ヴィヴィエ様ストーリーはこのひとつ前の1から読み始めてくださいませ。こちらはつづきの 2 になります。
すばらしいですねーこの凛とした美しさ。
このバックル
知る人が見れば
あ ロジェヴィヴィエ★
というサインなわけです。
まぁ知らない人が見れば単なるペタンコ靴なわけですが、いいの、そういうわからない人は放っておいて、自己満足するのがオサレの大部分なわけだから。
さてこのシグネチャーパンプス、私は昨年末に香港のブティックで手に入れました。セールの話のところに持ってきておいて恐縮ですが、このシグネチャーラインはセールになりません。仕方ないので泣きながら、それでも、かつてはオートクチュールをオーダーする人しかはけなかったロジェ様の記念スタイル=モードのアイコンを手に入れるつもりで、手にいれたわけです。
この形が初めて世に出たのは1965年。サンローランのモンドリアンコレクションのアクセサリーとしてでした。それからというもの、このバックルは単にヴィヴィエ様のシグネチャーというだけでなく、モダンな心をもった新しい女性の印ともなったという背景を持っているの。
60年代のサンローランといえば、パリの社会運動と結びついた彼の最高にクリエイティブだった時代。パリを象徴するブランドであったサンローランのしかも、モダンを世に問うモンドリアンコレクションの味つけとなった目印なわけですよ。単なるひとつの靴ではないのね。そこがすばらしいわけです。
さて、この夏またいってみたらロジェヴィヴィエのブティックは一部のシーズンラインのみこっそり顧客様だけにお知らせのセールになっていました。でも、シグネチャーラインは相変わらず定価のまま。けれども、夏の素材で夏らしい色のこんなスタイルがあり、うっかりまた買ってしまいました。

セールでないのにうっかり買ってしまうとは、ほんとうに靴にオーラがなければありえないことです。しかもぺったんこ靴って実は歩きにくいものが多いのですが、試着ではいている短いタイミングのうちに、布素材だからとはいえ、すでに靴のほうから足に沿ってなじんでくるのには驚きです。さすが、靴を作ることだけに一生を捧げた職人、80歳になっても90歳になっても、新しい靴のデザインを考えることに目を輝かせていたヴィヴィエ様のデザインです。
というわけで私にとってロジェ・ヴィヴィエ様は、崇拝に値するブランドなのです。
香港に行くたびに、まずかけつけるのは、このブティック。パリにいったときも、サントノレの総本山に寄ってみましたが、こちらは2階建てのサロンのようなお店。お店のドアにすでに例のバックルがついています。フォーマルなドレスに合うクチュール靴から、このシグネチャーラインから、さまざまなヴィヴィエワールドがディスプレイされておりました。でも高いの。ユーロ高だから。デタックスがあるとしても、香港とほとんど変わらないかも値段。なのでなにもパリまでわざわざいかずとも、季節ごとの新作がチェックでき、シグネチャーラインもデザイン違い、色違いでズラリと揃う香港ブティックは、小さいながらも優秀、とっても使える店なのでした。