材を担当したとき、私の北京探索スケジュールページを作ったのですが、そこにも紹介しました(リニューアル前の店時代ね) 青年の顔写真も載ってます。

「2年前に来たけどずいぶん変わったね」と言ったら彼は嬉しそうに本を見せるのです。それはハードカバーの立派な写真集でどうやらこのエリアの胡同の風景をまとめたものらしい。そこに懐かしい昔の店のようすが残っていました。そうそう、こういう雰囲気が好きだったのよねー。いまの店も悪くないんだけど、2年前はさらにユルくていーいかんじだったの。残念だなー。

そんな調子でいろんな場所がどんどん「いい味」を失っていく北京なのでした。

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